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ノンデザイナーのためのデザインの話@東北ターンLab.【共通プログラム①】


こんにちは!東北ターンLab.に参加している、石巻在住のはるひです🐟 💦
私は普段、web通販サイトの運営会社で、主に地域食材を販売するディレクションなどをするかたわら、フリーランスでデザインなどの業務もしています!


新型感染症の影響でオンラインでのイベントの開催や
Web通販サイトでの商品販促などが活発に行われるようになり、
デザイン教育を受けていない人=「ノンデザイナー」でも
ちょっとしたデザイン業務をこなすことが多くなってきましたよね。
もしかしたらこの記事を読んでいる方の職場でもそうかもしれません。


そこで!
今回の講義では、急激に増加した
「ちょっとデザインしといて」
に応えていく力を養うため、デザイナーの 加藤なおさんをお迎えし
東北ターンLab.のメンバーに「ノンデザイナーのためのデザイン講座」を
開催してもらいました!パチパチ👏

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【プログラム進行スケジュール】
13:00 チェックイン
13:20 共通プログラムの課題発表
13:30 ノンデザイナーのためのデザイン講座
15:30 団体紹介(事務局より)
15:45 個別課題説明
メンバーや事務局でも
SNSやサイトで発信するサムネイルやページのデザインを任される人もおり、
日々「なんかかっこよくならないな…」
となどデザインにまつわるあれやこれやに、悩んでいるメンバーも多かったみたい…
今回はメンバーのお悩みにも応えながら、
各団体で実際に使用されるイベントやセミナーなどのサムネイルやチラシを作成していこうと思います。
「その前に前回までのあらすじ!」
前回の講義では各団体の紹介と、
参加メンバーの自己紹介をし
アイスブレイクを行いました。
▼詳しくはしのちゃんのnote記事をチェック✔︎
https://note.com/tohokuturnlab/n/nd771e1570953

どんなメンバーがいるのか?
どんな人が運営しているのか?については
この記事をチェックしてみてください💪


「なぜデザインが必要なの?」

この講義を受講する前提として東北ターンLab.事務局の矢部さん(底上げ代表)がお話ししてくれたことを皆さんにも共有したいと思います。

“ メンバーがこれから関わっていくであろうNPO法人というのは社会課題を解決していくことに主題をおく団体です。
そして、それを解決していくのは職員だけでは不足してしまう部分がどうしても出てきてしまいます。そのため、外部の人(チューター、インターン)たちと協力して活動を継続していく必要があります。
「外」と「内」をつなぐためにデザインのスキルを要することが多くなっていきます。デザインとはその外と内の関係性をつなげるツールとして重要度が高いのです!”


👀ほほう…確かに…
一口にデザイン、と言ってもいろんなデザインがあります。
デザイナーと聞くと想像しやすい“グラフィックデザイン”や
矢部さんのように地域おこし的な部分で機能する“コミュニティデザイン”
みんながよく見る、雑誌や新聞、名刺やパンフレットなどの紙ものをデザインする“エディトリアルデザイン”
この三つ以外にも様々な「デザイン」が世界には溢れています。
そして、私たちのようなNPO法人や地域ベンチャーと関わる機会の多い人間には「外」と「内」をつなぐためのデザインは必要不可欠になっていくのかも…!


ということで、
今回は実際の業務にすぐ生かせる
「デザインの基礎」をなおさんに教えてもらいました。
講師/加藤尚さん

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profile
2019年11月から宮城県気仙沼市のpenseaという事務所でデザイナーを勤務。
県内外のデザインワークを主にしている。
ipadを使用したデザインワークショップなどの教育事業にも携わる。
デザイン専門学校を卒業後NYのデザイン大学に編入。2年勉強し、1年間はインターンでNYにとどまり帰国。
帰国後は雑誌デザインの会社に入社するが、1年で退職。
その後、都内のアートワークショップやホスピタルアートのNPOに入社。
震災後、NPO関係の仕事が多くなりその中で矢部に出会う。
フリーランス期間を経て、penseaに入社。現在に至る。
✅矢部さんを介して気仙沼や東北のいろいろな人と繋がることができ、
penseaの代表にもそこで出会った。
3年くらい東北に移住するのはどうかな…と考えていたが…


“もし後悔するなら行動して後悔しよう”


と決意し気仙沼へ!
都会で感じていた“心のストレス”が気仙沼にきてから解消された気がする…
👧はるひ:横浜から石巻へUターン移住してきたので、その“心のストレスの軽減”は超感じます…!


「デザインベーシック勉強会」
-デザインの基礎を学んでデザインしよう-
「デザイン」をするときに困らないため、押さえておくデザイン4原則!

