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手書きとラジオが思い出させてくれた

ここ数年、ずっとpodcastばかり聴いている。

最初は、英語の勉強がきっかけだったのだけど、ドキュメンタリー的な話やサイエンス・トピックス、ニュースの掘り下げ方などが面白くて、朝出かける支度をしながら、バスの中で、最寄り駅から職場までの道のりで、とにかく聴きまくっている。

が、おとといの金曜日、ふと思い立って、昔よく聴いていたJ-WAVEの「TOKYO UNITED」(ジョン・カビラさんの大ファン!)を聴いてみた。

きっかけは、ちょっと遠いのだけど、今年から使い始めたBullet Journalと、Courseraで開講されているイエール大学の超人気講座「The Science of Well-Being」。

Bullet Journalは手帳のブランドではなく書き方の1つで、市販の決められた枠組みの手帳ではなく、ドットの方眼紙みたいな一般的なノートに、To-Doやメモなどをシンプルに書くだけ。私は、日々のエクササイズや英語の勉強などのトラッキングも兼ねている。

これが手書きなので、正直、最初は続くか心配だったけど、アプリなどに入力するより面倒に感じるかと思いきや、楽しみになっている(今のところ)。

YaleのThe Science of Well-Being (TSWB)は、読んでそのまま、幸せに生きる科学。

Courseraではいくつか講座をとったけど、エッセイライティングのような目の前の課題解決が主な目的だった。

昨年の秋から英語の多読グループみたいなものに入っていて、そこで使っているニュース素材がTSWBを取り上げていた。ちょうどCourseraで開講するので、みんなで講座をとってみようということになり、自分では登録しない類のものだしと参加することにした。

TSWBは、まだ2週目が終わったところなんだけど、その2週目の課題が、まさにトラッキング。Savoring(その瞬間を味わう)とGratitude(感謝する)を毎晩簡単に記録していく。独自のアプリがあるのだけど、私は21:30以降はScreenTimeを制限しているので、手書きにしている。

正直なところ、今すぐにでも寝たい時間にこの作業をするのが、最初は面倒だった。Savoringは1つでいいけど、Gratitudeは5つピックアップし、1文程度の簡単な文で書き記す。そして、1つ書くごとに、1分くらいその出来事に思いを馳せる。

初日、この「1分くらい思いを馳せる×5」に「そんな時間ないよ!」と思った自分がいた。私は忙しいんだ、と。

でも、Bullet Journalに手書きで書き込まれたたくさんのTo-Doや、トラッキングしている日々の記録のことを思い浮かべ、Courseraでの講義でProfessor Laurie Santosがレクチャーしていた「人生の満足度」について思い出した。

「私には、たった5分の感謝をする時間もないのか?」
「感謝したり何かを味わうこともせず、日々の仕事で忙しく過ごすことが私の人生なのか?それって、誰のための人生なの?」
「自分のための時間をとることもできないほど、自分の時間を管理できないのか?そんな人生でいいの?」

これまで、特に今の職場に移ってからの数年間、怒涛のごとく慌ただしい日々を送っていた自分に、すごくすごく腹が立った。
何やってたのよ!大事なことにも気づかずに!と。

月曜日からトラッキングして4日目の金曜日、「ああ、今日はカビラさんの番組の日だ」と思い出し、「私、大好きだったなー。ちょっと聴いてみようかな?」とradikoをオン。
ナイスな番組構成と、J-WAVEらしい選曲とアートなどの面白そうな情報、そしてグレイトなトーク。

大げさじゃなく、目の前の景色が雨上がりのようにキラキラしてきて、セピアのフィルターが透明感あるカラフルな色に変わり、光が身体の中に入ってきた。

ああ、私、こうやって毎日を過ごしていた。
昔も今以上に忙しかったけど、毎日に色と笑いがあった。

その時On AirされていたNulbarichの曲がめちゃめちゃ心地よくて、血液が踊り出した。ああ、この感覚。

もちろん、その日のSavoringに書いたのは、J-WAVEを聴いたこと。ああ、味わうってこういうことだった、と噛みしめながら書いた。

そこから派生して、今、このnoteを書いている。
なんとなんと、前に書いたときから1年以上も経っていた。ビックリ。

シンガポールに行った楽しさを書こうとしてそのままになっている間、沈没しかけたプロジェクトを助けながら、上阪徹氏のブックライター塾第五期生として学んだ。その前から引き続き、毎晩オンラインで英語のレッスンを受け、7月にはエストニアのタリン大学のサマースクールに参加してStorytellingを学んだ。9月からはテンプル大学の英語コースに通った。多読のグループにも入った。年末には、宇宙飛行士・野口さんとカーリングの吉田選手の対談記事も書いた。

もともとそんなに体力があるほうじゃないのに加え、体調も万全だったわけではない。ところどころグッタリと動けなくなったりしながら、何かに追い立てられるように過ごしてきた。
自分でもなぜここまで詰め込んでるのか、実のところ、よくわからない。

けれども、手書きのBullet JournalとCourseraのTSWBで、自分にとって大切な物を思い出したことは間違いなく、それは、自分のための時間を、わずかでも取ったことから始まっている。そこから、ラジオを聴くよろこびを思い出し、ラジオを聴くことから、こうやってnoteを書こうという気持ち、研究に関することではないことを書く意欲が蘇ってきた。硬直しかかっていた(していたかも)脳の中で、再びカラフルなシナプスの光が飛び始めた。元気に、楽しげに。

おかえりなさい、私。ずいぶん寄り道していたね。
そんな感じかな。

とりとめもなく、今日はおわり。以下、参考までに

Bullet Journal
Coursera "The Science of Well-Being"
年末に書いた対談記事

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