見出し画像

2022芸術の秋④芸術家派遣プロジェクト「声っておもしろいね!」その2

今年度2校目は紫原小学校

 2022年11月22日(火)、鹿児島市立紫原小学校にお伺いして、芸術家派遣プロジェクト「声っておもしろいね!」を実施しました。6月の花野小学校に続いて今年度2校目の実施。

実はリピーターだった

 この鹿児島市(委託運営はかごしまアートネットワーク)の芸術家派遣プロジェクトは、私たち演奏家を含むアーティストたちが提案したプログラムをもとに、学校が希望するプログラムを選び、日程等諸々のご都合が合えば晴れてマッチングしてお伺いするというもの。10年以上にわたって声楽アンサンブルカプリスが実施している同プログラムでは、紫原小学校にお伺いするのは初めて。しかしながら、実は希望してくださった音楽科の先生が実はリピーターだったことが判明。5年以上前、吉野小学校での公演の際にご担当してくださった先生で、我々のプログラムを気に入ってくださり、ご異動先の紫原小学校でも希望してくださり実現したものでした。
 私たちにとってはとても嬉しいこと。このプログラムの価値を感じ信じてくださったことに大きな喜びを持って臨んだのでした。

90分公演は大ハード

 紫原小では、高学年を対象とした90分公演として実施。この「90分」が今回大きなハードルとなりました。
 元々は90分を基本として実施してきたプログラムでしたが、コロナ対応として、ここ3年は分割・縮小での実施が当たり前になっていました。実際私たちも45分公演×2などをいくつも実施しました。そこに慣れていたところに戻ってきた90分。もとに戻すだけじゃないか、とお想いになるかもしれませんが、そう単純ではないのです。従来は、子どもたちと一緒に豊かに声を出す「体験コーナー」込みでの90分。それが今回は、コロナ対応のためにそんな時間を設けることはできず…従来体験コーナーに充てていた時間まで全て演奏に充てることになったのです。そんなわけで、従来のプログラムよりさらにハードな環境での実施となりました。

経験と繋がりが支えに


 この環境でいかに成果を上げるか、結果的に鍵となったのは、メンバーたちで培ってきたカプリスの「経験」と、ご担当の先生との「繋がり」でした。
 10年近く実施してきたこのプログラム、これまでに培ってきた経験の引き出しを開けて漁って、いろんな案を出し合いながら試行錯誤を重ねました。
 そして先述の通りご担当の先生がこの公演のリピーターであったこと、内容の大枠をご存じで価値を感じてくださっていたことで、責任者である私との打ち合わせが円滑で密に進みました。子どもたちが学校でどんなことを習っているのか、どんな曲なら楽しみながら学びを深めていけるのか、協議を重ねながら、学習の内容や子どもたちの日常に即したプログラムを作ることができたのです。

実り多き公演に

 かくして紫原小公演は、我々演奏者の思いと、子どもたちの日常や実感がうまく結びついた良い公演になりました。最後に自分の言葉で流暢に挨拶をしてくれた6年生の言葉を聞いて、この公演のために関わった全ての大人の思いが子どもたちに届いたことを確信したのでした。私たちの方こそ、演奏する喜びをいただきました。紫原小学校の皆さん・先生方、鹿児島市・かごしまアートネットワークの皆さん、そしてカプリスのメンバーに心から感謝しております。

余談


 カプリスの学校公演を時間通りに終わらせることについては、僕は世界一上手いと思う。(エントリーは世界で1名)。今回もドンピシャでした。気持ちよかった。
 そして終演後に撮った記念写真では、両隣の男声が高身長なので、悔しい私は背伸びをしています。それでも勝てない。悔しい。
http://blog.k-art-net.org



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?