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ジビエ肉加工センター見学

どうも、僕です。
今回はジビエの食肉加工センターの見学に行ってきたので、見学した内容と感想を上げていきたいと思います。

ジビエ肉加工センターとは

ジビエ肉加工センターというのは、地域で仕留められた獲物を食肉として加工し、契約している販売先に流通させる所までを行っている、食肉加工の専門工場になります。
地元猟師さん達が仕留めた獲物(主にイノシシやシカ等)は、まず猟師さん達が食べるか、処分するかを猟師さん達が選択します。
猟師さん達が自分で料理して食べたい場合は、そのまま家に持って帰るなりして、料理していただきます。
そうではない場合、産廃処理されるか食肉加工センターに持ち込まれるかします。
産廃処理の場合は人間の口に入る事無く捨てられたり埋められたりします(僕はこれが一番最悪の選択肢だと思ってます)
地場に食肉加工センターが有る場合、適切な処理加工をしてジビエ肉として市場に出荷されます。
基本的にきちんと認証を受けた食肉加工センターを通らない肉は、流通させてはいけない事になっているようなので、皆さんがもし口にするとなったジビエ肉はこのルートを通ってお手元に届く物だと考えてください。
では、どのように肉を加工していくのでしょうか。

加工の工程

ジビエ肉は野生の動物の肉ですから、家畜を加工していくのとはちょっと勝手が違います。
先ずは猟師さん達が仕留めてきた獲物を吊るして、体を綺麗に洗います。
洗い場は勿論外で、フックに吊るして高圧洗浄機で綺麗に洗浄。
※ここの写真はあえて本物の動物の写真は割愛しますね…

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その後、吊るしたフックがレールに沿って食肉工場内に移動できるようになっているので、工場内の前室の様なスペースに移した後、内臓を綺麗に取って下処理をします。(わかりにくいかもしれませんが、室内の様子)

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下処理をされた肉は、体内の血を抜き切る為に、冷蔵室に1週間前後保管されます。その間に少しずつ体内の血液を外に出していきます。

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この処理をしないと、肉に血液が溜まったままになり、よく昔言われていた「臭い肉」になってしまうそうです。
せっかく捕った命です、丁寧に加工して美味しく頂くために、時間をかけなければいけない所は惜しんではいけないという事ですよね。

血を抜き終わった肉は、今度は各部位に分けられていきます。
この食肉センターでは、ソーセージ等の加工食品も作っていて、個人でも購入可能という事でした。

ジビエ肉のこれから

ジビエ肉のニーズは、今のコロナ禍も有ってほぼ横ばいだという事です。
既に猟期が終わっているので、食肉センターに運ばれてくる肉の量も減るとは思いますが、コロナの影響が少なくなり、ニーズが増えてくると需給バランスはどうなるのかな??とは思いました。
しかし、狩猟会長も言っていましたが動物は増え続けているそうで、まだまだ捕っていかなければ増えてしまうだろうという事。
捕獲した動物の量に追従するようにニーズが無理なく付いていけばいいなぁ…と思いました。

最後に

狩猟会長の話だと、昔は山に狩猟に出かけても、捕るものは鳥ばかりだったと言っていました。
ここ最近(とはいえこの人は50年狩猟やってるけど…)急激にイノシシやシカが増え始め、手に負えないスピードで増えているという事。
原因は様々挙げられますが、そのほとんどが人間が引き起こしているという事を忘れてはいけません。
農作物の被害を減らすためにも狩猟は大切で、ただむやみに山の動物を殺しているわけではないので、山の恵みとして最後まで丁寧にその命を頂くという意味でも、食肉センターの存在は必要だと思いました。
今回見学してみて、改めて命の大切さや食の大切さを実感した次第です。

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