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つかれてるって言えた日【卒業旅行記#24ヘルシンキ】

一年半ぶりに会ったそのフィンランドの友達は、晩御飯の後に私をヘルシンキの夜景の見える素敵なバーに連れて行ってくれようとしていた。
しかし、私は、疲れていた。

・・・

一年半ぶりに会ったフィンランドの友達。
留学中、いろんなカフェをほぼ毎週一緒に巡った友達だ。

今日は、再会してまず私が行きたかったカフェにゆき、お散歩をして、その後、友達と出会った思い出のレストランでサーモンスープを食べていた。

友達の話をふんふんと聞いてた。そうしたら、話の最後に「疲れてる?」と聞かれた。顔に出していたつもりはなかったが、その後お手洗いの鏡で自分の顔を見たら確かに酷い顔だった。

昨夜、眠るのが遅かったうえにあまりよく眠れなかった。それなのに、朝早く目覚めてしまった。

よく眠れなかったのは昨夜割と遅くにカフェインを摂ってしまったのが主な原因だろう。頭を整理しようとして薄めのコーヒーを飲んだつもりだったが、私には薄くなかったらしい。

寝るのが遅くなってしまったのは、帰ったあとテレビを見ていた友達の横でだらだらとしてたためだ。気がついたら午前2時を回ってしまっていた。(でも、だらだらはたのしかった)

今日、友達との待ち合わせ時間よりも早めに出かけてお土産を見る予定を変更し、少し昼寝をしてから友達のもとへと向かった。40分くらい寝たが、回復し切ってはいなかったらしい。

レストランでサーモンスープに加えてデザートまで平らげた後、「バーにでも行く?おすすめのとこあって」と言われたときは、私は普通に乗り気だったので「行く!」と元気よく答えた。
しかし、レストランを出て歩き始めると、自分が思ったよりも疲れていることに気が付いた。滔々と話す友人の話にうまく相槌が打てない。

うう、ちょっとバーはしんどいかもしれない。
バーに入ってから30分くらいで切り上げようか?いや、そもそも行くことすらしんどいかもしれない。でも、友達とは今日久々に会ったし、折角素敵なところに連れて行ってくれようとしているのに残念に思わせてしまったら申し訳ない……。うう。

しばらく逡巡したが、途中で決めた。私には明日の予定もある。帰ったほうが、いい。

話が少し途切れたタイミングで、勇気を出した。
「ごめん、申し訳ないんだけどバーはまた今度でも良かったりするかな……。」と、言った。

友人は、「ああ」と言って「もちろん!」と言った。

ほっとした。ああ、言えた。急に気持ちが軽くなる。良かった、言って。

これまで、「自分さえ我慢すれば友達はきっと楽しいから」、と無理をしてしまったことは数えきれない。私は疲れてるけど、友達はまだ元気で遊び足りなさそうだし。大丈夫、私さえ元気に振舞ってれば、友達もきっと楽しい。

自分が我慢して、友達が満足そうに帰っていくのを見送り、疲れ切って終電に乗り込んだのは一度ではない。
そういう時は、ストレスでやけになって駅から家までのコンビニで飲めもしないお酒を買ってしまったりするから、あんまりよく眠れなくて翌日も棒に振る。

たしかに、たしかに友達は、大事だけども。
でも、私が私を大事にしなかったら、いったい誰が私を大事にしてくれるのだろう?

私は、もっと私を大事にするべきだ。
多分友達にとっても、疲れた私と喋るより、次の機会に元気な私と会ったほうが良いだろう、と思うことにする。自分勝手な考え方かもしれないが、無理をした私を好いてくれる人より、自然体の私を好きでいてくれる人と私は友達でいたい。

今日会った友達は、もちろん、に続けて「言ってくれてよかった」と言ってくれた。本当にありがたかった。
私も友達にそう言える人でありたい。
自分を尊重できる人を尊重したいし、自分自身も尊重していたい。

・・・

写真!

懐かしのカフェ
ラスキアイスプッラ!
わーい
わーいわーい
店内 小さい男の子とちょっと仲良くできて嬉しかった!
これなに?ムーミン!という会話がフィンランド語でできた、えへへ
1年半ぶり!
柚煎茶
美味しかった抹茶 下にザクザクしたのあった
かもめ食堂は4回目の訪問でした
夜、少し1人で散歩した。雪を踏むさくさくとした感触が心地よかった。

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