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04_スピード婚するなとは言わないけれど、二人称「ヨメ」系の男を掴むリスクもある。

 2017年の国際女性デーに際し、作家の川上未映子さんが朝日新聞デジタル上で「配偶者に主人や嫁という言葉を使うのはやめよう」と発言した。その言葉の使用を廃止した法人もある。フラットな言葉は「夫」「妻」だと思うし、英語だと「husband」「wife」どころかファーストネームを使うのが普通だとも聞いた。どんどんそういう世の中になっていってほしい。

「嫁」という言葉は結婚するまでまったくなじみがなかった。お舅さんやお姑さんにあたる人が、「うちの息子の嫁が」みたいに使う言葉だと思っていた。ところが衝撃的なことに、結婚してみたら、元夫が「ヨメー!」と呼びかけるのだった。本人に向かって。呼称が、「ヨメ」。度肝を抜かれた。お義母さんやお義姉さんすら、「嫁」とは呼ばないのに。交際期間1年に満たずスピード婚してしまったから、相手がまさかそんな呼称を使うとは知らなかったし、いや、スピード婚しなくたってそんな男がいるとはなかなか思いつかない。

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