将来の夢を追いかけ上京!東京で見つけた幸せ
「将来の夢はなに?」
学生時代、よく同級生と話題になった会話。
地方の田舎で育ったわたしたちにとって、夢を語り合うのは娯楽のひとつで、「イケメンの彼氏と結婚する~。」「幸せな家庭を築くんだ!」とみんな意気込んでいたっけ。
一番仲が良かった友だちは「外国人と結婚する」と、会うたびに口にしていておっかし~ねと笑い合っていた。
10年後、彼女の強い思いは実り、外国人と結婚してアメリカで専業主婦ライフを送っている。
彼女は頑なに、外国人と結婚すると言って聞かなかった。
いい意味で、頑固に夢を願い続けて叶えたのだ。
そんなわたしはよく「東京でキラキラの毎日を送る!」って将来の夢で話してたことを思い出した。
キラキラ女子
東京に夢を見てやってきたものの、キラキラ港区女子のようにはなれなかった。
今のわたしは、インスタになにかを投稿するわけでもなければ、近況報告をすることもない。
にぎやかな東京のなかで、割とひっそり生きている。
テレビや雑誌でよく紹介される、煌びやかな女の子も東京にはたくさん。けれども、その輝きに意気消沈。静かに生きよう、と決意した人も少なくない。
憧れと現実
11年前上京をしたのは、東京に強い憧れがあったから。
地方にいた学生時代のわたしは、東京で生活をしたら、毎日パーティーをしたり出会いがあったり、とにかく楽しそう!と、期待に胸を膨らませてきたタイプ。
テレビや雑誌では、トレンドのファッションや新しくできたお店など、地方にはないようなものが東京には全て揃っている。
そんな夢を見ながら東京に来てわかったことと言えば、出会いはたくさんあるし、そういった有名スポットも数多く存在する。
お酒を飲みながら夜のお店で働いたこともあるし、3時間行列ができる話題のアイスクリーム屋さんで並んだこともあった。
上京した当初は、いわゆる東京のキラキラOLのような絵に描いたような生活を少しかじっていた。
キラキラ東京女子
楽しかった。充実していると思っていた。
大人数でお酒を酌み交わして、男女の駆け引きを楽しんで、おいしいものを味わって、インスタグラムでいいねをもらって。
周りから見ても、楽しく、満ち足りた人生を送っているように振る舞っていた。
でも、どうしてかひとりになり、静かになった部屋で湧き上がってくるのは理由のない虚しさと、ドッとやってくる謎の疲れだった。
何年か気がつかないふりをしていたけど、ある時、すべてを投げ出したくなる時が来てしまう。
ある日を境に全ての連絡を断ち、誰とも話さないようになった。休日も1人で過ごし、何の情報も入ってこないように最新の注意を払う。
そんな生活がしばらく続いた。
なにが本当の幸せ?
周りの人たちと距離を置くことで、自分の心を保っていた。
本当の理由はわかっていた。
自分の心が無理をしていること。
楽しいフリをしていることに。
気づいていて蓋をしていた。
その時から、本当の幸せを考えるようになった。
結婚するから幸せ。
彼氏がいるから幸せ。
友だちがいるから幸せ。
お金があるから幸せ。
幸せなカタチは、人それぞれ。
みんなわかっているようで、SNSの画面越しに映る他人と比較をしては、幸せくらべをする。
周りの人たちと比べては、SNSでいいねをもらうために発信をして、楽しい毎日を送っているように見せるようにして。
でも、わたしの本当の幸せは、なんてことない日常を送ること。
大人数じゃなくてもいい、何人か気心知れた友人たちとお酒を飲んで、彼とまったりお家で過ごせればそれが幸せ。これが一番あっている。
東京に来て、本当に大切なものを確認できたのは、自分のことを深く知ることができたからだと思う。
スピードの速い、東京の波に溺れそうな時もある。
けれども、流されないように自分のペースでほどよく東京を楽しみたい。そう思いながら、毎日おだやかに過ごしている。
written by みんちゃん