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人を人として見る大切さに気づかせてくれた、娘が4歳のころに感じた「違和感」について

ライフキャリアビジネスコーチ(合同会社DtheF.toi 代表)の村田です。


今は、コーチとして独立していますが、ここ10年ほどは、2人の子育てしながら医療法人で非正規雇用で働きながらコーチングを学んで実践してきました。


私がコーチングを学んだのは今小学6年生の娘が年長さんの時。
いわゆる”良い子”の娘の子育てに不安を感じたからなんです。


もともとは転勤族のコミュニティで関わる女性たちが
人との関わりの中でエンパワメントされていくのを見ながら
より力になれるのでは・・・そう思って、
「コーチング」をいつか学んでみたいなと漠然と思っていたんです。


でも、いつか・・と思って、
調べていたけど受講までは動いていなかった。

そんな私の一歩を決心させたのは
何も問題のない、優等生といわれる娘との関わりの中で
「このままではいけない」
「改めて子育てを見つめ直さなければヤバい」
そう強く思ったからでした。

育てやすく、問題がないのにナゼ?って思いますよね。

そのきっかけとなった出来事を今日は綴りたいと思います。

私の子育ては・・・
子どもは現在高校生の息子、小学生の娘の2人です。
息子は初めて癇癪を起こしたのが10ヶ月という自己主張強めの個性的なタイプ。
彼は子育てに悩み特別支援教育支援員の勉強を大学に受けに行ったほどでした。
とても人に恵まれて、今は個性的でおしゃべり多めの自由奔放な高校2年生。

娘は子育て本どおりにスクスクと手のかからないいわゆる優等生なタイプ。
ぐずることもなく、すやぁと自分で寝るような赤ちゃん。
幼稚園でも何一つ困りごとはありませんね。と言われてしまうくらいでした。
今は推し活第一、お勉強はあまり好きじゃなくて「嫌なこと」だけはハッキリ自己主張をしてくるけど、周りを良く見て声をかけてくれる心優しい小学6年生。やる気スイッチを探し中。

2人の子どもの性格は本当に真逆なんですね。
とにかく、娘は育てやすく、手がかからない優等生。
というのが全ての人から言われることだったんです。

ただ、周りの人から
「とてもいい子ね」
と言われる

幼稚園での面談で
「何の心配もないですよね」
と言われるたび

自分の中でザワっ
言葉にできない違和感を持っていたんですよね。

「私はなにか大きな落とし物をしているのでは?」
その問いがグルグルと回っているような感じでした。

それは、息子の子育てとっても大変だったから
こんな簡単なはずはないと思っていたところもあるかもしれません。

こだわりが強く癇癪持ちの息子の子育てに向き合うために
特別支援教育支援員の学びに取り組み、私の中で子どもの捉え方や意識がガラッと変わったという経験をしています。

いまだに決して得意とは思えていないけど
この頃は子どもに向き合っているという自負をもっていたのも事実なのです。

でもどこかで、このままで本当にいいの?という感情も持っていたんですよね。

ただね、上の子のほうが何かと目に見えるトラブルがあったり
気にしなければならないことがあったり。
そのことを言い訳にしてその違和感を横においていたんですよね。

娘が4歳くらいの頃のあるとき、その違和感の正体に気づいて、
めちゃくちゃ動揺したことがありました。

それはスーパーでいつものように買い物をしていた時です。
我が家はいつも1つお菓子を自由に選ばせることにしていました。
(自分で選ぶ経験を積ませたいと思っていた)

いつも通り
「一つ好きなのを選んでいいよ」と自由に選ばせていて
娘が持ってきたのはいわゆる知育菓子

粉と水を混ぜて、お寿司をつくったりケーキを作ったりするアレです。

これ!と知育菓子の箱を持ってきた娘に
「いいよ、カゴに入れて」
と私が言った瞬間、

パッと娘はパッとそのお菓子の箱から手を離したんです。
”いらない”と。
「何で?いいって言ってるのに」
「いらない」
そんな押し問答をして、結局買わなかったということがありました。

この時の娘の姿をみて、私のなかでザワとしていた違和感が確信し変わり、
”このままじゃやばい。私の態度を見直さなければ”強く思ったんですね。

家に帰りながら私はよくわからない苛立ちも感じる、
自分の中の動揺が何なのかを考えていました。

知育菓子の箱を見た瞬間の私の脳内トークは
「100円くらいのもののつもりだったのに、ちょっと高いの持ってきたな」(400円くらいするんですよ!)

