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【企業向け】「面談するためのポイント~面談は聴くのが8割~」

いつもnoteをご覧いただき、ありがとうございます。
 
10月も半ばとなり、朝晩は幾分涼しい日も増えてきましたが、まだまだ気候の変動が激しいですね。
社内でも、心の天候が不安定な方が増える時期ではないでしょうか。
前回、不調のサインについてお伝えした際に、社員の不調に気づいたら「早めの面談」などの対応をお勧めしました。
とはいえ、面談もポイントを押さえておかないと、効果的でない場合があります。
では、どんな点に注意すれば面談がうまくいくのでしょう。

そこで、今回のテーマは。

「面談するためのポイント~面談は聴くのが8割~」

障がい者社員、特に精神の手帳をお持ちの社員に対しては、定期的に面談を実施している、という企業も多いかと思います。
現場で直接担当されている上司の方、また人事の方は面談の機会も多いのではないでしょうか。
実際に担当者の方にお話を伺うと、面談でどう対応したら良いのかわからない、というご意見が聞かれることがあります。
以前にも、「サポートスタッフの条件」で面談のポイントには触れていますが、もう少し詳しく考えてみましょう。

面談で「傾聴する」とは?


まず、面談で重要なのは「傾聴」です。
相談者の悩みや不安を、一旦受け止めて下さい。
相談者の多くは、「話を聞いてほしい」「自分の辛さをわかってほしい」と考えています。
そのためにも、できるだけ話の区切りがつくまで口を挟まずに聴くことが大切です。
面談では、いいアドバイスをすることや問題解決をすることが目的になりがちですが、面談は「聴くのが8割」です。
適度な相槌を打ちながら、しっかりと話に耳を傾けましょう。
話を聴いてもらえたことで、相談者の不安が軽減することも多々あります。

相槌を打つ時にポイントがあります。

相槌を打つ際のポイント


それは、安易に同意しないこと、です。
話を聞いていると、つい「わかる、わかる」なんて言ってしまうことはないでしょうか。
これは「同意」です。
「同意」は「あなたの意見に賛成≒あなたの言っていることは正しい」と相談者が解釈することがあります。
すると、相談者本人に課題があって指摘しなければならなくなった時に、
「あの時は私の方が正しいと言ったのに、否定された。言っていることが違う」
などと思われてしまう場合が出てきます。
担当者や会社に対する不信感が生まれたり、関係性にひびが入ってしまうかもしれません。
望ましい対応は「共感」することです。
「あなたはそう思ったのですね」「あなたは辛いんですね」と、相談者が考えていることに理解を示すのが「共感」となります。

ひとしきり話を聞いたら、必ず話の内容を確認しましょう。
話を復唱したり、要約してみることで、お互いの受け止め方が違っていないか、内容にズレがないかを確認して下さい。
「こういう内容だろう」「こういう意味で言ったのだろう」の「だろう」はすれ違いを生みます。
後で認識の違いが起こらないように、話を共有しておくことが重要です。

質問をする際に気を付けるべきこと


質問をする時は、「Why」ばかりにならないように気をつけましょう。
障がい特性によっては、自分の気持ちを表現したり、話の理解力が及ばない方もいます。
「なぜそうなったのか?」「どうしてその行動をしたのか?」
など、説明を求める質問が多いと、答えられないかもしれません。
「はい」「いいえ」といった2択で簡単に答えられる質問も織り交ぜながら、正しく情報を収集していきましょう。

状況確認だけでなく、相談者の感情にも留意していく必要があります。
事象によって、相談者がどんな気持ちになったのか、どんな思いを抱えているのか、感情面も聞き取りしていくことで、今後の対応のヒントが見えてくることも多いのです。

何か解決策を講じなければならない場合は、面談の場ですぐに回答をするのは避けた方が無難です。
本人の言い分だけでなく、周囲の状況や他社の意見を確認して、客観的に分析した上で解決策を考えるには、一定の時間が必要です。
支援者の判断が間違っている可能性もあります。
そのためにも多くの情報を取り入れて、熟慮の上回答することをお勧めします。

面談は、不安を取り除き安定就労を継続するためにも、重要な機会となります。
是非「聴く力」をアップして、より良い面談を行っていただきたいと思います。

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