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誰かにわかってもらえると、思えなかった。教育虐待。

「今の苦しみはあなたのせいじゃない、あなたは悪くない」
そんな思いで過去と向きあうことを自分に許すことにしました。
親子関係に何か痛みや疑問を感じてきた人に伝えたい。
とーふです。

夏休みも、冬休みも、春休みも、親から与えられた「やらないといけない勉強」が永遠に終わらなかった子ども時代を過ごしました。
幼稚園時代から中学3年まで。

大晦日の紅白歌合戦で、ほかの家族が楽しそうに笑ってみていても、
お正月に親戚が遊びにきても、
なぜか私だけ与えられたタスクが終わらない限り、その輪には入れてもらえませんでした。

もちろん納得いかないし、悲しいし、やるせない。
でも、抜け出せない。放り出して明るく楽しい方に行ったとしても、とてつもないパワーで追い返される。
「塾にいくら払ってると思っているのか?」
「子どもは勉強するために生きてる」
「大学に行ったらいくらでも自由になるんだから」
「みんなやってるんだよ」
「やめればいいじゃん、恥ずかしいのは自分だよ」
母の口から出る脅しフレーズはいろいろあった。

時には体ごとぶつかって、
「なぜそれをしないといけないのか、あなたに命令されないといけないのか理由がわからない。自分の勉強の仕方は自分で決めたい」
と、戦ったこともあった。

でも、大体経済的な強みを握っている親には結局勝てない。
勝てなかった。

結局中学3年の受験生のピーク時は、塾を4つも掛け持ちさせられた。抵抗すれば抵抗するほど、母はどこからか「受験に効く情報」を仕入れて、私へのタスクを増やしていった。

夜12時まで勉強して、朝5時に起こされ、リポビタンDを飲んで学校にいった。
というか、正直、もうその頃には自分の中に自分がいる意識はなくて、勉強をしている風な状況、ただ生きて予定をこなして、勉強をしている振りをしているだけで精一杯だった。
自分のために生きている実感は薄かった。

そして、何度か深夜の台所で、包丁をみていた。
もう、精一杯すぎて、何もかも終わらせたかった。家族全員をやってしまうか、母親だけにするか、それとも、自分だけか。

でも暗闇の中、その包丁を少し眺めてから、
「いつもあんなめちゃくちゃな母親のせいでなんで私が犯罪者にならないといけないの?」という思いにいきつく。
「やろうと思ったらいつでもできる。」と眠りについた。
私の心をそこで留めたのは、何だったのかははっきりとはわからない。
学校の友人か、将来の夢だったか。何か見えない力に守られていただけだったのか。

たまたま助かったのだ。
母も私も、たまたま、記事の中の人にならなかっただけだ。

「誰かに助けを求められていたら」
と、9年浪人させられた彼女が言っている。
でも、助けなんて求められる状況じゃなかったんだ。求めたとしてもきっと「お母さんはずいぶん一生懸命なんだね」とか、「あなたは期待されてるんだね」などと言われて終わってしまうのが一般的だと思う。

どうすればいいんだろう。。。
どうしたらいいんだろう。

あのときに眺めていた包丁に、だれかの血がついていたら、もう私は今の私ではなくなっていた。

わたしの地獄は、高校受験失敗という結果で終わった。当然ながらの不合格だった。生きているだけで精一杯の人間が、誰のために生きているのかもわからない人間が、県で有数の進学校に受かるはずがない。

失敗、という結果、私は心の中にあった「芸術系の大学に行きたい」という夢をぶつけて、高校はその方向の高校に行かせてもらうことにした。第二希望の高校でもなく、心に秘めていた第三希望の高校だった。
親が勝手に決めた第二希望に行くぐらいなら、高校に行かなくてもいい。死んでもいい。殺されてもいい。と本気で訴えた声がなんとかギリギリ届いた。
そして、私が芸術系の高校に行くことになって、母は私へのコントロールを失った。地獄から、自由に少しだけシフトできた。 

その状況が地獄だったと言えるようになったのは、それから10年、20年たってからだ。誰かに言えるようになるのには、あまりにも時間がかかってしまう。それほど、つらい。おもい。常態化しすぎて、麻痺するのだ。

でも、もし、いま、このnoteに行き着いた、私と同じような状況の小学生、中学生、高校生、大学生、自分は無力だと思い込まされた人たちがいたら、、、。

あなたは、一人じゃない。あなたは悪くない。
あなたを縛りつけて、傷つけている言葉は真実じゃない。

大丈夫。一緒に戦ってくれる人は、必ず近くにいます。
もし、背中を押して欲しかったら、コメントください。
私も、話を聞けるかもしれない。

あと一日、生きましょう。自分のために。
「勉強をするふり」をしてしのぎましょう。

勉強をする力はしたくなった時のために残しておきましょう。
自分のために勉強したくなる時は、必ずきます。

いまは頑張らなくていい。
頑張らないで!




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