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「スポットライトに照らされて」 16 (全17話)

 幕が開くと、上手奥にドアがあるだけの空間。
 人のざわめきが聞こえる。時おり、笑い声や、驚いたように叫ぶ声。そしてビニールシートか模造紙を広げるような音がバサッと聞こえる。釘を打つ音、なにかを落とす音。
 重い鉄のドアが開く音がして、セットのドアから私が登場。

「……っだりぃ~」

 首を右に傾けて左の耳の下あたりをボリボリと掻く。

 髪の毛は洗えば落ちるヘアカラーで明るい栗色に染めてある。メイクもばっちり。制服のブレザーは前ボタンは全て外し、ネクタイを結ばずに首から下げている。スカートはウエストで何度も折り返したミニ。上履きのかかとを踏み潰して履いている。

「文化祭の準備なんかやってられっかよ」

 足を広げて床に直に座る。ちなみに、ちゃんとスパッツ履いているからご安心を。
 ブレザーのポケットから煙草の箱を取り出してトンッと指で弾いて一本取り出す。スリムのメンソール。でももちろん火はつけずにただ咥える。もちろん本物じゃなくて、それらしく紙を巻いただけのもの。未成年は吸ってはいけません。
 後ろに両手をついて空を見上げる。ピーヒョロロとトンビの声。頭上を旋回しているらしい。
 煙草を歯に挟んで上下にピコピコ動かす。文化祭の準備に居場所がなくて、屋上にサボりにきたものの、暇を持て余す。

「……居てもしょうがないし、帰っちゃうかな」

 ヨッと立ち上がって、伸びをする。そのままドアノブに手をかけたところで――バッサーと大きな羽ばたき。スポットライトの前をペンを通過させ、トンビが低空飛行した影のように見せる。

「うわっ!」

 接触しそうになったトンビをよけてしゃがみ込む。
 トンビの声は再び小さくなり、上空を飛んでいる。

「マジむかつく。ビビらせんじゃねーよ!」

 空に向かって毒づく。そして客席に背を向け、改めてドアに向かうが……。

「ん?」

 ――間――

「んんー?」

 ――間――

「だぁーーーーーーっ!」

 くるりと客席側に振り向き、右手を高く掲げる。視線は右手の先。二十センチほどの棒状の金属を握っている。がに股で仁王立ちし、思いっきり不細工な顔で叫ぶ姿に、客席からクスクスと忍び笑いが漏れる。

「うそでしょ? ちょっと、やめてよね~」

 再びドアに駆け寄り、立ったり座ったりしながらドアを開けようとする。が、開かない。
 情けない表情で、大きなため息をひとつつくと、右手の棒に目をやる。続いてドアノブ――のあった場所を見る。穴があいている。ドアノブはない。
 だって、私が手に持っているから。

「トンビがビビらせるからだぁー!……ってか、それにしても簡単に取れすぎだろ! オトナたち、ちゃんと点検しとけよ!……って、誰もいねーし!」

 ひとしきり悪態をついて、がっくりと舞台中央に大の字に転がる。
 再び文化祭準備をしている音が聞こえる。遠くでトンビの声も。
 私はほとんど動かず、たまに腕を掻いたりしてみる。寝転がったまま取れたドアノブを見つめ、その辺に放り投げる。ポイッ。

 ドアが微かに軋んでそうーっと手前に開く。私は気付かない。

 ドアの隙間から美香が頭だけを覗かせる。パッツン前髪に肩までのお下げ。赤い縁のメガネ。転がっている私を見つけ、体もドアのこちら側に出てくる。ブレザーのボタンは全て留め、ネクタイも大きな結び目しっかりつけている。スカートはひざ下まで長さがある。白いスクールソックスに、汚れのない上履き。

