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BMX競技のち、街乗り自転車メーカーへ/吉祥寺店 辻田

私たちトーキョーバイクは、街を楽しむための自転車をつくっている会社です。(詳しくは自己紹介をごらんください)
この連載「トーキョーバイクのひと」では、私たちの自転車が皆様のお手元に届くまで関わっている全スタッフを一人ずつご紹介します。

第13回目は吉祥寺店の辻田さん。小さな頃から続けていたBMX競技から街乗り自転車のトーキョーバイクに出会うまで、そして家族のようなチームで働く楽しさを語ってくれました。

辻田 英子(つじた はなこ)
大学2年生でトーキョーバイクにアルバイトとして入社。高円寺店を経て、吉祥寺店のセールススタッフとして勤務。6歳で始めたBMX競技で世界大会に4回出場。アスリートを食事や栄養面からサポートしたいという夢に向かって、来春からは病院の管理栄養士になる予定。

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将来の軸を決めたBMXとの出会い

ーー辻田さんはもともとBMX競技の選手だったんですよね

小学校1年生の頃に、自分からやりたいと言って始めました。両親とおばあちゃんが毎月整体に通っていたんですが、そこの整体師の先生がBMXのクラブも主催している人だったんです。整体に一緒についていくと、整体院の隣にBMXのコースがあって、そこで子どもたちが走ってたんですよ。

当時そのチームに日本でトップだった女子の選手がいて。ニュースで見たこともあったし、実際に彼女が走っているのを見たら自分でもできるかもしれないと思ったんです。

競技を始めて、気付いたら小学校5年生の時に世界大会にでることになってました。最初に代表になった時は、世界に出たい!という気持ちは特になかったんですけど、父に「世界を見てこい」と言われて。その後、中学生まで計4回出場しました。

ーーちょっとまだトーキョーバイクの入社まではたどりつかないんですが、もう少し聞かせてください。そんなに強かった競技を辞めたのは、どうしてですか?

中学校3年生で世界大会に出場した時に、現地での食事で色々気になることがあったんです。スポーツ選手の食事って大事だなと思って、色々調べたら、栄養士という職業があることを知りました。栄養士になるにはその資格が取れる大学に行かないといけない、そこから逆算して高校は進学校に進まないといけない、となったんですね。

それで高校はスポーツ推薦ではなく、普通科の高校に進学しました。進学校に入ったがために勉強が忙しくなってしまい、競技を並行してやるのが難しくなってしまったんです。その時にはもう管理栄養士になりたいということが決まっていたので、勉強一本でスポーツ栄養士を目指そうと思って、競技から少しずつ離れていきました。

今は大学で運動生理学の研究室に所属して、スポーツ栄養学を学んでいます。

ーー目標が明確で、そこへ向けて着々と進んできたんですね。来春には卒業ですね

病院の管理栄養士になる予定です。将来的にやりたいのはスポーツ栄養で変わっていないんですが、スポーツ選手のサポートをするとなった時に、医学的知識が入ってないとサポートができないと思ったんですね。内科的疾患を抱えている選手や整形外科に関わる選手も多いので。だからまずは病院で医学的な基本的な知識を入れてから、スポーツ業界に行けたらと思っています。

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街乗り自転車メーカーでアルバイトをする理由

ーー競技をやっていたBMXのお店ではなく、街乗り自転車であるトーキョーバイクで働こうと思ったきっかけを教えてください

広島にあるトーキョーバイクの取扱店の一つにLIBERTYSという自転車ショップがあって、そこへトレーニング用のロードバイクを購入しに行ったんです。BMX競技は一日に何本もレースがあり、そのために持久力をつける必要があるので、ロードバイクで何十キロも走ったりするんですね。

そこで店頭に出ていたトーキョーバイクを見つけて、気になったので試乗させてもらいました。その時に「この自転車すごく乗り心地がいいな、これ欲しい!」と思ったんです。でもショップスタッフの方に「その自転車だとトレーニングの目的と違うよね?」と言われて、「確かに、そうですよね・・・」とその時はロードバイクを買いました。

ーーその時の気持ちを忘れないでいてくれて、上京後にアルバイトに応募してくれたんですね。ところでトーキョーバイクのどこがいいんですか?

