07_ご飯は誰が作ったっていいんだし、作ってもらったら美味しくいただくこと。
彼氏と初めておうちでご飯を食べようということになった時、彼氏は「じゃあ僕は、日本人のダンナサンみたいに、TV見て待ってようかな」と言ったので、(えー、結局そういう人?)と困惑したら、うちに着いた途端彼氏はさくさくとご飯を作り始めて、あっという間に「はいどうぞ」になった。朝ご飯はわたしがまだベッドにいるうちに彼氏が起き出して、これもまたてきぱきと作ってくれた。
外で食べることも多いけれど、うちで食べる時は、今でもすべて彼氏が作ってくれる。わたしは外食するよりも、彼氏の作ったご飯を食べる方が好きだ。レストランより美味しいと思うし、ふたりきりだからリラックスできるし、食べながらいちゃいちゃするのも楽しいし。
男の人の心を掴むにはまず胃袋を掴め!とよく言われるけれど、わたしはまさに彼氏に胃袋を掴まれたと思う。彼氏のご飯はそのままで十分美味しいけれど、「料理は女の仕事」意識がまぶされていないので、さらに美味しい。元夫も料理しない人ではなかったけれど、たまに作ってくれる時は、「俺の方が上手いだろ」的なマウンティングと「お前が作るべきところをわざわざ俺が手を煩わせてやったんだ」的な懲罰感があって、あんまり嬉しくなかった。
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