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勝利を願う個人的な理由

シーズンが終盤になればなるほど、チームにとって勝たなければならない理由は増えてくる。
優勝や昇格を争う相手との直接対決だったり、自力優勝の望みをつなぐためだったり。

ただ、鹿児島ユナイテッドFCが戦っているJ3リーグはまだまだ序盤。
もちろん無敗を伸ばすことに意味はあるのだけれど、もし勝点を落とすようなことがあっても、まだ挽回は難しくない時期だ。

けれど、この日の試合にはどうしても勝ってほしかった。
ごく個人的な理由だと自覚していたけれど、どんな試合よりもこの日の試合は大事だった。
祈るような気持ちでキックオフを待った。

明治安田生命J3リーグ 第6節
2022年4月16日 14時3分キックオフ@白波スタジアム
鹿児島ユナイテッドFC VS ガイナーレ鳥取
1-0(1-0、0-0)
天気:晴れ 気温:25.2℃
入場者数:3,731人

時間の流れが遅く感じることはサッカーではよくある

この日の気温は25℃と高め。
でも風は涼しくて先週よりはいくぶん過ごしやすかった。

キックオフは午後2時。
最近は午後1時に始まる試合が続いていたので、ちょっと勝手が違うけれど、腹が減るのは変わらない。
ということで今回もバックスタンドの席を確保すると、スタグルを買い求めに行った。

この日チョイスしたのは島お好み焼き。
なんとなく島を感じる味でおいしかった。

場外で食事をとってからバックスタンドに戻った。
いつもより少しだけ遅くスタジアムに着いたのに、なかなか試合が始まらない。

1点リードで迎えた後半アディショナルタイムみたく、時間の流れが遅く感じてしまう。
それだけ勝利を望む気持ちが強かったんだと思う。

年度替わりなんて来ないでほしい

たいそうなタイトルで始めた今回の観戦記だけれど、実は別にたいしたことじゃない。
3月から4月にかけて、年度替わりの関係で仕事がいろいろと大変だったということだけだ。

ただ、それがようやく落ち着いていつもの生活に戻りかけていた木曜日にストレスを感じるようなことがあった。
忙しさからくる疲れが完全に取れない中で、そんなことがあったものだから、考えてもしょうがないことを考え続けてしまって気持ちを切り替えられずにいた。

もともとホームゲームのある日は朝からそわそわしてしまうのだけれど、この日は試合前の緊張感とはどこか違う気持ちのざらつきが残ってしまっていた。

だから、僕はこの日、個人的な理由で鹿児島ユナイテッドに絶対に勝ってほしいと願った。

勝利はすべてを解決する。
いやな記憶なんて頭から追い出せる。
高揚感だけを感じる瞬間がほしい。

そして、チームは期待に応えてくれた。

特定のサッカーチームを応援する理由を挙げ始めたらきっとキリがない。
Jリーグなら地元のチームだから、とか、知ってる地元出身の選手がいるからとかだろうし、海外のチームならチームのスタイルが好きだとか、ワールドクラスの選手がいるからだとかだろう。

その理由はなんでもいいんだと思う。
相手のいるスポーツだから、勝利を願っても勝てないこともある。
それでも応援する気持ちを持っていればいいと思う。
今日、個人的な理由でどうしてもほしかった勝利を見せてくれた鹿児島ユナイテッドを僕は応援し続けたい。

結果も大事だけれど、どう戦うかも大事だと思う

今年の鹿児島ユナイテッドのディフェンスラインは高い。
上の写真よりももっとセンターラインに近づいていることも珍しくない。
バックスタンドから眺めていても怖いぐらいだから、ピッチ上の選手も少なからずそう感じていると思う。

ディフェンスラインの背後に1本長いパスを通されたらキーパーと1対1の場面をつくられてもおかしくない。
岡本、広瀬両選手のCBコンビはレベルが高いけれど、ディフェンスは一つのミスが失点に直結してしまうポジションでもある。
だからこの戦術で戦うのは本当に勇気がいることだと思う。

本稿では先に結果のことに触れたけれど、この戦い方にも勇気をもらえた。

試合が始まる前にへこんでいたのは、自分がなにかミスしたからではない。
むしろ自分でコントロールできる部分は少なかった事象によるものだ。

けれどもっとできることはあったはずだ。
次はもっとうまくやれる。
そう勇気をもらったことに感謝したい。

試合がないのは困るけれど

ということで、今週のストレスは鹿児島ユナイテッドのおかげでなんとかすることができた。

問題は来週末はJ3の試合がないということ。
たぶん天皇杯の予選の関係だと思うけど、鹿児島県の予選決勝は5月なので、鹿児島ユナイテッドの試合はホームでもアウェーでもない。

日常のやっかいごとを忘れる非日常の場がないというのは、困ったものだ。
でもシーズンオフだってやがては来るし、シーズン中もホームで勝てない時期が来ることも覚悟しておかないといけない。

だからいまは今日の勝利の余韻に浸って気持ちを整えたい。
自分にその時できることを積み重ねていきたい。
白波スタジアムで再び勝利の乾杯ができる日はきっとすぐに来るから。

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