徳川りさ

私の体験を含めた小説を書きました。今まで自分がきっとそうに違いない、そうあるべきだと思…

徳川りさ

私の体験を含めた小説を書きました。今まで自分がきっとそうに違いない、そうあるべきだと思っていたことは、全て私の考えであり価値観であることに気がつきました。2012年前後のホノルルが舞台になっています。夢はこのストーリーがドラマ化映画化され沢山の方たちに届けられることです。マハロ

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ハワイの恋が終わり苦しみの先に悟りへの道が開けた 1

プロローグ  私は徳川りさ、ベストセラー作家。 実はまだ本は大して売れてないどころか、まだ処女作を書いている最中なのだけど、そうなる予定だから、もう言っておく。 人はなりたい者になれるし、ほしい物は手に入る。健康にもなれるし、もちろん幸せになる。でもそうならないのはなぜか?望まないのに病気になってしまうのはなぜか?自分の中に理由があるのだ。 全ては自分で創っている、自分が創造主。 そんな真理が、私にとって五年前までは知る由もなかった。 誰にでも、魂が成長するような

    • ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 51

      第七章 51 起ることが起っただけ 起こった問題に理由はいらない。起こってしまった事柄を対処する、始末する、自分が悪かったら謝る、終わらせる。時間が戻せないのに停滞している理由は無い。  私の場合は感情に巻き込まれて、考えに乗っ取られて自分では本質を見ることができなくなった。同調してくれる友人がいたから、吐き出した時には安らぎが少し訪れる。が、間もなく苦しみが、心の傷の痛みが、彼を悪者にした分、自分にそれがおし寄せた。それを何十人も繰り返したから、その感情が増幅していく、

      • ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 50

        第7章 50 りさを占ったヒーラーたち   りさはクリスと別れて5ヶ月目、11月5日にホノルルで有名な占い師、ベトナム人のランボーさんの所へ行った。 占ってほしいことは一つだけ、クリスと結婚するのか、クリスは時子と結婚してしまうのか。もちろん既にりさはクリスに戻るとは思ってもいないし、結婚をしたいとも思っていない。いや、でも私と結婚する可能性があるかどうかを聞きたいのだ。 ランボーさんは言った 「彼はもうすぐ結婚するわよ、あなたでは無いわ」 私は再び聞いた 「私で

        • ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 49

          第七章 49 今にいる必要性  クリスのことが頭をよぎる。クリスには1年以上会っていないのに。まだ1年ちょっとしか、過ぎていないのか。 今の出来事ではないから、考える必要がない。 クリスと別れてから1年経った頃に遡る。既にこの時には、わかっていた。エックハルト・トールに、ユーチューブで出会っていたから。 今とは、モーメントに思考が入り込んでいないと言う意味。悪いとか嫌な思い出は、今起こったことではない。つまり、記憶の一部。    自分では、悪い思い出にしている事柄が、加害者

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        ハワイの恋が終わり苦しみの先に悟りへの道が開けた 1

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 48

          第六章 48 ヒーラー松尾みどり先生の言う卒業の時が来た  今朝は、ワイキキで朝早くミーティングがあって、めずらしくウェディングの仕事はその後に入っていなかった。ビーチウォークのカジュアルレディースウェアのMahinaで、買い求めたかった下着を見に行った。とても安く在庫も豊富な商品が手に入り、シェラトンホテルのガレージに戻ってポルシェを走らせた。 ちょうどガレージから出て右折し、ビーチウォークを右手に曲がり、山側に向かったところで、カラカウア通りから入ってきたトヨタ車のナ

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 48

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 47

          第六章 47 感情を味わう クリスと別れてから半年、りさは落ち着いたように思われたが、食べ物が喉を通らなくなっていき、体重が減った。その時は執着心ではなく、憎しみだった。 こいつのせいで、私はテレビ局を辞めた。テレビ局ではクリスはクライアントだったから、どうしても連絡を取り打ち合わせで会う機会が出来てしまう。それが嫌だった。もう縁を切りたかった。それなのに、あの時声が聞こえた。 「あの録画を取り上げてしまえば、クリスは困るのではないか?」 私はクリスに、録画を金輪際、

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 47

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 46

           第六章 46 クリスがりさに及ぼした事柄は何か 生きていれば嫌なことは起る。いいえ、地球次元的に嫌だと思われることが起る。 いろいろあったが、クリスが取った行動の一番これがいけなかった。そして、これがいけないというレッテルを貼ったのが、りさの失敗だった。  まず、嫌だと思う価値基準は自分にある。 「りさとは別れたけど、誕生日に花が欲しいと言っていたな。リクエストするなんて、そういう所がりさのマイナス要因だ。とにかく買っておかないといけない。25ドルの花束では少ないか