「あのー。キリノさん?」

 ドアを開けたまま私に声をかける。

「あーん?」

 起き上がりながら返事をした私は、ドアが開けられているのを見る。

「やった! あんた、学級委員の」
「ヒライ、だけど」
「そうそう、ヒライ。あんた、救世主だよ!」
「え?」
「マジ助かった!」

 私は勢いよくドアに向かう。その勢いに怯えた美香は後ずさって……ドアが閉まってしまう。バタン。

キリノ「……なっ!」
ヒライ「へ?」
キリノ「この悪魔め」
ヒライ「え? 救世主じゃないの?」
キリノ「一度すくい上げられて、更に高いところから落とされた気分だ!」

 文化祭の準備をサボっているキリノと、そのキリノを連れ戻しにきた学級委員のヒライは、ふたりして屋上に締め出されてしまう。
 普段接点のないはずのふたりは言い合いをしながらも、ドアを開ける方法を模索する。ドタバタの喜劇調のシーンが続く。
 やがて照明で夕暮れが近づいたことがわかる。疲れて座り込むふたり。

ヒライ「このまま夜になったらどうしよう」
キリノ「あんたがドアを閉めなきゃ、こんなことにはならなかったんだよ」
ヒライ「でもドアノブ壊したのはキリノさんでしょう?」
キリノ「……」

 カラスが鳴きながら飛んでいく。

キリノ「……あんたさぁ、本当にあたしを迎えにきたの?」
ヒライ「えっ?」
キリノ「本当はあんたも居場所がなかったからバックレたかったんじゃないの?」
ヒライ「そんなこと……。だって、学級委員がみんなをまとめないと」
キリノ「必要とされているんだ?」
ヒライ「……そうよ」
キリノ「だったら、なんで誰もあんたを探しに来ないのさ?」
ヒライ「……」

 ここから次第にシリアスなシーンなっていく。不良で浮いているキリノと、優等生で浮いているヒライ。対照的なはずのふたりの共通点に気付く。

 大会で求められるもののひとつは「高校生らしさ」。審査員の講評でよく出てくる言葉らしい。「もっと高校生らしいものを」とか「高校生らしさが出ていてよく伝わった」とか。本当かよ、と思う。高校生らしさってなんだよ、って思う。だって、どこの学校だって高校生が作っている劇なんだから、高校生らしいに決まっている。
 審査員が言う「高校生らしさ」はリアルな高校生じゃないんだ。だったら、大人が思う高校生を演じればいい。求められる劇を作る。だって、私たちは勝つことを目指すって決めたんだから。

 キリノとヒライは「高校生らしい」立場と人間関係の悩みを抱えている。そしてそれを共有していく。友情も「高校生らしい」ことのひとつだ。
 ふたりが打ち解けたころ、再びドアが開く。俯いた男子生徒がとぼとぼと舞台鼻まで出てくる。当然ドアは既に閉まっている。男子生徒は靴を脱ぎ、一歩前へ出る。舞台鼻ギリギリだ。

男子生徒「……さようなら」

 突然の声に全身で驚くキリノとヒライ。

キリノ「うわっ! いつの間に?」
ヒライ「ちょっ……! まさか飛び降りないよね?」

 男子生徒の方もふたりがいたことに初めて気付いて、目を見開く。

キリノ「飛び降りって……! やめてよね、ここであんたが飛び降りたら、絶対あたしのせいだと思われるんだからっ!」
ヒライ「そういう問題じゃないでしょ! この人のことを心配しなさいよ」
キリノ「だって名前も知らないやつより、自分の冤罪の危機の方が重要だよ」
ヒライ「……ねえ、あなた、名前は?」

 男子生徒は飛び降りようとしながらも、ふたりのやり取りに気が散っておろおろしている。しまいには声をかけられ、思わず普通に返事をする。

男子生徒「えっと、ウチダです」
ヒライ「ウチダくんね。――ほら、これで『名前も知らない人』じゃなくなったわよ」
キリノ「……」
ウチダ「あの~、もういいでしょうか?」
ヒライ「『飛び降りていいでしょうか?』ってこと? 駄目にきまっているじゃない」
キリノ「飛び降りるならあたしがいなくなってからにしてよ。――ん? っていうか、ウチダ、あんた、ドア閉めたな!」
ヒライ「あー! 本当だ! せっかくドアが開いたのに~」

