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【練習目標】ミドルボイス習得ロードマップ

toA ミドルボイス構築コーチです。

今回は「ミドルボイス習得までの過程」についてお話します。

・これからミドルボイスを習得したいと思っている
・ミドルボイス習得に向けて練習している
・ミドルボイス習得後に自由度が足りない

このような方々の参考になれば幸いです。


現在地


ミドルボイスの習得を目指す上で
ご自身が今、どのくらい進捗しているのかということ
が気になるかと思います。

私はミドルボイスの習得にとても時間がかかり、その際に同じ練習を堂々巡りしているような感覚があり、練習が意味のないものではないか?と苦悩する時期がありました。

この記事を読んでくださっている方の中にも
同じような思いを抱いている方がいらっしゃるかと思います。


ご自身の現在地を理解することは、
物事を俯瞰で見ることができ、客観的かつ冷静に考えることができるので重要なことだと思います。

しかしながら、
現在地を理解するためには、全体像を理解しなければなりません。

全体像から現在地を理解して、


現状の状態や練習が先のことにどう繋がるのか?


ミドルボイス習得までの過程をみていきましょう!



ミドルボイスの習得までの過程


1.先天的特徴と現在の状態


ミドルボイスの習得にあたって、
全ての人のスタート位置が異なります


どういうことかというと、

まず、各々の先天的な特徴というものがあります。

それは

・声帯の長さ
・声帯の厚み
・声帯のタイプ
・声道の長さ(声帯から唇や鼻までの距離)

になります。

※日本人の声帯の長さは
男性10.3mm~21.3mm / 女性 9.0mm~19.0mm
喉頭微細手術時に測定した成人声帯長、声帯膜様部長の解析より

喉頭微細手術時に測定した成人声帯長,声帯膜様部長の解析

声帯はギターなどの弦楽器、声道はサックスなどの管楽器をイメージするとわかりやすいと思います。


これは個性なので、どういう特徴があるのかということを理解することが重要です。
どれが優れていて、どれが劣っているということは一切ありません。

これらの先天的な特徴はエクササイズによって変化することが出来ない部分になります。

エクササイズを行なう上で、これらの特徴を活かして建設的に考えることが重要となります。


次に、

今まで歌ってきた曲
好きなアーティスト
運動経験
生活環境 etc…

他さまざまな要素が関係します。

例えば、今まで歌ってきた曲や好きなアーティストは、
そのアーティストの発声と似た筋肉を強化している可能性があり、運動経験は、身体作りの段階を把握でき、
生活環境は、普段、どのような声を使っているかによって筋肉のバランスをみることができます。


これらによって、

現在の喉や身体の筋肉のバランス

が構築されています。

これが各々のスタート位置です。


現在の筋肉のバランスから、
何が必要で何が不要なのかを理解して、
ミドルボイスを発声するために必要な筋肉のバランスへと転換していくことを考えていきます。



2.力み(りきみ)をとる


力みとはどういうことでしょうか?


「喉が締まったり、苦しい時でしょ?」

たしかに、力みがあるとこのような症状が起こります。

ですが、
それは力みなどによる結果であり、原因ではありません。

力みは

・直接的に発声を阻害する
・発声に足りない要素を補う
・発声に必要ない要素がある

これらにより起こります。

共通点はどれもマイナス要素であるということです。

ミドルボイスを習得するためには筋肉の発達が必要となります。

マイナス要素を抱えたまま発達を促すのは
重りを背負ったまま山を登るようなものです。

力みをとるというのは、

マイナスから0を目指す段階と理解しましょう。



3.必要な筋肉を活性化させる


力みをとってフラットな状態が出来上がったら、
ミドルボイスの習得に必要な筋肉群に効果のあるエクササイズを行い、各筋肉群を鍛えていきます。

この際、中途半端に各筋肉群を鍛えてしまうと、
それを連動させた時に上手くいかないことが起こります。

しっかりと細分化して、
各筋肉群が一定の機能性を働かせるように練習することが必要となります。


この細分化して各筋肉群を鍛える段階を

分離

といいます。

分離の段階は0→1と理解しましょう。



4.筋肉を連動させる


分離によって各筋肉の機能性を確認出来たら、
それらの筋肉を同時に働かせて、
筋肉の連動性を鍛えていきます。

連動性が高まると
未発達なミドルボイスを発声出来るようになります。

この時期に

弱々しい声になる
芯のない声になる
裏返ってしまう
声が詰まる
音量をコントロール出来ない

など、さまざまな症状が現れますが、
これらは筋肉の連動性が上手くコントロール出来ないことによって起こる現象で、各筋肉の発達不足が原因ではないということを理解しておく必要があります。

ここで、筋肉の発達不足と判断して、
過剰に何かの筋肉を鍛え続けるとバランスが崩れて、
それが力みとなりマイナス要素となってしまいます。

発声として現れる症状は、
ボイトレを始める前とあまり変わらないかも知れませんが、練習してきた結果、この段階で必要なことは筋肉の連動性であり、各筋肉を鍛えることからシフトしています。

ボイトレ難民となってしまうのは、
何を目標としたエクササイズなのかが判断出来ないため、自らマイナス要素を作り出してしまうことにあります。

この筋肉の連動性を鍛える段階を

結合

といいます。

結合の段階は1→10と理解しましょう。



5.連動した筋肉群の自由度を高める


筋肉の連動性が高まり、
未発達なミドルボイスを発声出来るようになったら、
次は音楽的に活用していけるようにミドルボイスを鍛えていきます。

「音楽的に」とは
音程、音量、音の長さ、滑舌、発音、リズムなどの要素から、各要素にあった筋肉の使い方を変動していけるかということになります。

この筋肉の使い方を変動していくことを鍛える段階を

融合

といいます。

融合の段階は10→100と理解しましょう。


最後に


いかがだったでしょうか?
今回はミドルボイス習得までの過程についてお話させていただきました。

分離→結合→融合
と、ご自身の現在地が見えることで、
これから始めることへの安心感であったり、現在の練習に不安を抱かずに集中出来たり、欠けていた視点を見直すキッカケとなったり、何かのお役に立てれば嬉しく思います!


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最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!

それでは!

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