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 46

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 45

           第五章 45 内観出来るようになってきた マリアがクリスの事を報告してきた。りさには必要の無い情報、これを聞くことによって、何度もぶれてしまう。 マリアが言った 「クリスってさあ、フィアンセとうまくいってないとか、いろいろあっても、結構運が良いよね」と言った。 すかさず私は答えた 「そんなことはないわよ、彼はただの駒よ。自分で何か出来ているように見えたって、たまたま力のある人に誘われただけで、彼に実力が無ければ、飽きられちゃうわよ」 と言った。 その話が私の中

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 45

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 44

          第六章44 2015年の節分の前に 今年の節分は重要らしい。それは2012年12月21日から、地球全体の波動が上がったそうだけど、この節分後からまたシフトするらしいからだ。 私をずっと支えてくれた千佐子が、今回は珍しく言った。 「りさちゃんはもう大丈夫だから、時子ちゃんに会いに行ったらどう?」 私はずっと時子に会いたかった。むこうから挨拶に来るべきだと思っていた。来ないのは、きちんと結婚してから来るのかな、とも思っていた。 私は悩んだ。会うべきかどうか、少し怖かった

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 44

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 43

          第六章 43 りさのがん再発の疑い りさはクリスと会わなくなって、4か月後に婦人科へ行った。一年検診を受けたのだ。なんとなく4年前に、そう、クリスと出会って、すぐに発病した乳がんだった同じ胸に、違和感があった。 それをドクターに告げた。 「少し左胸が晴れたような、筋肉痛かもしれないのだけど」 ドクターは言った 「エクセサイズをしているなんて、偉いじゃないかい」 冗談を言いながらも、私の乳がんの再発ではないかと、少し疑いを持ったドクターの考えが、彼の真剣な目で読み取

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 43

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 42

          第五章42 中庸になっていない 私の心は、中庸になったつもりだった。 でも、全然なっていないことが分かった。これが繰り返される、アップダウン、Up Down。 先日、元同僚のマリアからクリスの近況を聞いた。彼は、近々大きなイベントをするらしい。 「私にクリスのことを何も言わないで」と以前お願いしたのに。 マリアは私に悪意があるのだろうか。いや、そこまで悪い人ではないだろうが、他人の不幸は蜜の味なのだ。 マリアは言った。 「彼はなんだかんだ言っても、運が強いね」 私

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 42

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 41

          第五章41 元に戻ってから  別れてから11か月がすぎて、クリスのことを考えない時間が増えてきた。とはいえ、一日に10回くらいは思い出しているだろうか。ただ、思い出してもすぐにかき消して、自分の中心に戻れるようになった。 今日は彼らが幸せでいれば良いか、などとも一瞬思えた。Eメールでは、幸せを願っているとは書いたが、うそも方便だ。 龍一とは心が通っている。私に陰陽のエネルギーを交換させてくれているのには、本当に感謝している。少し前まで、私の結婚相手が出てきてしまったらど

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          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 40

          第五章40 日本での結婚前の最後のEメール 私はふしだらなクリスの話を聞いて、それでも不幸になる結婚を考え直させようとした。久しぶりにEメールを出した。 『クリス、お久しぶりです。今まで私は沈黙を守ってきました。それは、人の運命を左右する事は言いたくなかったからです。慶子さんが、私があなたに会うように言っても、誰が何を言ってもです。沢山の人達が私達の復縁を望みました。でも、私は貴方とは結婚しないと決めていました。貴方に体を許すことを止めたのは、それを行動で示したのです。で

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          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 39

          第五章 39 クリスがりさに会いたくない理由 慶子さんにクリスは言った。りさには2,3ヶ月は会えないと。入籍するのだとりさは思ったのだが、全く違った。りさの友人達は、相変らずクリスの近況をりさに教えてくれる。りさも聞きたかった。それをしているうちは、苦しさが増すばかりだとは知らずに聞いていた。一人の友人マリアが言った。 「りさちゃん、クリス先生は私に言ったわよ。日本からの旅行者らしいのだけど、ビーチでデートしたって。それから、パーティーで知り合った他の日本人もいるらしい。

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 39

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 38

          第五章 38 ヒーラー荒木和義先生の個人セッション クリスと別れてから半年経ったころに遡る。 私は気持ちが落ち着いた、と自分では思っていた。しかし、だんだんと食べられなくなり、体重が減っていったのも事実だった。その時は、執着心ではなく、憎しみだった。こいつのせいで私はテレビ局をやめた。テレビ局ではクリスはクライアントだったから、どうしても連絡を取らねばならない用事ができ、打ち合わせでも会う機会がある。それが嫌だった。もう縁を切りたかった。    すぐそばで声が聞こえた

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 38

          ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 37

          第五章37 ハワイで入籍  クリスはフルーティストなので、前年の国総領事館の総領事の時から、天皇誕生日の祝賀会で君が代を吹く依頼を受けている。 これには、 「りさは彼女だけど、妻ではないから、同伴者として一緒に行けないよ。」と言われていた。 今思うと、彼は結婚相手が私では無いことを、予知していたのかもしれない。 この式典では、りさの親友二人が毎回招待されている。 その一人、ルビーからテキストメッセージが入った。 「クリスはハワイで結婚したらしい」 私は胸が締め付け

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