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近接
同じ属性の近いものをなるべく近くにグループ分けして、
関係性をわかりやすくする。
違うグループとの余白を多くとる。


対比
優先順位をつけて序列を可視化する
フォントの大きさや図形の大きさで優先順位(伝えたい)を表現する。
ワンパターンのフォントサイズでまとまりを作ってしまいがちだけど、ちょっと緩急をつけるだけでデザイン性が上がる。


整列
エレメントの位置を揃えること。
可読性を上げる。
見ている人の視線の流れを誘導しやすくする。
(端に揃える。センターに合わせる、など)


④反復
一貫性を設けて統一性を出す。
同じ意味合いのあるエレメントを使ってパターンを作る。
いつも違う形に置くのではなく、同じ内容の物などはパターン化する。


配色(色の組み合わせ)
・感覚でなんとなく決めるのはやめる
→デザインにはコンセプトが必要です。
!ベースカラーを決める
3-5色が基本
・2-3色:まとまりが出て洗練される
・3-5色:活発(賑やか)なる
✅多すぎるとハレーションを起こして重要な情報が入りづらいので注意!
「4原則+α」
1アクセントカラーを決める
①色相環
・ベースカラーと反対色となる色をアクセントカラーで使うとメリハリが出る。
ただ使い方によってハレーション(俗にいうチカチカする感じ)
を起こすので、あくまでもアクセントとした位置づけで利用するのがポイント!
②色相をずらして選ぶ
・ベースカラーに近しい色を探して決める
③グラデーションを利用する
④明度・彩度を合わせる


書体
・“なんとなく”で決めるのはやめましょう
書体には二種類あり
・ゴシック体(サンセリフ)カジュアル、モダンなイメージ
・明朝体(セリフ)洗練された、クラシックなイメージ
このどちらを選ぶか、またはタイトルや本文などで
どちらの書体を使うかなどで全体の雰囲気が変わってきます。
フォントの数は多くても3-4種類
飾り文字とかを使うとまとまりにくくなる
✅つい使っちゃいがちだけど使いどころは重要!


とりあえずこの4つの原則+αを守ることを
心がけるだけでもだいぶデザインが変わっていきます!
せっかくデザインを仕事にしている方を講師にお迎えしているので、
メンバーからも質問を!とコーセーさんが呼びかけると続々と質問が…!
日々の業務で使う場面があったり、イベントの運営などをしているメンバーが多いため、デザイン業務をする上で困っていることをなおさんに聞いてみました👀

❓ヒアリングのコツは?
→どういう風に外部に見せたいのかをしつこく聞く
ビジュアル化して共有するのを2,3回かけて繰り返す
関係ない話をさせると重要なことがポロポロ出てきたりするので雑談も大事にしてください。

❓余白の使い方について
→意識していること:ノンデザイナーにありがちなのは
余白を埋めようとしがち。
ただ、余白がないと情報が掴みにくいものになってしまうので注意。→近接

❓フォントの大きさとかどうやって決めている?
→一番伝えたいことは一番大きく
(チラシだとWSのタイトルとか、2番目に大きくするのは次の優先順位のもの)
タイトル→日付→場所→内容(詳細)くらいの順番かな…
読む人の気持ちになると優先順位もつけやすい。

❓きれいに見せるコツは?
→端をとにかく揃える
読む人の目線を考えながら
ポイントとなる文字を最初におく、
イラストとかはおまけ要素。

❓写真のレイアウトの仕方のコツは?
→写真そのものの力が結構だいじ。
カメラマンの人が撮ってくれた写真とかは絵力があるからそのまま大きく入れたりする。
→カメラマンじゃない人が撮ったものは素人っぽい感じが出ちゃったりするので、枠とか入れたり、写真をメインにしない工夫(飾りを入れたり、小さく入れたりする)

「デザインのヒント」
サムネイルやチラシなどを作るときにどこから作っていいのかわからない時は下記のようなサイトをヒントに制作を始めるのもポイントです!
🖥webサイト
▼pinterest(キーワード検索を使うと、印刷物、パッケージ、プロダクト、インテリア、などのイメージが検索されるので、デザインのヒントに使いやすい)
https://www.pinterest.jp/
▼instagram(#でフォローするのおすすめ。日本語より英語のキーワードの方がヒット数が多いのでどちらもフォローするのおすすめです。フィード荒れちゃうけど)
▼adobe会員の人は…→adobe behanceというもので海外の人のサイトやポートフォリオを閲覧することも可能。

📕本
▼イメージをパッと形に変えるデザイン大全
色やイメージなどでデザインを引けるデザイン辞典

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▼ノンデザイナーズ・デザインブック
ノンデザイナーのための基礎的なデザイン知識がこれ一冊でわかる!
twitterなどで最近話題になってた本ですね〜

