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とまり木のうさぎ小屋 vol.4 -五臓「腎」-

こんにちは。とまり木の見習い相談員のうさぎです。喫茶とまり木のお手伝いをしながら、先生方に中医学について教わっています。

前回は五臓のひとつ「肺」についてお話しました。今回は五臓シリーズ3回目、「腎」についてお話しようと思います。

腎の働きはたくさんありますが、ややこしいものは後回しにして、今回はアトピー性皮膚炎の原因に関わってくる大きな働きについて書いていきます。

腎・腎臓と聞いて、皆さんはどんなイメージを思い浮かべますか? 西洋医学の腎臓は、血液から余分なものをこしとり尿を作る役割を果たしています。

中医学の「腎」にも似たような働きがあります。中医学の「腎」は体中の水をつかさどります。要らない水がきちんと外に出るように、尿を作っています。下水道のイメージです。ここで少し思い出して欲しいことがあります。前回の「肺」の話の時に、汗をかくと良いということをお伝えしたのを覚えているでしょうか。実は「肺」も汗として要らないものを外に出す働きを持っています。

腎の働きが弱くなると、尿をきちんと作れなくなるなどして、不要な水を上手く排出できなくなります。そして、それが体内に溜まってしまうので、体全体がむくみやすくなります。余分な水分(=湿!)が大量に溜まるので、アトピー性皮膚炎になりやすい状態ですね。

ここで少し余談になりますが、腎が弱くなるとどういう症状が出るのかについてもお伝えします。先生によると、腎の影響下にある器官に、髪や耳があるとのことです。腎が弱くなると、髪や耳に徴候が出ます。例えば、髪には白髪が増えることがあるそうです。つまり、白髪が増えているひとは腎が弱い可能性がありますね。腎は季節でいうと「冬」に弱くなりやすいという性質があるらしく、冬になると耳が聞こえにくくなるお年寄りは多いのだそうです。

ここまで3回に渡って「脾」「肺」「腎」についてお話してきました。これら3つがメインでアトピー性皮膚炎に関わってくる臓器です。もう一度アトピー性皮膚炎のなり方を復習しておきましょう。アトピー性皮膚炎には「湿」と呼ばれる余分な水分が溜まることが関係しているのでした。皮膚の下に「湿」が溜まると、その周辺から熱が集中的に放出されるため、その部分の皮膚が荒れやすくなるのでした。

「湿」が溜まる方法には、インプットが多いこと、体の仕組みに問題があること、アウトプットが少ないことの3つがあるのでしたね。
体の仕組みに問題がある具体例としては、「脾」に問題があり、水分の運び先が正しく決まらないことや、「肺」に問題があり水分が上手くいきわたらないこと、「腎」に問題があり体外に水分が出ていかないこと、があります。

西洋医学においては同じ「アトピー性皮膚炎」という診断名でも、中医学的には「脾」「肺」「腎」のどこにメインの問題があるのかによって症状の出方が変わってきます。治し方もそれぞれにフォーカスした治し方になってきます。

自分の状態がどれなのか気になるという方は、是非「喫茶とまり木」にお越しください。中医学に基づいた、あなたのためだけの治療を、先生が提案してくださいます。


喫茶とまり木 
営業日 
    9月17日(土) 12時~18時(17時半LO)
    9月25日(日) 12時~18時(17時半LO)
場所  
  京都府京都市左京区北白川久保田町57‐16 2F 深夜喫茶しんしんしん
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