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情シス必見!製品選定をスムーズに進めるちょっとしたコツ


こんにちは。まさ@アップデートする情シスです。

今年もあと僅かと言う事で、今回は来年度のシステム導入に役立つ「IT製品の選定をスムーズに進めるちょっとしたコツ」について書きました。


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情シスのみなさんは、ちょうど来期の計画や予算化の準備を進めている時期ではないでしょうか?  

限られた時間とパワーの中で予算化や製品選定を進めるのは大変ですね。


いや、ベンダーに提案を任せれば大丈夫❤️」

楽観的に構えるのもアリですが、このプロセスを軽視して、ベンダーに丸投げし過ぎると、社内承認で失敗したりベンダーの提案辞退で予算化を逃すケースがあるのです。

私は今、製造業の情シスをしていますが、7年前まではIT企業で製造業向けのコンテンツ管理ソリューションやアウトソーシングサービスの営業をしていました。

11月から12月にかけては来期予算に自社製品の導入予算を確保して頂くために提案、提案、また提案の日々でした。

しかし一方では、こんな判断もしていました

「このお客様の提案は優先順位を下げよう」

ベンダー営業は、全てのお客様に全力で良い提案をすることが理想ですが、現実は違います。

顧客からの問い合わせや提案依頼を様々な角度で精査し、選別をして対応の優先順位を付けています。

今回はそんな私の経験も踏まえ、ベンダーとのコミニケーションが苦手な情シスに向けた「IT製品の選定をスムーズに進めるちょっとしたコツ」をご紹介します。


▶︎情シスが陥りがちな「間違った製品選定」とは?

まずは、私が見た「間違った製品選定」の例を紹介します。

①上から目線のベンダー対応
 〜選定段階から炎上案件の予感

ベンダーは顧客を良く観察しています。

顧客からの問い合わせや提案依頼を精査し、選別をして対応の優先順位を付けています。

顧客との良好な関係もその基準のひとつです。

このお客様と良い関係を築けるか?
この先トラブルなく導入を進めていけるか?

この優先順位付けは、提案前の情報提供段階から始まっています。

昔は、提案前の段階にも関わらずベンダーを自分の子分やコマのように使う情シス担当者がかなりいました。

「製品紹介してくれる?明日。
もちろん会社まで来てくれるよね?」

「月曜日までに提案と概算見積くれるよね?
土日もあるでしょ!」

こんなスタイルが通用したのはひと昔前だけ。

今こんな対応をしたら、ベンダー営業から「炎上確定顧客」に認定されます。有用な情報提供はおろか、商品紹介も辞退されてしまうかも知れませんね。

②秘密主義?
要件なき提案依頼は破談の前触れ

ベンダーからの情報提供が終わり、提案段階に入るとよく起こるトラブルがこれです。

提案書や見積書と言うアウトプットが早く欲しい情シスと、顧客の課題や要件を詳しく確認した上でリスクを最小限に抑えた提案をしたいベンダー。

両者のせめぎ合いが始まります。

しかし、この過程で提案依頼書をしっかり書かないで、口頭とメールだけで提案や見積を受け取ろうとする情シス担当者がいます。

そして、彼は決まったようにこう言います。

文書では渡せないんだ。
まだ社内でも取り扱い注意だからね」


ベンダーは顧客を良く観察しています。

提案依頼が文書化出来ていない時点で、システム以前に企画が社内でオーサライズされていない、予算さえ取れていない事を理解します。

そしてそれが続くと「提案辞退カード」を切るのです。

「誠に申し訳ありませんが、
今回は弊社の力不足で
ご提案を辞退させて頂きます」

この言葉を真に受けて、ベンダーの評価を下げるような事をしてはいけません。ベンダーはあなたの案件よりも他に優先したい提案があったと言う事を理解しましょう。


▶︎製品選定をスムーズに進めるちょっとしたコツ

では、どうしたらベンダーからより良い情報を引き出し、情シスが求める良質な提案をもらえるのでしょうか?