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「デザインフリーソフト」
-デザインツールを利用する-
ノンデザイナーがより感覚的に、簡単にデザインを作るには
どんなソフトを使うのが良いのでしょう?
・canva
(イラスト素材や人物イラストなども無料で使えるので、ノンデザイナーで直感的な操作で作りたい人におすすめです。)
https://www.canva.com/
・adobe comp
(スマホ対応しているので、出先でアイデアをまとめるのに役立ちます!)
https://www.adobe.com/jp/products/comp.html
・keynote
(プレゼン資料を美しく作るためのアプリケーション。ipadなどでも使えるし、操作自体難しくないので、簡単に資料が作れます。筆者も高校生のときはプレゼンのためによく使用していました)
https://www.apple.com/jp/keynote/
・powerpoint(canvaよりデザイン操作性は高く、使ったことがあるひとも多いはず。使い方はoffice特有の難しさがあるけど、使いこなせるようになったら強いはず。使っている人の人口が多いのもポイント。)
https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/powerpoint


なおさん、貴重なお話しありがとうございました!
なおさんの講義を元に、次回のプログラムでは実際にメンバーが
サムネイルやチラシなどをデザインします。
みんながデザインするために与えられた各団体の課題はこちら!

「きっかけ食堂」
https://kikkake-syokudo.org/
団体概要
2014年に立命館大学の学生3人で発足し、
毎月11日だけ開かれるきっかけ酒場を主に開催している。
現在は新型感染症の影響を受け、オンラインや少人数でのイベントを開催。
課題:5/16に開催される新メンバー募集のための「オンライン新歓」のイベント。それに使用されるFacebookイベントページサムネイルと、画像を制作せよ!


「NPO法人TEDIC」
https://www.tedic.jp/
団体概要
「すべての子ども・若者が自分の人生を自分で生きる」ことができる地域社会を創るための
活動を行っている。
課題:ボランティア募集の呼びかけをするチラシ、「海と山の学校」イベント開催、参加者募集のためのチラシの制作!


「NPO法人底上げ」
https://sokoage.org/
団体概要
気仙沼を中心に高校生のマイプロジェクトアワードや行政と連携した地域に携わる業務を主軸に活動している。
課題:「pepperと学ぶプログラミング体験教室」についてのチラシ制作。


三団体の課題が出揃ったところで、
各団体のブレイクアウトルームに分かれて制作物完成までのスケジュールを立てます!


私は「きっかけ食堂」の担当に振り分けられ、
「きっかけ食堂」では一度ヒアリングのために団体のメンバーとzoomにてミーティングを行うことになりました!
※後日、ヒアリングをし、今回なおさんに伝授してもらったヒアリングの方法を意識しながらコーセーさんも聞いたことのなかったような、いろいろな団体にまつわるエピソードなどを聞くことができました!


「ノンデザイナーのためのデザイン講座」を受講して…
今回の講義を経て、デザインを副業にしている私も、とてもためになるお話しばかりでした!
(私は情報の優先順位がつけられなかったり、ヒアリングがなかなかうまくいかなかったりするので本当にためになりました。)
これから仕事や、ちょっと手伝ってよ!と声をかけられたときに、
今回の講義で教えていただいたポイントを押さえながら制作をしていきたいと思います。
私がなおさんのお話で一番じ〜んとしたのは
「デザイナー」とはなんぞや。というお話で

「デザイナーはコミュニケーターなのだということを忘れないようにする。自分の個性、自分のデザインというものは数をたくさんこなしている中で見えてくるから、デザインするときに自分なりのポイント、というものをもつといいかも。あくまで、自分の考えなどを押し付けるのではなく、コミュニケーターとしての役割に優先順位を高くおくのが良いです。」


ということをおっしゃっていたのが、デザインの仕事を少しでもしている身としては感じることがありました。(前提でも矢部さんが言っていましたが、講義を受けて改めて聞くと「そうだよなあ」という感想がより深くなりました)自分自身、なかなかデザインをやっていてうまくいかない!が続くことがあるので、自分はコミュニケーターなのだ。どんなことを伝えたいのかな?ということに軸を置いて考えるクセをつけるようにしていきたいと思います!


次回は制作物をなおさんや他のメンバーにみてもらって、
フィードバックをもらいます!ドキドキ
どんな感想やアドバイスをもらえるのか、そしてみんなが今回の講義を受けてどんな制作物を見せてくれるのか、楽しみです💪
それではまた次回の記事でお会いしましょ〜
次回のnote担当は岩手県岩泉町出身、現在大学生のれおくんです!


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