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よくオリジナルのボードゲーム作りたいって声を聞くのですが・・・

こんにちは!
おもちゃを使って可能性を引き出す清水郁翔です。

おもちゃサロン・おもちゃ屋として活動しながら
おもちゃやボードゲームなどを使って、企業研修などをさせていただいております。

って話をすると、よく言われることが、
企業さんとか団体として、
「ゲーム作りたいんだよね〜」
って言われます。

で、私が、返す言葉は、
「あまりオススメしません」って。

なんで??
って思いますよね。その理由について3つのポイントで説明していきます。

1. 既存のゲームが素晴らしい

TVなどで色々見かけるボードゲームですが、ものすごい数があります。
毎月新しいものが発売されている状態です。
世界的に見ると、年間で1000タイトル以上が作られています。

そして、それらは、プロが、世界観とゲーム性を考えて作っています。
なので、よくできています。
好みによって、合う合わないっていうのはあるけど・・・

日本でも、春と秋にある、ゲームマーケットでは、
同人系のさまざまなゲームが発売されています。
この中から、ヒット商品になっているものも多数あります。

テストプレイなどを経て、カードの枚数などバランスが取られています。
どんなに面白いゲームでも、単純なものの場合、
長くなってくると飽きてきたりします。
バランスがとても重要なのです!

なので、作る前に、色々なゲームを試してもらいたいです。

2. ターゲットが曖昧になりがち

とっても、ありがたいことに、
皆さん、ボードゲームの可能性を感じてくださっているので、
ゲームを使えば、難しいことでも、伝わる!
って思ってくれるんです。

これは、正直にいうとNOです。

「誰に、何を伝えたいのか?」
っていう設計が、とても重要になります。

とある協会で、ゲームを作ると検討しています。

A)”初めての人に、やっている講座に興味を持って貰うきっかけになるもの”
B)”講師たちが講座の中で使えるもの”
C)”受講生たちが活用できるもの”
こんなゲームが作りたいんです。
ってなっちゃうと、これを1つで作ろうとするとちょっと無理があります。
(プロにかかれば、不可能ではないのですが・・・)

Aに関しては、簡単に遊べて、楽しいってことが、大切になります。
この講座、受けたことで、どんなことが知れるの?
あー、こういうこと興味あるなぁって。
とはいえ、このゲームが1時間もかかったら、飽きてしまいます。
ゲームで遊んで伝えられることは、ごく一部なので、
他の説明の時間を考えると、説明も含めて30分くらいでできると良いですね。

Bに関しては、わかりやすく深さが欲しいところです。
となると、ちょっと駆け引きなどのゲーム性があって
考える時間が必要だったりと・・・
楽しみつつ、遊びという視点を通して捉えて理解させたい。
とはいえ、学びを醸成する上で、
繰り返し遊べるものが良いと私は、思います。
そう考えると、ゲーム時間としては、
説明時間を含めて、30分〜1時間くらいが良いかなぁと。

Cに関しては、AやCを兼用とすることも可能ですが・・・
内輪うけで良いんです!
なので、専門用語とか、バンバン使って良いんです。
ベースにある知識があることが前提です。
好きで学んでいることなので、
ゲーム性がしっかりしていれば、ゲーム時間が長くてもOKなんです!
なので、キャッシュフローゲームなどのように
3時間くらいかかってもいいんです。オススメしませんが・・・
説明時間を含めても、2時間以内には抑えた方が良いと思います。

3. 開発費用が結構かかる

1からゲームを作ろうとすると、
意外と時間とお金がかかります。

作っておしまいではなくて、
テストプレイなどをしながら、
調整していきます。
そういうことが難しいのであれば、
外注するのが良いと思います。
プロが関わると、整理して、
ゲーム性を考慮して、組み立てくれます。

ボードゲームのルールには、著作権がないとされていますが、
既存のゲームのルールをそのままコピーして使うことは
問題とされております。
ルール開発者とライセンスを結ぶなどの必要性があります。
会社や団体の信用を確保するためには、とても大切なことです。

そして、ちゃんとしたものを作ろうとなると、
数が少ないと、結構高くなります。
販売するにしても、価格をどうするのか?
それがとても重要になります。

せっかく、お金をかけて作るのであれば、
よりたくさんの方に楽しんでもらえるものを作りたいですよね。

ゲームを作ってみたいなと思ったら、
この3つのポイントを確認してみてください。

次は、実際に作ろうとしたら、
どんなことを意識したら良いのか?
について書こうと思います。

最後まで読んでくださってありがとうございます!




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