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詩|木陰

木陰にひととき
佇んでいると
思いが整い
精緻に、流れ始める

美味しいものに
腹が安らげば
想いが整い
流れ出す。

肌や肺に触れる空気が
直接に、あるいは
血と筋肉の調子を変えて
空気の味として知らされる。

互い思いを交わすうち
賦活をされて整って
人知れぬ水面下に
総身が変わる

体を動かせば
円滑油のように
命を照らす甘露が
内腑から思いを染め

風の音や
日や星や
水や土のような
もっとも古い時代から
無数の心象を
人間と交わし続けたものが
知の廻りを招く。

人の心は、いつでも心に完結せずに
沢山のものの良縁に支えられて
その明度を保つ

 だからこそ、
 気をつけていなければならない  

食もひとも、
空気の味も、
適度に体を動かすことも
全部が己がなるための
透明な因になる        

十分なものを得て
子らの正しい憧れであれ

闇も光も
人の手が作る
今を良いものに
していけるように

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