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2021年1月に産んだ次男がダウン症だった話〜前編〜

もうすぐ4ヶ月になるうちの次男は

福岡では珍しく大雪が積もった日に産まれました。

その後彼は21トリソミー(ダウン症)と

診断されました。


今回は妊娠中から産院退院までの疑惑から

確定にいたるまでの

私の心境の変化などをまとめました。




妊娠中


妊婦健診のときエコーが嫌いなのか

毎回お腹の中で見えづらい角度に

クルンと回転してしまう次男。

中々検査ができないので

ベテランの先生に見てもらい

「太ももの骨が短い」と言われました。


それでもまだ障害なんて

言葉は一切頭になかった私。

「短足ちゃんですか?」なんて

呑気に返事をしていました。


しかしいつもの3倍くらい

時間がかかるエコー検査。

さすがに不安になりはじめ、

「何か問題があるんですか?」と質問。

「太ももの骨が短いのが少し気になります。

大きな病院に紹介状を書くので

ご主人も一緒に今週中に検査に行けますか?」


頭をガツーンと殴られたような状態に。

よくこの表現を耳にしていましたが、

そんなことあるんかいなと思っていましたが、

まさにガツーンと殴られました。


涙をこらえるためにグッとしまっている喉。

「太ももの骨が短いと

なにか悪いことがあるんですか?」と質問。


先生の回答は

「骨の病気やダウン症が疑われます。

また今回と前回のエコー検査で

胃がない可能性があります」

と言われ気づいたら待合室に座ってた。


頭が回らず、勝手に涙がポロポロ。

たくさんの妊婦さんがいる待合室で

声を殺して泣きながら

鼻をすすりながら「ダウン症」と検索。


携帯の画面には鼻が低く、

吊り目がちでポチャッとした体型の子どもたち。

みんながニコニコ笑っている写真が出てきて、

「お腹の子もこんな顔になるの?」と思い

また嗚咽をあげながらの号泣。


次に「胎児 胃がない」と検査すると、

その後ろの検索ワードに

死亡率と出てきてもうパニック。


その日はどうやって家に帰って

どうやって夫に報告したか、

夫の反応も覚えていません。


ただただ布団に横になって

ネットで検索しまくっていたんだと思います。

今思えば長男は大丈夫だったんだろうか…

冷静だった夫に感謝。




こども病院で精密検査


数日間ダウン症について、

胃のない胎児の手術について

ネットで検索しまくり、

泣き腫らした状態で夫と2人で

予約していたこども病院に行きました。


そこで私はカルチャーショック。


鼻に酸素用チューブをつけている男の子。

そのチューブが繋がれた

酸素ボンベを担いでいるお母さん。


足が曲がった状態で歩いている

中学生くらいの子。


首まで固定された

車椅子で移動している子。


ここに来ている子どもとご両親は

みんな何かしらの病気と

向き合って戦っているということを、

恥ずかしながら初めて実感しました。


ありがたいことに長男は健康優良児。

予防接種以外ほとんど

病院に行ったことがありませんでした。

赤ちゃんは健康で元気に五体満足で

産まれてくることが当たり前。

そう思ってしまっていた、

自分が本当にバカだったんだと痛感。


エコー検査は

「骨の短さは個性の範囲内。

障害をもって産まれてくる確率は

他の子とかわらない。

胃も小さいけど確認できました。」

ということで私はかなり安心して帰宅。


帰りの車の中でカルチャーショックだったことを

夫と話をしました。

もしこの子に障害があったとしても、

長男とかわらずに愛して育てよう。


また、長男も重い病気を発症リスクは0ではない。

明日事故で車椅子生活になるかもしれない。

リスクは同じという話もしました。


今思えばお腹の子を堕すなんて発想が、

2人とも全くなかった。


ネットで検索しまくってでてきたブログでは

子どもの障害が原因で、

離婚している人もいたことを考えると、

私は本当にいい人と結婚したなと

改めて思いました。





出産した日


39週。

福岡で大雪が積もった朝。

安産で次男を出産しました。

産まれた瞬間大きな声で泣いて、

綺麗にしてもらい

すぐに抱っこさせてもらいました。


とても可愛くて可愛くて、

コロナで立ち会いできなかった夫と長男。

2人に送るための写真を

たくさん撮ってもらいました。


ですがその時、

母の直感というものなのかもしれません。

「あれ?」と心のどこかで

思っていた部分もありました。


耳が折れ曲がっていて、

目がつり上がっていて、

顔がパツパツで真っ赤で「あれ?」という感じ。


それでも39週もお腹にいた

可愛い我が子との初対面。

ものすごく嬉しかったです。



その後私の両親と義理の母に写真で出産報告。

私の母は長男に似ていないと言っており

「やっぱり?」となりました。


その後母子別室で休んでいると、

先生が部屋を訪ねてきました。