ここからが本題の「製品選定をスムーズに進めるちょっとしたコツ」になります。

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①実際に製品を触れよう【体験】


私は情報収集段階に実際に製品に触れた上でベンダーに情報提供を依頼します。

ウェブサイトを見れば製品の概要は把握できます。しかし本当に欲しいのは、掲載している以上の情報なのです。

実際に触れて操作してみて分かることがたくさんあります。
具体的には「製品側が想定している業務や規模、ユーザー側の管理能力やリテラシー」などです。

情報収集段階でこれを理解すれば、提案段階でのギャップを最小限に抑えることができます。

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②一次情報を入手しよう【本質】


製品選定の最終段階でベンダーからの提案書を受け取り、比較検討する段階において重要視するポイントがあります。

それは、他社ユーザの声を直接ヒアリングすることです。

私が既に導入した企業の情シスからヒアリングする一次情報は次の内容です。

提案ベンダーの評価
提案製品の自社業務とのギャップ
エンジニアのスキルや体制
情シス側の体制や課題
導入後のサポートの評価

製品やベンダーの決定に大きな影響をもたらす非常に貴重ですな情報です。大型案件の時は、必ずヒアリングをするようにしたいですね。

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③積極的に情報開示しよう【対等】


3つ目のコツは、積極的な情報開示です。オフィシャルな情報開示とそうでない情報開示がありますが、このふたつを上手に使い分けてベンダーと良好な関係を築きましょう。

まずオフィシャルな情報開示については、最低限、自分自身で資料を作り、事前に社内レビューを行ったものを提出するのが基本です。

コンサルに作って貰った資料をそのまま出したり、ネット情報のコピペは禁止です‼️

「この提案依頼は誰が書いたものか?」

優秀な営業マンは、自分の言葉で書かれていない資料を直ぐに見分けることができるのです。


それ以上に大切なのはオフィシャルでない情報開示です。主に口頭でやりとりする次の情報です。

▶︎社内の説得状況
▶︎他社の提案の状況
▶︎個人的な考えや評価

もちろん秘密保持に関わる重要な情報は漏らさないことや嘘をつかないことは大前提ですが、対等な立場に立ち、可能な範囲でお互いにオフィシャルでない情報も開示する事で、信頼関係を構築できるのではないかと思っています。


▶︎選定力を高めるための行動と習慣

いかがでしたでしょうか?

次はそんな選定力を高めるために、私が普段から意識している行動や習慣についてお話しします。

外に出て情報交換をしよう【越境】
 
→他社の情シスとのネットワーク作りを始めましょう。時間がかかるので自分に合ったコミュニティや勉強会を通じて、本音で話せる関係作りを始めましょう。

その活動をスムーズにするために、自分が語れるテーマや関心軸を1つ用意しておきましょう。


両者の立場を理解しよう【共創】
 
→ベンダーが主催するユーザーコミュニティや情シスslackのようなオンライン・コミュニティを活用しましょう。

特にユーザコミュニティーは、①ユーザの要望を伝えるだけの場ではなく、②製品の思想や開発者の想いなどを知るための場や、③活用のためのノウハウ共有の場として捉えています。

そう言った面において、ユーザコミュニティーをしっかり運営されている企業の製品は、安心して使い続けることができると私は考えています。


▶︎情シスはアップデートしよう

製品選定がスムーズに進められない情シスは、同業他社の事例やベンダーから企画を通すための有用な情報を入手できぜず、予算化や社内企画承認の段階で挫折してしまいます。

挙げ句の果てに

「部長はワザと俺の企画を通させない
💢

「ウチの経営者はIT投資に後ろ向きだ
💢

なんて他責の愚痴を吐くようになります。

逆に、越境や共創と言った取り組みを習慣付けてアップデートしている情シスには、良質な情報が自然に集まり、価値の高い企画が持ち込まれてくるようになります。

あなたはどちらの情シスになりたいですか?


※最後おまで読んで頂き、ありがとうございます♪共感したら❤️、フォローをお願いします🙇

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