 ウチダは、屋上側からドアが開かないことを聞かされ、しかも脱出の機会を無駄にしたことを責められ、飛び降りどころではなくなっていく。ここでもドタバタが繰り広げられ、それからウチダを中心とするシリアスシーンへと劇にリズムをつける。

ウチダ「どうせ僕はいない人間なんです。誰にも見えないんです。だから、いっそ本当に消えちゃおうと思って」
キリノ「頼むから、今はやめろ。あたしがいない時ならどうでもいいから」
ヒライ「ウチダくん、キリノさんなんて、大人から信用されてないし、クラスでも怖がられて友達もいないけど、頑張って生きているんだよ?」
キリノ「……ずいぶんだな」

 既に夜が訪れている。舞台は薄暗い。三人それぞれにスポットが当たっている。
 キリノ、客席側に向かって大声で叫ぶ。

キリノ「あたしだってー、友達ほしいぞー! 悪いことは全部あたしのせいだって疑われたくないぞー! ――ああ。すっきりした。ヒライもなんか叫んでみろよ」
ヒライ「私のこと、真面目だって言うなー! 言われると、そうしなくちゃいけないって思って苦しいんだよー! ――うん、いいね。ほら、ウチダくんも」
ウチダ「僕はここにいまーす! 僕を見て下さーい! 誰か助けて下さーい!」
キリノ「ばかっ! お前……! だから、そういうの、やめろって。あたしがいじめてるみたいになっちゃうだろ」
ヒライ「あ、でも、見て。外で作業している人たちが、こっち指差して騒ぎはじめてる」
キリノ「おっ、ほんとだ。ウチダ、許す。もっと叫べ」
ウチダ「僕はここにいまーす! 助けて下さーい!」
ヒライ「私もここにいまーす! もう本当の私でいまーす!」
キリノ「あたしはここだー! ちゃんとあたしを見てくれよー!」

 三人に当っていたスポットF.O.フェードアウト
 暗闇の中で――

三人「ここにいまーす!」

 ドアが軋みながら開けられる。

 BGM、F.I.フェードイン
 開いたドアの向こうの床に置かれたベビースポットが客席に向かって光の帯を放つ。ドアに向いた三人の後ろ姿が逆光に浮かび上がる。光に向かって肩を叩き合いながら歩き出す三人。
 BGM、ボリューム最大となり、盛り上がったところで――C.O.カットオフ

 ――幕。

 緞帳が降りると、拍手が聞こえる。人数が少ないように思えるのは、劇の出来のせいではなくて、朝一で人が少ないのだと思うことにする。
 ともかく、ミスもなく無事終わった。本番でミスがひとつもないなんて奇跡だ。どれだけ稽古を繰り返しても、本番で台詞が飛ぶことは少なくない。今回、悠基の頭の中から台詞がすっぽり抜け落ちることだって想定していた。それでも直前のあのガッチガチの緊張はなんだったのかと言いたくなるくらいに。

「バラシ、急げよ」

 調光室から降りてきた古賀先生が抑えた声で急かす。

「はいっ!」

 私たちも声帯をあまり震わせない返事をする。

 次の学校との入れ替え時間は二十分。前の学校が十分でバラシて、次の学校が十分でセッティングするのだ。
 私たちはセットがほとんどないから、五分ほどで舞台裏に運び出した。

 次の学校は女子校で、結構お金がかかっていそうなドレスみたいな衣装を着た集団が廊下で待っていた。私たちが出ていくと、「お疲れ様でした」と声をかけてくれる。私たちも「頑張ってください」とか挨拶をしながらすれ違う。

