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引きこもりの真実 vol.2

こんにちは。ナカジマヨシヒトです。

『おじさんがおばさんを撃ったのが事実でもそれがイコール真実とは限らねんじゃねーか?』(急にどうした?)

「劇場版 名探偵コナン 14番目の標的」の中で、新一が蘭に言った名言です。僕にとっては非常に名シーンとして残っていて、表面的なものと深層(真相)的なものの二面性があることを常に考えよ!と言われている感覚になります。大人になってようやくわかる言葉の意味というものと、言葉遊びみたいなものを楽しんでいます。

ちなみに、コナン大好きなんです。何十回も観た映画なんです。

さて、今回は「引きこもりの真実」というテーマで書かせていただきます。
帰りの電車で、好きだった人に似ている人を見かけて、ふと頭によぎった記憶を辿って書いていきたいと思います。

よろしければ、最後までお付き合いください。

4人目

今から、約4年前。大学を中退し、某教育関連会社にアルバイト入社しました。そこでは、約3年ほど勤めさせていただき、僕自身、色んなことを経験させていただきました。

一緒に働く社員さんも、僕のサービスを受けてくれるお客さんも、本当に僕に良くしてくれて、成長することが出来ました。

僕は、一社員だったので、僕の上司には直属の上長と、その上のマネージャーがいました。3年という期間の中で、マネージャーが3回入れ替わり、僕が退職する数ヶ月前に4人目のマネージャーが、僕のいる教室にやってきました。ほんの数ヶ月という期間で、接触回数にしては、十数回程度。

のちに、僕が唯一心を開いた大好きなマネージャーです。

彼も僕が退職した頃と同時期に退職をされたということだけ聞きました。
理由も知らないし、今何してるのかも分かりません。

ただ、お元気でいてくれたら、嬉しいな!と似ている人を見て思いました。

何も知らない

「なかじ!ちょっと話そう!」

僕の授業がなく、記録の作成や雑務を行っていると、時折そう声をかけてくださり、2人で教室に入って色んな話をしました。

「先週はどうだった?」
「あれ、申込み増えてきてる?」
「あのレゴ、なかじが作ったんでしょ?」
「どうせまた悩んでんでしょ?」

と、僕の変化に気付こうとしてくれ、いつも状況を優しく確認してくれました。ふと、そんな優しい状況に甘えてしまった瞬間に、僕は毒を吐いてしまいました。

『ちょっと、もう無理っす。。。嫌っす。。。』

「なかじって、お客さんから信頼されてるって聞くし、仕事の得意不得意はあるものの、丁寧にやってくれてるって聞くよ。まぁ、でも、なかじは外に出てる引きこもりだよね。殻見えるよ。そんな気がする。」

『・・・』(図星だった。何も言い返せなかった。涙が出てきた。)

「なかじは良い奴なんだと思うよ。でも本音じゃないってすごく感じる。」

『・・・』

「なかじのこともっと教えてよ!今度、飲みに行こうな!いつにする?」

『(社交辞令じゃない。この人マジで行く気だ。)あ、はい。○曜日だと助かります。』

「おっけー!じゃあ、この日な。予約してくるわ。」

『(は!?仕事早すぎんだろ。。。)あ、はい。』

見透かされている。そう感じた。でも、めっちゃ嬉しかった。人を誘うことが苦手だったから、誘ってもらえることが純粋に嬉しかったし、この人になら、全部話せるんだろなと、単純に思えたことも嬉しかった。

彼は僕のことを知らない。当然。心を開いていないから。でも知ろうとしてくれている。

僕が彼のことで知っていたのは、「とても忙しい人」「前は、某ブライダル雑誌を作っていたこと」「200万の時計をしていること」だけ。

新一の言う事実の部分。いわゆる表面だけ。

そういうところで人をみてた自分に「寂しいぜ!」って伝えてあげたい。

串揚げ屋さんで

「おつかれー!乾杯!(カルピス)」
『お疲れさまです。ありがとうございます!!(ビール)』

そんな感じで始まり「会社に入る前の話」「仕事の話」「未来の話」「女の子の話」「ちょっとお下な話」色んな話をしてくれた。

彼は、他事業部と兼務で来ていて、僕たちの方の事業部の文化や仕組みなど、良いものを取り入れ、自分たちの事業部の方に良い風を送り込みたいという思いで、自ら志願していたらしい。(確か、そうだったはず。)

いわゆる本土の方をもっと盛り上げていきたいという熱い思いを知って、僕もこの人の力になれたら嬉しい。今の自分にできることをやらなければ。という考えに変わっていった。

「なかじはどうなりたいの?」に対して答えられず、逆質問をした。

『外に出てる引きこもりってどういうことですか?』
「そのまんまだよ。この間も言ったけど、なかじは殻を破らないといけない。もっと本音出していきなさいね。他の人に言えないことがあるなら、いつでも言ってくれたらいいから。」
『ありがとうございます。またお時間作っていただけますか?』
「もちろんだよ。今度は何食いたいか考えといてな。」

「それとな、もっと図々しくなろ!笑」

この串揚げ屋さんで、僕を本当に知ろうとここまでしてくれる人がいることに初めて有難いなと感じた。
帰るときに、お店の人がくれたヤクルトで乾杯したことを、たぶん一生忘れない。

「あなたにとっていいことが雪崩のように起きますように!」

予約した席に、置き手紙を飾り出迎えてくれたあのお店には、その後別の友人を誘って飲みに行ったこともたぶん一生忘れない。

真実と事実を知る

「外に出てる引きこもり」と「家の中での自己分析」
これらは、どっちも家を出れない引きこもりの人だ。

でも、引きこもりの真実は、前者にある。

退職してから引きこもりの時期が半年ほどあった。家を出れない。
でも、見栄えだけ気にして、誘われたらよそよそしく会いに行く。

外に出ている時は、本音も言えず、嘘を重ねてしまい、表面上の鶏だった。

でも家にいる時は、たくさん本を読んで、「僕って、、、」ということをめちゃくちゃ考えた。

「何がしたいのか?」苦しかった。辛かった。相談できなかった。
でも、本音に向き合い始めていた。殻を破ろうとしているひよっこだった。

最後に

以前の僕のような「外に出てる引きこもり」は、もしかしたら現代社会にたくさん潜んでいるのかもしれない。

「会社休んだっていいんじゃない?」
「有給使って少し遊んできたら?」
「河川敷でボーッとするのおすすめだよ!」
「スタバにでも行けば、可愛い子いるって。見るだけならタダだから。笑」

今、1番僕たちに大事なことは、自分を見つめてあげることだと思う。

日本は自殺する若者が多い。
正直、僕は「死」が怖くて怖くてたまらない。
「死」を選ぶことはできないから、「苦しくても生きたかった。」

不謹慎かもしれないけど、「死」を選択するということは、相当な勇気がいることだと思っている。その勇気、違うことに使ってみたら、きっと人生の美しさに気付けると思う。

最後に、ばぁちゃんがこんなことを言っていたことを思い出した。
「日帰りで天国に行ってみたいわぁ〜」
『ばぁちゃんは、この世も天国みたいなもんでしょ!』
「アハハハハハ」

ばぁちゃんの世界の見方は本当に美しいものだから。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
よかったら、「ダイスキ」って言ってください。



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