やりたくないことをやめる方法 前編 "我慢をしても成長しない"
「やりたくないことも我慢してやらなければいけない。やりたいことだけをやって生きてはいけない。」このような話を聞くことがあります。
例えば会社員であれば、"やりたい仕事"ばかりではなく、"やらなければならない仕事"もたくさんあります。
それは現役を引退しても、学生でも、やっている内容が少し変わるだけで基本的には同じなのです。
やらされ感と強制感
仕事や勉強、プライベート、人間関係などで、「何でやってるのだろう?」という自問に答えられなかったり、やらされ感や強制感がある場合は、"やりたくないことを我慢している"証拠です。これでは集中力も続かず、パフォーマンスも激減しますし、人生が面白くありません。
「やりたくないことも、やらないといけない」
「我慢して仕事をしないと生活できない」
「成績が悪いと怒られるから勉強する」
上記のようなセルフトーク(自己対話)をすると、無意識に「私はダメな人間だから、選択の余地がない」というようなメッセージが刷り込まれ、自尊感情、自尊心、自己評価に大ダメージを与えます。
我慢は能力を低下させる
人は我慢をして何かをしている時、その状況に対抗するために「やらなくちゃ、しょうがない」というようなセルフトーク(自己対話)をします。
そして、自分の内面から湧き上がる本質的な欲求による動機(モチベーション)ではなく、外部からの働きかけによる恐怖などが動機になっている場合(強制的動機)、私たちはほぼ100%高いパフォーマンスを維持することができません。
それでも頑張って我慢をしていると、そのうち、行動ができなくなる理由を無意識が探し始めて、最終的に病気になって倒れたり、心に深い傷を負ってしまうでしょう。
やらなくてはならない
上記のように、我慢と強制的動機が関連する「〇〇しなければならない」(have to)は、あなたに良い影響を与えません。
やらされ感や強制感と我慢で日々生活している人の頭の中は、
「人生とは我慢の連続」
「やりたくないことをやってこそ、人は成長できる」
「大人とはそういうもの」
というような考えが固定されています。
このような考えは、ほとんどの場合、親や先生、上司、テレビ、エラい人などから聞いたことを、本人が"常識として認識している"という状態です。
"人間の成長"の定義によっては様々な答えとなりますが、"自分の能力を最大限に発揮していく過程が成長である"と考える場合、「やりたくないことをやってこそ成長できる」というのは不条理です。
他者に対して「我慢が大切だ」とか「辛抱しなくてはならない」と言う人は、人生の大半を"やりたくないことに費やしてきた"はずです。つまり、自分の我慢だらけの人生のモノサシを、他者に強要しているのです。
後編へつづく
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