 この会場で上演する学校はみんなライバルだけど、本心から頑張ってほしいと思う。自分でも不思議なんだけど、失敗すればいいのに、とかは露ほども思わない。もちろん勝ちたいのはやまやまなんだけど、それよりもいい劇がたくさん生まれてほしいと思っちゃうんだな。

 外に運び出すと、既に古賀先生が軽トラを出して待っていた。

「こっちはもういいから、会場へもどれ。ほかの学校の劇も絶対に観ておいたほうがいい」

 私たちは遠慮なく先生の言葉に従うことにした。本当はすぐにでも今の劇のダメ出しをしてほしかったけれど、ほかの学校の劇を観ておくことが大切なのもよくわかる。自分たちの劇だと気付かないことでも、ほかの劇だと結構目につくこととかもある。こう言ったらいけないんだろうけど、つまらない劇の方が勉強になる。
 どこがいけなかったのか、観ていると案外よくわかる。でも、やっている方はわからないから、そういう完成になっちゃったんだろうな、って思う。

 軽トラに乗り込んだ古賀先生は、運転席の窓から少し乗り出して、声を張った。

「十一月までにブラッシュアップしなきゃならないんだから、しっかり見ておけ」

 そして、私たちが返事をする間もなく走り去る。

 十一月。古賀先生は県大会にいくつもりでいる。

 私たちの次に上演している女子校の劇は、もう後半に差し掛かっていたようで、ストーリーがわからないまま幕が降りた。
 その後の上演校については、きっちりすべて観劇した。
 定時制高校も出場していて、ここはいろんな年代の人がいて、ほかの学校とはまったく雰囲気が違った。作品も創作脚本で、あえて大人が出てくる設定にしたんだな、と思った。特に演技の上手い人はいないんだけど、自分たちの劇をやっているって感じが伝わってきた。

 演じるとはいえ、やっぱり高校生が違和感なく化けられるのは限度がある。大人の役をやるところもあるけれど、それってやっぱりキツイと思う。特殊メイクじゃない限り、素人メイクじゃ見かけが若すぎる。すごく頑張っている感じが気になってしまう。たとえそれが上手かったとしても、そのことに感心して、その役者にばかり目がいってしまう。
 古賀先生が高校生の設定にしたのも、このあたりにあったのかもしれない。古賀先生はあんまり細かく説明しないから、こういうふうに後になってからわかることが多い。初めから言ってくれればいいのに、とも思うけど、自分で気付いた時の方が納得できるのも確かだ。過去の下郷高校演劇部が強豪といわれたことが、最近わかる気がしてきた。

 全校の発表が終わると三十分の休憩になった。この間に審査員が最優秀校と優秀校を決めるらしい。客席は昨日発表が終わった学校の人とかも来ていて、ざわめきの中に緊張感が見え隠れする。

「ちょっと出ない?」

 上辺の明るさと裏腹の会場の空気が重くなったのか、葵が息苦しそうに胸に手を当てて、ロビーの方を指さした。私たちは喜んで賛成する。私だって息がつまりそうだった。座りっぱなしで腰も痛いし。
 ロビーはあまり人がいなかった。私たちは冷水器で順番に喉を潤し、ようやく現実世界に戻ってきた気分になった。
 演劇はもともとは宗教的儀式が起源だという説もあるくらいだから、劇の内容に関係なく、どこか異空間に飛ばされている感じがする。それを五本も連続で観たのだから、魂がすり減った気すらする。

 結果発表があるとのアナウンスが入り、会場に戻ろうとした時、喫煙所に古賀先生の姿を見つけた。

「古賀先生、結果発表が始まりますよ」

 私が離れた場所から声をかけると、美香や葵は「え? いたの?」「気付かなかった」と口々に呟いた。悠基はじっと古賀先生を見つめている。
 古賀先生は、いきなり声をかけられたのに驚いた素振りも見せない。先生は私たちがロビーにいるのを見ていたのかもしれない。

