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「アンスクーリング その5」次男編「職種 衛兵」


先日、note創作大賞2023に応募させて頂きました。
少しこれまでのものとは異質な雰囲気こそあるかもしれませんが
私の中にある生き方が書かれていますので、良かったらどなた様も覗いてみて下さい。

さて、6月はなんだか予定通りに行かぬ事が多く
7月に入り立て続けに旅に出て、創作対象の締め切りに間に合うようにと
文章を作っていたところ 通常のnote更新ができずに来てしまいました。

また、改めてここで私たち家族の生きる様を綴っていきたいと思います。
今回は長男編に続き、現在10歳、学年にすると小学校5年生の次男について
書いていきます。

彼は親から見ても、なかなかのおもしろい男です。

まず特徴から話すと

彼は農業をやっています。そして、アート作品を作っています。
そのあたりにある植物のことならば大体知っています。
農業といっても販売に至るわけではありませんが
家のそばに土地を借りて畑をやっています。

アート作品は昔から絵を描くこと好きで
今は絵を書いたり、造形もします。

性格はのんびり穏やか、物静かな子供です。
長男と同じく、本をよく読みます。
髪がとても長いです。
これはもう3年になりますがドネーションしたいということで伸ばしています。

他に特徴的なことと言えばは、「おもちゃの世界に生きている」ことです。

これは長男にも言えることなのですが
我が家の息子達は、おもちゃを軸にしてそれぞれがいくつかの国を持っています。
長男はおもちゃを利用して国を運営するのですが
次男はそれにとどまらず、自らがそのおもちゃの国で働いているのです。

「働いている」といっても、あくまでそういう設定で
彼にはおもちゃ達のとある国の中で「衛兵」としての仕事を
与えられているのだそうです。

このおもちゃの国ストーリーはおそらく皆さんが想像するより
はるかに壮大です。
(実は私は女性性が働いてかあまり「面白い」とは思えないのですが
主人はその遊びについて非常に面白いと言います。)

彼らはここで貿易を行ったり、外交を行なって
陣地を争っては時に戦争も起きます。
私はその創造性と世界の膨らみを「面白い」評価している感じです。

おもちゃ達はもはや、仲間であり君主でもあるわけです。

ちなみにどこへ行くにも一緒なので
時に行方不明にもなるのですが…
最近は1番の相棒を、手作りすることに成功して
先日の旅も共に行く事が叶いました。

おもちゃの世界で生きるという発想が私には驚きでした。

初めは何を言っているのか正直わかりませんでしたが
話を聞けば聞くほどに「なるほど、そのまま、そのままなのだ」と
納得したものです。

そこにあるおもちゃの世界へ自らもスーッと、降りていったのです。

この目線の変え方はとても有意義な事だと思います。

外からばかり見ていてはわからない事が
内側に入ることで見えてくるものです。
高みの見物ではなくそこへ入ってみる、という行動は
好奇心の賜物ではないかと感じるのです。

実際に彼はおもちゃの世界において、
ミスを犯したことにより降格したり、投獄されたり
戦地に赴き勝利した時には衛兵から護衛兵へと昇格しました。
痛い目も見るし、喜びもある、そんな世界です。

これをとても身近なおもちゃの世界でやっているというところが
想像的で創造的、だと感心します。

遊びは時に遊びの範疇を超えてくるということを
子供達は教えてくれます。
親の想像なんて、軽々と飛び越えていきます。

私にとって子供達の遊びを禁止するなんて、恐ろしいことなのです。

私たちは大人ですが、彼らは子供です。

大人がその物差しで測ってしまえば
子供の持つ世界は子供の世界観ではなくなり

非常に尊い今しかない「子供時代」を生きているのです。
その限られた時間を奪うことは親子であっても私はしたくありません。

それに想像力が働かなくなり創造出来なくなったら
何でもかんでも、自分で考えるより先に人に頼ってきそうです。
それを考える力が育まれる場所を奪えば、そうなっても不思議ではありません。
そういう思考癖が大人になるまで残ると、本人が苦労しそうだと感じるのです。

現代を生きる子供達は忙しいと感じます。

うちの子供達は学校へ行かなければ、習い事もしていないので
いくらでも時間はあります。
とはいえ一日中何かしらしているので、時間が足りなそうにも感じます。

朝早くから夕方まで、学校という場所で
揃って同じカリキュラムを受ける。
そのあとは部活動、習い事、塾…。
想像するだけで、忙しい。

時間を遮られず、遊ぶことに没頭する時間を持っている子が
この国の中に一体どれだけいるのでしょうか。

遊びって、ものすごく可能性を秘めていると思います。
特に自分たちで作り出す遊びほど面白いものはないと…。
私は教育関係の勉強をしてきてこういう事を言っているわけではありませんが
子供達を見ていてそう思います。

何というか、百聞は一見に如かず、そんな感じです。

先にあげた次男がおもちゃの世界へと降り立った事。
そんなこと、たくさんの大人が考えるでしょうか?
あまり考えないのではないかと思います。

でも子供なら考えられそうですよね。

つまり特徴的とは言ったものの
うちの子が特殊なのではなく
どの子もこうした創造性というものを持ち合わせていると私は思っています。

ただそれを、している子がいるかと言われれば「あまりいない」のだと思います。

想像力と創造性がない未来は、どうなるのでしょうか。

おもちゃなんて、人形遊びなんて
幼稚だと感じられる方がいるかもしれません。
でも内容は非常に現実的な地政学が繰り広げられています。

人形遊びも突き詰めると、大きな学びの機会となり
もしかしたら人生に関わる存在となり得るのでは?

私は次男を見ていると真剣にそのように感じます。

ちなみに現在次男はおもちゃの国で衛兵の仕事はサボりつつ
おもちゃの国の国立美術館開設に関わる仕事をしているのだそうです。

どんな美術品が並ぶのか、開館が楽しみです。

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