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【映画】キングスマン:ファースト・エージェント(鑑賞後感想)

※ストーリーの結末に関するネタバレは含みませんが、個別のシーンやエピソードには多少触れます。

公開前に1度話題にしましたが、こちら無事鑑賞してきました。個人的には非常に良かったです。

過去作に比べると堅めで過激さに欠ける、という評価もあり、シリーズのファンでも多少賛否が分かれているようですが、残虐・グロ系の描写や露骨な性的表現も得意ではない自分にはそこも含めて丁度良かった。
(いや、それでも充分過激な描写はありますよ。今時の映画に珍しいくらいバンバン人死ぬし)
「じゃあなんでキングスマン観るんだよ」とは言わないで。
過去投稿から繰り返しになりますが、本作の魅力は「過激さ・ぶっ飛び」のみにあらずで、1作目から全開だったスパイグッズのユニークさや、全体を通してのイギリスっぽい洒落っ気が好きなんです。
そういう意味では、作品としての振り幅がそもそも大きいですよね。

毎回ある民族ネタ系のシーンは今回も健在だったし。
チャイコフスキーっぽい音楽(多分くるみ割り人形?)に合わせて、バレエのような動きを織り交ぜた戦闘シーン、迫力と見応えありつつ美しくてかつミスマッチ感に笑えるという忙しさで、すごく面白かった。
途中からコサックダンスも入ってたようで。

その他にも、クライマックスの戦闘シーンでの、剣にカメラを取り付けたような視点の映像とか、映写機の前で戦うことで剣を合わせるシルエットが(しかも戦争の映像に重なって)劇中のスクリーンに映し出されたりとか、映像・撮影スタイルとしての斬新さも随所に見られて(別に詳しくないけど)、その意味でも「面白い」ユニークな映画なんだな、という事を感じました。

そしてレイフファインズが最高でした。ヴォルデモートがあんなに素敵で凄い俳優さんだったとは。
これは書ききれないので(笑)機会があればまた別投稿で。

以下、その他雑感。
●王様の中の人が一人三役なのは、途中で「もしかして」位には思ったものの、観終わって確認してびっくりでした。
トム・ホランダー氏、「パイレーツオブカリビアン/デッドマンズ・チェスト」では狡猾な敵ベケット、「ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション」ではイギリスの首相を演じた俳優さん。ほんとに変幻自在だな。
(※トム・「ホランド」ではない。そっちはスパイダーマンの若者です)
●時代設定もあるものの、主人公サイドが人を殺す描写が控えめになりやすい昨今の映画において、本作は随分と思いきりやっちゃってます。
 そこへんは作風ですね。きっとディ○ニー資本は入ってないんだろうな。
●前2作では結構わかりやすくあった「女性のお色気シーン」が今回皆無に近かったですね。
唯一と言えるのはハニートラップの証拠映像だけど、遠くから撮影したという設定でかなり画質も粗いし。
 結局作中で脱いだのはレイフファインズだけって、なんか凄い映画だな。
 あれ、女性だったらよくあるサービスシーンになっていたと思うので、あえておっさん同士で見せたことに今の時代的な意図があったのかなと思ったり思わなかったり。
男性があのシーンに「えぇ・・・」と感じたとしたら、その当惑は女性キャラの襲われるシーンで女性の観客が感じる気持ちに近いかもしれない。なんて。
●そんな訳でレイフファインズ氏御年59歳、いろんな意味で身体を張って、よく引き受けたなと思うシーンも多々。
 ヴォルデモートといい、かなり自分の使い方は厭わない俳優さんなのかなという印象。
 本作だけでも実に色々な姿・演技を見せて頂きました。お陰で見応えがありました。

公式サイト: https://www.20thcenturystudios.jp/movies/kingsman_fa

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