「コネコネするだけで食べないんじゃないの?(実際息子は食べれなかった)」
「それってお菓子じゃないじゃん」
「作るときに見とかないといけないじゃない」

「自由に選べ」と言ったんだから
自分の好き嫌いで「ダメ」という親になりたくない

嫌だ。という感情と
そんな嘘をつかない、よい親でありたいという葛藤。

最終的に
「本当は買うのイヤなんだけど、
 嘘をつかないある親であるためにいいよというべきよね」
からの

「いいよ、カゴに入れて」の言葉

もっと心の奥底では
「違うお菓子にしてくれたらいいのに」と思っていながらの発言。
娘にはその心の奥底が伝わっていたんですよね。

この一場面だけみたら、よくある光景かもしれません。

でも、私はずっと娘に対して
「いうことを聞いてあげるいい親」と振舞いながら

「私のよいと思っている方を選ぶ」ことをさせてきたかもしれない。

どこかで、
「娘はいうことを聞かせられる」と思っていたのかもしれない。

それが、ずっと感じていた私の違和感の正体

もうね、気がついたときにゾゾゾ・・・としたんですよ。
実はそんなことを思っていた自分に。
だからコーチングを”今”学ぼう。と動き出しました。



選んだのは「マザーズ(ペアレンツ)コーチングスクール」
まずは、子どもとのコミュニケーションを見直したいという思いと
《親の孤独を無くす》という言葉が胸に刺さったから。

マザーズ(ペアレンツ)コーチングで考え学んだこと
”自分”が目指す子育てのゴールを明確にしていく
自分の子育てに影響していることを認識する
自分の心と思考のバランスの取り方を知る
具体的にどんな変化をもたらせたらいいのか
そのためのアプローチを考える


子育てのゴールに
「子ども自身が納得した選択で楽しい、満足と思うこと。今の自分のことを好きだと言えるように」と書いています。

私は
「子どもは親のいう通りにするものだ」
「普通はこうするものでしょ」
ということがとっても嫌でめっちゃ反抗してきたんです。

なのに無意識の中で、
反抗してこないことをいいことに自分に合わさせようとしていた親の私。

ぜんぜん、望むゴールに向かっていない。
本当、いやになっちゃいますよね笑



でも、この事実に気づいたことが大きかった。
正解のない子育てに、自分が目指す先がはっきりしたからこそ
今の娘との関係が積み重ねられているんだという確信をもてている。

自分が産んだ子とはいえ、
全く違う性格で考え方であるのは明白で
それぞれの関わり方がある。

息子は自己主張の塊で、
「絶対これがいい」
「本当はイヤって思ってるでしょ」
なんて強い感情とともに跳ね返してきた。

だから、私も多少自分の感情を露わにしても彼の意思決定には影響はなかったんですよ。(激しく戦うことはあったけど笑)

でも娘はそうじゃなかった。
彼女は自分の感情のままに意思を表現する
ということをしない(もしくはできなかった)

そのくらい、2人は違うのだ。
向き合ってきたつもりだったけど
娘とは向き合ってきていなかったんだな。

それぞれが別人格ってこと頭ではわかってるけど、
それが何なのか腹落ちしていなかった。



もちろん、次の日からガラッと何かが変わるわけではないのだけど、
この違いを認識したことは大きかったと思うんです。
自分の中の違和感とよくわからない不安がハッキリしたら
あとはどうするか?を考えていけばいい。

そう思ったあの日から、
少しずつ娘との関係が変わり始めました。

ある日、眉上パッツンの前髪だった幼稚園の時の娘の写真を見返しながら
「かわいいわー」と呟いたら、

横にいた娘が「本当は嫌だったんだよね」って言うのですよ。

「どうしてかわかんないけど“嫌”と言えなかった」って。

私はかわいいと思ったんだけど、
あなたは違ったんだね。
気づかなくってごめんね。
(うん、本当は気づかないふりしてた)

この会話の延長線にこれからの娘との望んだ未来がある。
そう思えた一瞬でした。

コーチングを学ばず、
自分の世界で子育てしていたらもう今時点で彼女は心を閉し、
やばい状態だったかもしれないな。

このきっかけとなる出来事は、
人を人として見る。1人の人として関わる。
その本質に気づかせてくれた。

息子とは違う人ということ、
娘には娘のための子育てがある。


今成長期の娘はよく食べる。
食べることが好きだから自分で作ることにも興味がある。

食パンの上にピザソースとゆで卵とチーズをのせて、熱々に焼いたのを見せてきて

”おいしそうじゃない?”とうれしそうに頬張る。

私が夕飯作りでちょっと失敗しても、最初の一口目に
 
”うん、うまい!”とつぶやいて、

頬をいっぱいにしてモリモリ食べる
そんな満足そうな顔を眺めるのが
とても幸せな時間になっている。



合同会社D theF.toi 代表 村田 史子
トラストコーチング認定シニアコーチ
マザーズコーチング認定シニアティーチャー


私が自分のことを大切にできたら子どもの未来はもっと楽しくなる。そんなコミュニケーションをしたいという想いが詰まった講座です。子どもの夢や目標を応援できる心と思考の整え方を学べるので、子ども自身の力を信じて育みたいと思っているあなたにおすすめです。


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