人生で初めての、友達とのバイバイ
会社の同期で1番仲の良い子が、春に地元の沖縄に帰ることになった。
薄々気づいてはいた。
だって先月、近所の公園で並んでお団子を食べながら黄色くなったイチョウの木を見ていた時の私の、来年はどこかにもっと大きいのを見に行こうよ、に対する彼女の返事が珍しく曖昧だったから。
それに確か次の春が部屋の更新の時期だったよなーって。
だから心の準備はしていたつもりだった。
でも実際に言われたらやっぱりどうしようもなく寂しくなった。
旅行したり新幹線で遠出したりしたこともあったけれど、回数で言えば年に数回しか会っていないし、しょっちゅう連絡をとっていたわけでもないし、友達だけど半分は会社の同期って感じだったから、遠くに行ってしまってもそこまで私の毎日は変わらないんじゃないかなって思っていた。
きっと表面上の私の日常は、4月以降も変わらないと思う。
でも、そんな変わらないように見える日常の内側はきっと静かに変わっていくのだろう。
実際に会っていた回数や間隔なんて関係なくて、いつでも会える場所にそういう友達がいる、っていう、そのこと自体が私の日常の見えない支えになってくれていたんだな。
いろんな話をしたな。
同じ仕事だからこそ分かり合えることもあったな。
あと3ヶ月しかないけれど。
それなのにこんな世の中だけど。
できるだけ会いたいな。
写真もたくさん撮りたいな。
数年後にまた会えた時には、あの頃の写真マスクしてるのばっかり〜って懐かしんで笑うのかな。
やっぱり寂しいな。
感情がうまく表に出てこない私だから、涙が出てきた時の感情は特別大切にしたいなって思う。
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