GIVEするよりも本質的なこと【GIVE & TAKE / アダム・グラント】

 皆さんは、アダム・グラント著の『GIVE & TAKE: 「与える人」こそ成功する時代』という著作をご存知でしょうか?
 タイトルに答えが書かれていますが、他人に利益を与える人(ギバー)が成功するよ、ということが書かれている本です。
 ただ、ここがミソで、最も失敗するのもギバーだというのです。なぜでしょう?
 筆者はギバーを2類型に分類します。

  •  自己犠牲的ギバー:自分の身を削ってでも人に与えるため、テイカーに搾取されてしまう

  •  他者志向型ギバー:他者の利益と同様に自分の利益にも関心を持つ。

 さて、ここまでは単純な本の内容の要約です。この本の内容に対して、ずっと気になっていることがありました。
 もう少しシンプルに原理を説明できないか?ということです。

 「人はギバー、マッチャー、テイカーの3分類に分けられる。ギバーも自己犠牲型ギバーと他者志向型ギバーの2種類に分類できるが、そのうち自己犠牲型ギバーの成功確率が一番高い。」
              ↓
 「成功に寄与する要因は●●である。」

 皆さんは、●●に何が入ると思いますか?


 私は「エネルギー循環の総量を大きくすること」だと考えます。
 抽象度を上げた結果少しスピリチュアルな感じになってしまいましたが笑
 例えば、「金は天下のまわりもの」と言いますよね?お金が世の中を巡るように、エネルギーも世の中を循環しています。

 テイカーはエネルギーを自分のところに溜め込みます。
 マッチャーは受け取ったエネルギーを相手に返しますが、自発的にエネルギーを流通させる訳ではありません。
 自己犠牲型ギバーは、確かに自らエネルギーを循環させようとします。しかし、そのエネルギーはテイカーに奪われ流動しなくなってしまうのです。
 一方で、他者志向型ギバーは、一方的に搾取されるような状況は避けます。持続的に世の中にエネルギーを供給し続けます

 世界全体からみたときに、他者志向型ギバーだけがエネルギー循環の規模拡大に貢献しているのです。
 自分ができる範囲で構わないので、コツコツと貢献を続けていくこと。
 これが結局世の中のためにも自分のためにもなるようです。

 君たちは、ギバーは成功できないと思っているかもしれない。
確かに、何の見返りも期待せず、ひたすら他人を助けている人たちのなかには、成功の階段の一番下に転げ落ちる人もたくさんいる。
しかし同じギバーであっても、ほんのちょっと工夫をすれば、階段の一番上にのぼることができるんだ。
他人の人生に“ちょっといいこと”を起こすことに、注意とエネルギーを集中してみてほしい。
そうすれば、成功はおのずとついてくる。

GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代

 学びの多い本ですのでぜひ読んでみてください。


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