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日本、そろそろマーガリンとホイップクリームを”卒業”してはどうか

結論から書くと、


マーガリンもホイップクリームも美味しくないからそろそろ使用をやめませんか?


という話です。
※当店はどちらも使っていません※


【店名】

「東京洋菓子」TANGRAMという店名なので、”洋菓子屋さん(商店街にありそうな昔ながらの街のケーキ屋さん風)”がお店のコンセプトなんですか?と、お客様から質問を頂くことがあります。

ですが店名の「東京洋菓子」の部分に特に深い意味は無くて、漢字が入っていたほうがかっこいいかな、というくらいの気持ちで店名を決めました(笑)。

むしろ”昔ながらの洋菓子屋さん”の味は苦手です。
そう、マーガリンとホイップクリームで作られたお菓子達の"あの味"!




【“洋菓子屋さん”の味とは】

老舗洋菓子屋さんに限らずですが、いわゆる街のケーキ屋さんの多くは”マーガリン”と”ホイップクリーム”を今でも使い続けています。

この2つ、風味がイマイチで、どちらか一つでも使うとスーパーやコンビニで買うお菓子や菓子パンに似た”あの味”になってしまいます。




【マーガリンとホイップクリームとは?】

バターの代替品として
”マーガリン(植物性油脂)”

生クリーム(純生クリーム)の代替品として
”ホイップクリーム(日本での通称で、植物性のクリームこと)”

と、どちらも代替品で、原価を抑えたり作業性を高める為に使われます。
作業性を高める…とは、マーガリンとホイップクリームはバターと生クリームよりも扱いやすい(=ラフに扱って良いから作業が楽になる)ということです。
この2つ、乳製品ではないのでコクが無く、風味も…最大限に良く言えばさっぱり味です。

ホイップクリームもマーガリンもほぼ使ったことがないので"作業性"の部分は推測


純生クリームはこのように若干黄色っぽくなります。まさにクリーム色。




【そろそろ卒業を】

いわゆる”パティシェ”が洋菓子を製造販売している場所を価格帯順(原価順?)に

(1)ある程度高級なホテル
(2)ある程度高級なレストラン
(3)本格パティスリー
(4)街のケーキ屋さん
   ……など

といった具合に大雑把に分けるとして、
(1)〜(3)は大抵マーガリンもホイップクリームも使っていません。
で、この(4)で急激に使用率/使用量が跳ね上がります。マーガリンもホイップクリームも躊躇せずガンガン使う、という感じです。
ですので(1)〜(3)で勤務していたパティシェが(4)に転職するとカルチャーショックを受けます。

街のケーキ屋さん、昭和〜平成初期あたりの名残で今もこの2つを使い続けているのだと思いますが、そろそろこの2つを卒業しても良いのではないかと思っています。本物の乳製品と比べると味の差は歴然ですからね。

他にも
・大手チェーン、フランチャイズの普及価格帯の洋菓子店
・お土産用の洋菓子ギフト(駅とか観光地で売ってるやつです)
・クレープ屋さん、パンケーキ屋さん
・ファミリーレストラン ……など

あたりはマーガリンもホイップクリームも使っていますね。

自称”美食の国”
自称”食にうるさい国民性”

の日本ですが、乳製品の風味についてはかなり無頓着だと言えるのかもしれません。ケーキ屋に限らず日本全体で”卒業”を目指したいですね。

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