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1年間、地元の空き地でイベントしてみた

2019年、生まれ育った下町・東京都荒川区の路地裏にある小さな空き地で、色々なイベントを開催しました。

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突如現れる空き地に「白昼夢みたい!」と言うご近所さんも

この空き地には、賃貸マンションを建設予定です。(2022年完成予定)
建設の想いはこちらに書いてます👇


物件のコンセプトを決めるためのイベント

空き地でなぜイベントをしたのか。それはここに建てる物件のコンセプトを決めるためです。
空き地を1年間イベント広場として暫定利用し、イベントを通して未来の住人候補さんやご近所さんから想いを汲み取ってみようという実験です。

今日は開催したイベントをいくつかピックアップして、感じたこと、決めたことをまとめてみます。



0.空き地作り

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もともと空き地はこんな感じでした。イベントするにはウェルカム感がない...

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ということで、業者さんに整地とフェンス作りをお願いしました。

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そして以前からお世話になってるご近所の先輩、友人と一緒に人工芝を敷いて、

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ベンチと机をDIYしてみました。

〜裏話〜
この施工をする前に、空き地のご近所さんにご挨拶に伺ったのが一番緊張しました。結果的に私の祖父母、曽祖父母と面識のある方々だったので「頑張ってね」とあたたかいご対応をしていただきホッとした次第です。

さらにご好意で、芝生脇にシバザクラを植えてくださいました。

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このあたりで「本当にイベントから物件建設なんかできるんだろうか...」と悩んでた気持ちが「やったるで!!!」と吹っ切れました。



1.お披露目マルシェ&トーク

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1回目のイベントは、「町の人とお店に出会う」をテーマに開催。集客見込みが読めないなか、快くマルシェにご出店くださったオーナーには感謝しきれません。「楽しそう!」「町のために」と仰ってくださって、嬉しくて泣きました。

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空き地運用を手伝ってくださっているご近所さんと私で、トークタイムも開催。この空き地にいずれ物件を建てること、荒川区の良さなどをお話しました。
プロジェクターなどで投影するのが立地的に厳しかったので、近距離でiPad画面を見せながらプレゼンするという強行突破スタイルです...😂

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告知を見て来てくださった方だけでなく、「若いのがやってるから見に行こう」と友達を連れて来てくれたご近所さんもいらっしゃって(差し入れくださった方も!)、荒川区の好奇心が強く人情に厚い町のカラーに触れました。



2.街歩き

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町のゲストと一緒にテーマを決めて歩く街歩き。荒川区の「タバタバー」ママの三宅さんと、建築家の山本さんをそれぞれお呼びしました。

「町のかわいいポイント」を独自の視点で見つけやわらかくアテンドしてくださった三宅さん。
建築家の知識を活かしながら、町の歴史と景観作りについて解説してくださった山本さん。
それぞれの視点で荒川区を案内してくださり、違った角度で町を見ることができました。

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近隣にお住まいの方や、「荒川区への引越しを検討中だから町を知りたい」という方、本プロジェクトに興味を持ってくださった方などがご参加くださいました。

この町ならではの個人商店が並ぶ下町っぽい町並みや、川に蓋をしたり舗装した道「暗渠」をたどりました。土地の歴史や風土に唯一無二の個性があり、そこに惹かれる人は多くいるんだ、と参加者さんのワクワクしたお顔を拝見して思いました。




3.空き地でフリーコーヒー

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コーヒーを飲みながら、「ここに建ったら通いたいお店」をあれやこれやとディスカッションしました。

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本屋、古着屋、定食屋、映画館もいいよね〜。近くに尾久の原公園があるからテイクアウトできる軽食があると良いなあ、と大盛り上がり。いまご近所さんに求められてるお店が見えました。ここに建てられないとしても今後に繋げたいなと思いました。

快く撤収作業を最後までお手伝いしてくださる人がたくさんいらっしゃって、感謝感激でした😭



他に開催したイベントはWebサイトにまとめてます!



空き地の可能性は無限大

この活動をしていると、自然と町中にある空き地に目がいくようになりました。防草シートが張られていたり、ポイ捨て場と化していたり。

遊休不動産の管理はなかなか難しいものがあります。が、上記に貼った写真のような光景を生み出せた経験を振り返ると、空き地はオーナーのやる気があれば様々な可能性を持っていると思います。
町中に点在している空き地を防災スペースとして活用しながら、普段は半「公園」的な使い方をしたり、お試し起業スペースにしたり。ちなみに、お試し飲食店起業スペース「屋台空き地」にしたい!と保健所に行ったら諸々条件が合わずNGでした😂



うちの物件に長く住んでもらわなくてもいい

イベント参加者さんと交流して
『町に愛着を持っている人は、
地元の人との繋がりがあるor
町の個性(風土や店)を気に入っている人』

であることに気がつきました。

中には
「荒川区を気に入りすぎて、引っ越すにしても区内で移動してる」
と仰っている方もちらほら居ました。

私はこの町に骨を埋めるつもりでいます。だから、私がおばあちゃんになっても楽しい町であってほしい。
そのためには、荒川区に地域を愛する人が増えてほしい。

そこでピンと来たこと。

私は
「町を気に入って住んでくれる人」を
荒川区に増やしたいのだから、
うちの物件に
長く住んでもらわなくてもいいんだ!

おいおい大家としてそれはどうなんだ、って感じもありますが、そう思っちゃいました。

だから建てる物件のコンセプトは、物件ではなく「“町”に長く住みたくなる」にしました。

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ライフスタイルが変わるなどで、引っ越しせざるを得ない状況は発生します。それでも思わず町内の引っ越しを考えてしまう物件にしたい。そのための仕掛けなどについてはこちら👇にまとめています。


そろそろ建築計画が本格化し、地盤調査などがおこなわれる予定です。その前に「空き地おさらば会」などもしたいな〜って思ってます。

ご興味ある方はSNSやサイトをご覧になってください🙇‍♂️

Twitter:https://twitter.com/souzoukenchiku


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🐥 戸田江美@デザイナー大家Twitter→https://twitter.com/530E




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