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お化粧とか。

美容もファッションも大好きです。

コロナ前はどこに行くわけでもないのに毎月何着も服を買い、ネイルにマツエクを欠かさない生活でした。
欲しいものがあれば、メイクアイテム(いわゆるデパコス)もポイポイ気にせず購入。

お金が貯まらないわけです。

仕事のストレスをときめくものを買ったり身に纏ったりすることで発散させ、また足りない時間をお金で買い(タクシー、外食など)、週に2回以上は外で友人とお酒を楽しむ生活。

あの時の私にはそれが必要だったし、後悔はしていません。
お金はないけれど。


しかし、それがコロナで一変。
家で仕事をする生活になり、一週間に一度くらいしか外に出ないように……。
毎日着る服もお出かけの服も必要なくなり、いわゆるメイクアップにかける美容代はゼロになりました(その代わりにまさに世間の流れそのままにスキンケアに走ったわけですが)。


コロナが世界を変えて2年と半年。
いろいろとありましたが、なんとなくコロナ前の生活が戻りつつある昨今。
せっかくまともになったお金の使い方を、なんとかリバウンドさせないように必死です。

とはいっても、相変わらず外出は控えめです。
なぜなら在宅勤務がデフォルトで会社に行くことがないから……。
必要性がないと人間自ら外に出ようとは思わないものです(私の場合)。

おかげで化粧をする頻度が下がったままです。
毎日当たり前にしていたのにね。
コロナ前はむしろ化粧をしない日が月に何度あるか、という感じでした。

そんな化粧ですが、私は一度もめんどくさいとは思ったことがありません。

女に生まれただけで化粧を強要される……
なぜ女性は化粧をすることがマナーなのか……

という人の気持ちも理解はもちろんできますが、私自身は化粧にネガティブな気持ちがなく、むしろ好きです。

その「好き」という気持ちに気がつけたのもコロナで変わった生活のおかげかもしれません。
毎日化粧をしていたときは、特に考えずに毎日似たようなパレットを使って毎日毎日同じメイクをしていました。
ところが月に数えるくらいしか化粧をしなくなると、その時間がとても貴重なものになるのです。
めったいにないお出かけの準備をするだけで心が躍るわけですが、外に出ることを、この後の予定を思い浮かべながら化粧をするのは特別な時間です。

たっぷりあったおうち時間に、ネットを見ながらあぁでもないこうでもないときちんと吟味して集めた新しいメイクアイテムたちを見ながら、今日はどれを使ってメイクをしようと考えるだけで心からわくわくします。

化粧をほどこしながらつやつやきれいになっていく肌。
見ているだけでキュンとときめくアイシャドウ、チーク、ハイライトのパレットを肌にのせたときの高揚感。
そして仕上げの口紅をさしたときは、唇だけでなく心まで華やぐから不思議なものです(顔はいたって地味です)。

こんなに丁寧に化粧をするのは、初めて化粧を覚えた15歳のとき以来のこと。
メイク禁止の女子校だったので、化粧ができるのは友だちと約束をしている特別な週末だけでした。
まさにあの時のように、化粧が再び「特別」なものになったわけです。

家に帰るとぐったり疲れていて化粧を取るのが億劫で仕方がない、という友だちがいるのですが、その気持ちも痛いほどわかる。
その一方で、今の私は「せっかくした化粧を落とすのがもったいない」「まだこのままでいたい」と思ってしまうなんて、本当に心まで15歳に戻ってしまったかのようです。


毎日の当たり前があたりまえでなくなったときに、本当にそれが好きだったのだと気がつけたことはとても貴重なこと。
もうすぐ中年にさしかかる(恐ろしい)十分にいい歳ですが、このタイミングで改めて化粧もとい美容にちゃんと向き合えて本当によかったです。


なにも20代に見せたいとか、そんな気持ちはみじんもありません。
自分がご機嫌になれる、自分が気持ちよく自分らしくいられるための「美容」を、これから重ねていく年齢とともに大切にしていきたいなと、
ふと昨夜、なかなかメイクが落とせず気がついたら深夜になってしまったお風呂で思ったのでした。






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