無駄なものが付いてないところです。フレームが細くてフォルムもすごくきれいで、そこに惹かれました。

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お客さまとのやりとりも、家族みたいなチームも楽しい

ーー大学2年生の時から来春の卒業まで。アルバイトを長く続けた理由はなんですか?

働いていてすごく楽しいです。いくつかアルバイトは経験しているんですけど、今までで一番楽しいです。

ーーどんなところが楽しいんですか?

まずお客さまとのやりとりがすごく楽しいです。接客はトーキョーバイクに入るまで全然したことがなくて、最初はすごく緊張していました。

でもお客さまと話していると、こういう風に自転車を使ってくれるんだとわかるし、自分が提案したものをすごくいいですねと言ってくれたりするんです。そして納車の時にとても嬉しそうに乗って帰る姿が見られる。
だからすごく楽しいなって。

ーー印象的なお客さまはいますか?

息子さんと娘さんとお母さんの3人でいらしたご家族のお客さまです。私と同じくらいの年齢の娘さんが、お母さんに自転車をプレゼントするというのでご来店されました。

息子さんがトーキョーバイクユーザーで、その息子さんのアドバイスを聞きながらお母さんはご自身の自転車をカスタムしたんですけど、それがすごく素敵な仕上がりになっったんです。

私もその時は、いつか親にちょっと何かしたいなと思いました。

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ーー働くチームはどんな雰囲気ですか?

スタッフに温かい人が多くて、あんまりアルバイトをしている感じがしないです。家族みたいな雰囲気ですね。

ーー確かに吉祥寺チームはアットホームですよね

働いている時は仕事だから皆さんちゃんとしたやり取りをするんですけど、ただの仕事仲間という感じじゃないんですよね。

閉店して退勤した後に、みんなでご飯を食べたりすることもあるんですけど、そういう時にそれぞれが自分のことを結構話したりする。そういうのが面白いなと思います。

ーープライベートの話もよくするんですね。とはいえ仕事なので、互いに言いにくいことを言ったり言われたりする時もありますよね

もちろん仕事をする上で指摘されることもありますが、きつい感じで言われたことはないですね。ちゃんと「ここは注意した方がいいよ」と言ってくれますが、全然嫌な感じの言い方をしないので、すっと入ってきますね。

言ってくれるのは、それができると思ってくれているからだし、ちゃんと見てくれているということ。だから自分も言われた部分はちゃんと直そう!という気持ちになりますね。

トーキョーバイクは伝え方がうまいスタッフが多いなという気がします。私は人と会話する時、何を言うかよりもどう言うかが大事だと思っているんです。なので周りのスタッフの伝え方から学ぶことは多いですね。

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好きなものと好きな時間

ーートーキョーバイクのラインアップの中で、好きなモデルはどれですか?

見た目が一番好きなのはTOKYOBIKE MONOです。ハンドルの感じも好きですし、シュッとしていて、やっぱり綺麗だなと思います。いらないものが本当についていないので。フレームの仕上げがツヤなのも好きです。

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ーーお気に入りのオプションパーツはありますか?

レトロライトがすごく好きです。女性でも男性でも使ってもらえる、トーキョーバイクにすごく似合うパーツだと思います。

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ーーここからは少しプライベートな質問です。1日の中で好きな時間はどんなことをしている時ですか?

料理をしている時ですね。料理するのがすごく好きなんですけど、何も考えずにそれだけやればいいし、食器も好きなんです。

今年は出かけなくなったので出費が少なくなった分、食器にお金をかけています。料理と食器ってセットだから、好きな作家さんの器が手元にあると何を作ろうってワクワクしますね。

ーー最近のお気に入りは?

有田焼と京都の作家さんがコラボした、1616 / arita japan というブランドがあるんですけど、使い勝手よいんです。オーブンが使えるのでお肉も焼いてそのまま食卓に出せたり、水はけもよくてすぐ乾くので扱いも楽で気に入っています。

ーー自転車で行く場所で好きな場所や道、時間などはありますか?

私は水辺を走るのが好きですね。実家にいた時は瀬戸内海が近くて、海沿いを走ったりしていました。笠岡諸島という島々があって、それがちょうど見えるんです。

特に日が沈んでいく頃が好きですね。海の向こうに日が沈んでいく脇を走ると無になれます。

東京だと海の近くを走るのは難しいので、荒川とか水が見えるところを走るのが好きですね。

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(取材・文)小西
(写真)橋原