「酸素濃度の数値が安定しない。

心臓に雑音があるので念のため

こども病院に搬送します」

ここで私はわりと何かあると思っていました。


バタバタと夫にこども病院に行けるかを確認して、

準備がすすみ看護師さんが

私をのせる車椅子を準備してくれて、

搬送前に2〜3分だけ2度目の抱っこ。


ここで私は次男の手の平と小指の関節、

足の指、首周りを見ていました。


我ながらかなり冷静だったと思います。

この4箇所を確認した理由は、

もしもダウン症なのであれば、

そこに何かしらのサインがある。

ネットからの知識でした。


それから次男は救急車で

福岡市立こども病院に搬送されていきました。


その後、夫からこども病院での説明の電話が。

心臓に穴がある。手術になる可能性がある。

染色体の検査をすすめられた。

ここで私の疑いは8割確信に変わりました。


夫から送ってもらった動画は

保育器の中で苦しそうに呼吸をしている次男。


同じ動画を何度も何度も再生して

健康に産んであげられなかったことを謝り、

柄にもなく何度も神様に願い続けました。


ここで義理の母に心臓の穴の件を報告。

義理の母は看護師をしているので、

かなり的確に考えられる病名と

手術の成功率まで教えてくれて、

はげましてくれました。


私に似ていて可愛いとも言ってくれて

嬉しかったです。




生後1日目


看護師さんに寝てくださいと言われましたが、

ずっとネットで検索。

「ダウン症 新生児 特徴」

「ダウン症 猿線」

「ダウン症 心臓病」

「ダウン症 大人」

「染色体検査 ダウン症じゃなかった」

「ダウン症 知的障害」

次男の身体的特徴に当てはまっては落ち込んで、

当てはまってなければ喜んで。

繰り返して気分はジェットコースター。


こども病院に行ってくれた夫から

新しい動画が届き、

むくみも取れて

酸素濃度も安定したとのことで安心しました。


その動画でもダウン症じゃないところを

探すため繰り返して再生。

検索結果にあてはめて確認してを

繰り返しまくっていました。


産院ではコロナ禍で立ち合いも禁止。

面会も禁止。

5日間は次男に会えないはずだった夫。

ラッキーだラッキーだ。

とても可愛いと喜んでいたのが嬉しかった。


自営業の夫はその後次男が退院するまで、

ほぼ毎日、往復1時間弱運転して

次男に会いに行ってました。

愛ですw




生後2日目


産後の痛々しい身体で夫とこども病院に。

どうしても直接会いたかった。

抱っこもしたかったんですが、

保育器から出ることはできず

頭を撫でてあげることしかできませんでした。


ここでやっと産院の看護師さんたちが、

短い時間でも抱っこできる時間を

作ってくれた意味がわかりました。

次いつ抱っこしてあげられるかわからない。


この日、染色体検査(ダウン症の検査)を

受ける同意書にサインしました。


ここで私の両親と兄に心臓に穴があること、

手術になる可能性があること、

私はダウン症を疑ってることを伝えました。


電話でうまく伝える自信がなくてLINEで。

父と母は相当なショックだったと思います。

それに関しての返信はありませんでした。

一気に伝えて何で返せばいいかわからんよね。

酷い娘でした。


部屋を訪ねてくれた助産師さんに

不安をぶちまけ大号泣。


検索でダウン症は低緊張(筋肉が柔らかい)で

あまり泣かないという知識を得ていた。


助産師さんに

「うちの子はどうでしたか?」と質問。

今思えばなんて答えにくい

質問すんねんって感じですが、

その時は本当にダウン症ではないところを

みつけたくて必死だった。


助産師さんの回答は

「すごく大きな声で泣いてたでしょ?

足の力も強くて

私はそんな風には見えなかったよ?」と

言ってくれました。




生後3日目 命名


出産前に候補に上がっていたけど

いい漢字が思いつかずだった名前に

「生」という字をつけて命名しました。


長男の名前を決める時も、

次男の妊娠中に考えていた名前も

賢くて優しくてあんな風になってほしい。

こんな風に育って欲しいと思っていました。


それが、次男の命名後

すごく贅沢な希望だなと思うように。

ただシンプルに

元気に生きて欲しい

ただひとつだけの願いになりました。


夫に携帯で検索することを禁止されましたw

約束をしてましたが、約束をやぶり

ここから意識的に

ポジティブワードで検索するように。


「ダウン症 活躍」

「ダウン症 顔マッサージ」

「ダウン症 ベビーマッサージ 効果」

「ダウン症 滑舌改善」

「ダウン症 直母 論文」

「NICU 直母 ブログ」


この子が生きて行くための手助けをしよう。

頭の中で方向転換したんだと思います。


夫はこの頃まだダウン症とは

言いきれないと言っていたと思います。






とりあえず前編はここまで。


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