「お前らだけで聞いて来い。俺はまだ煙草吸っているから」と、指に挟んだ煙草を掲げてみせる。

「煙草なんて、また後で吸えばいいじゃないですかぁ~」

 美香の誘いにも「いいから、いいから」と手を振って追い払うしぐさをする。

 会場からマイクを通した話し声が聞こえ始め、私たちは古賀先生を置いて慌てて客席に戻る。

『最優秀校は「未来裁判」を上演しました晴嵐せいらん高校です」

 客席の後ろの方の五十人はいそうな私服の集団が歓声をあげる。

 やっぱりな。昨日ダントツに上手かった学校だ。
 
 県大会に行けるのはあと一校。優秀校に選ばれないと、ここまでだ。

 私たちは壁際の通路に立ったまま舞台上の審査員を見つめる。
 今日観た中では定時制の高校が一番よかったと思う。上手くはないけれど、劇のバランスがとれていた。演技は秋までにどうにかなるかもしれない。あとは今日見損なった女子高と、昨日観れなかった学校の中にどんな劇があったかによるだろう。

『優秀校は――』

 再び静まり返る会場。高まる緊張。空気がピリピリと肌を射す。

 ……ヘックション!

 派手なくしゃみが鳴り響き、一瞬の間ののち、会場が爆笑の渦に巻き込まれる。くしゃみの当事者、悠基は耳まで真っ赤になって俯いている。……緊張のあまりくしゃみが出るって、どういう特異体質よ?

 一気に会場の空気が緩む。

 そうだよね、もう結果は決まっているんだ。私たちはそれを聞かされるだけ。今更緊張しても結果は変わらない。

 優秀賞を取れても取れなくても満足――なんて綺麗ごとは言えない。満足なんてできない。もっと、もっと、と強く求めてしまう。あの板の上を。あの光の許を。

 文化祭から始まった下郷高校での演劇が思い出される。中学の時のようなしっかり組織だった立派なものではないけれど、ひとりひとりがとても重要な劇をやってきた。演劇は総合芸術で、みんなの力が合わさって出来上がることを実感した。

 私がステージに立つのは、みんなの努力を表現するため。
 私がステージに立てるのは、誰かがスポットライトで照らしてくれるため。
 私が演劇をやっているのは、私が私であるため。
 みんなの中にいられる私であるため。

『えー、では、改めまして、結果発表です』

 クスクスと忍び笑いが客席に起こる。とうとう悠基はしゃがみ込んでしまった。
「ただでさえ男子が少ないのにー、どんだけ目立ちたいのぉ?」と悠基をからかう美香。笑いながらたしなめる葵。縮こまる悠基。その姿を見て、私も笑いながら顔を上げた。すると、ロビーへ続く扉のところに古賀先生の姿を認めた。固い表情で壇上を睨むように凝視している。

『最優秀校は「ここにいるよ」を上演しました下郷高校です』

 悠基がバッと勢いよく立ち上がる。美香と葵の笑顔が一瞬消えて、すぐにさらに大きな笑顔になる。私は妙に凪いだ気持ちで仲間たちを見つめていた。と、その時。

「……よっしゃー!」

 恐ろしくよく通る声が会場中に響き渡った。全員が声のした方を見やる。そこにいたのは、拳を高く突き上げる我らが顧問、古賀先生。再び会場に笑いの渦が起こる。

「ああ……あそこにも目立ちたがり屋の男子が……」

 葵の呟きも笑い声にかき消される。
 なんとグダグダな……。思わず苦笑する。
 だけど、これで県大会に行ける。

 なにより大切なのは、この仲間で切り開いた道だということ。この仲間と一緒に演劇をやっていく。
 私はここにいる。ここにいる仲間と、応援してくれる人たちに支えられて、私はここにいる。

 私は――私たちは、ここにいる。

 いつもどこかで支えてくれる誰かのスポットライトに照らされて――。


次話


「スポットライトに照らされて」全17話

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