machiko

あてもない旅が好き、 ぽんぽこ通信大学のこんど3ねんせいになります。

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最近の記事

夜桜見たこととか、わすれないよ

今日は引っ越しの前の日で、もうパソコンくらいしかない部屋でこれを書いている。2年前に持ってきた段ボールでノスタルジーに押しつぶされそう。 ここに来た日は、1年と11か月前の、明日と同じ27日だったことをよく覚えている。高校の卒業式から四日後、大学の入学式の四日前。 次の日には高3の担任だった先生が、そっちの方に研修で行くから夜ごはん食べようと言ってくれて、そのあと大学の近くで夜桜を一緒に見たなぁ(今日の写真はそのころの)。 どんな音楽を聴いて、誰と話して、どこを歩いて、

    • フリーテーマの日曜日② ちいさな差別

      日本に生まれ純ジャパとしてここまで育ってきたわたし。多少変わった学校に通っていたけれど、普通に生きてきた(「普通」ってなんなんだよってことはめっちゃ思うけれど今はそこに紙幅を割けないので、割愛させていただく)。 「差別」されるという経験はほとんどなかった。そんなわたしのお話です。 去年のお正月、祖母が「あなたの大学は”これ”なんだね、知らなかった」と十字を切る仕草とともに言った。わたしはそのことが今でも忘れられない。 祖母に他意はなかったのかもしれない。けれどその言動は差

      • モラトリアムを卒業しなくちゃ

        「二十歳になるなんてなんだか馬鹿みたいだわ」と直子が言った。「私、二十歳になる準備なんて全然できてないのよ。変な気分。なんだかうしろから無理に押し出されちゃったみたいね」 (村上春樹『ノルウェイの森』より) この一年のわたしの気持ちを表すのに最もしっくりくる言葉だった。 こんなことを書いたら引かれるかもしれないけれど、ハタチになる前に死にたいとずっと思っていた。漠然とした恐怖だ。あるひとに、「あなたは、寂しい とかいろんな感情が、死にたい にぶっ飛ぶよね」と言われたことが

        • 水曜日② Yのこと・続

          今週も引き続き彼女について書くのだけれど、それは今日3か月ぶりに彼女と会ったからなのである。 彼女とは中学からの同級生だから、中高の6年間、長期休み以外毎日顔を合わせていた。もともとベタベタするのは好きじゃないから(向こうがね)傍から見れば不思議な関係だったのかもしれない。 昨年度は月1くらいではたぶん会っていたのに、今年度全然会えなかったのはつまんなかったし、ハタチになってお酒飲もうと思っても、なかなかそういう状況じゃない。 そんなわけで2021年初、そして前にあった

        夜桜見たこととか、わすれないよ

          晩ごはんにはWaltz for Debby 音楽の話②

          わたしの家では休日の晩ごはんのとき、必ずといっていいほど、父は同じCDをかけていた。それがBill Evans Trioのアルバム「Waltz for Debby」。 好きだけれど語れるほどジャズの知識もないし、わたしのウォークマンに入っているジャズといえばBill Evansのソロとトリオとクインテットと、、Chet Bakerくらい。何も語れません。笑 物心ついたころから、晩ごはんはいつもそのCDが流れていた。小さい頃は「わるつふぉーでびゅー」だと思っていた(笑)。夏

          晩ごはんにはWaltz for Debby 音楽の話②

          きょう入荷した本 月曜日第2号

          春休みは積読を解消します、新しい本は買わないよ!と各所に宣言していたのに、やっぱり駄目だった。笑 今回かったのはこの3冊。 ・MOE 3月号 ・セオドア・グレイシック 『音楽の哲学入門』 ・石黒浩『最後の講義完全版 1000年後のロボットと人間』  MOEはね、『モモ』のクリアファイルが欲しくてつい買ってしまった。ヒグチユウコさんとかキューライスさんの連載がうれしい。ちまちま読んでいこうと思います。読み終わっていない雑誌が手元にあるって、作りかけのパズルがあるみたいにし

          きょう入荷した本 月曜日第2号

          日曜日①人をおもうこと

          ガチャガチャをもらった。 NHKのある番組のキャラクターで、そのひとはそれじゃないキャラが良かったのに、2回連続でそいつ出てきたからあなたにあげようと思ったんだーと。 わたしは特にそのキャラクターに思い入れがなかったのだけれど、ガチャガチャ=わたし、と、そのひとの中で繋がったことがうれしくて、もじもじして喜んで譲り受けてきた。 だれかが、わたしのいないところで、わたしのことを考えてくれていることって、実は結構幸せなことだと思うのだ。 これやってみない?という提案や、この

          日曜日①人をおもうこと

          土曜日「ひとからの言葉」

           こんなテーマを自分で決めておいて、何を書こうかなやむ。  今まで生きてきて、良い意味で自分に刺さった言葉って、ずっと覚えているものだなぁと思う。  たとえばわたしは人並みに本を読むことが好きなのだけれど、それをずっと支えている、ある言葉がある。折に触れ思い出すその言葉について今日は書こうかな。  少し話はそれるが、わたしは手紙が好きだ。別の日に1テーマとして書こうと思っているくらい、手紙が好きだ。 「お手紙ボックス」なるものがあって、中学に入ってからの手紙はそこに保管

          土曜日「ひとからの言葉」

          「どう死ぬか」ということから「どう生きるか」を考えてもいいのかもしれない

           わたしたちは致死率100%の世界で生きている。戦争が起きようと、ペストが流行ろうと、そして何も起きなくても。  そんなことにふと恐怖を覚える。大事なひと、親も友達もいつか、自分もいつか、この世界からいなくなる日が来るということに。  怖くなって、ひとりで散々泣いて、友達と話した。遺言状には何を書こうかとか、散骨してほしいねとか、そういう話をしていたら気持ちもだいぶ落ち着いた。  ぎりぎりティーンのわたしが、そんなことを考えるなんて尚早と思われるかもしれない。だけど死は

          「どう死ぬか」ということから「どう生きるか」を考えてもいいのかもしれない

          英語がすき—ラジオ英会話とわたし

          金曜日は語学の日。  多くのひとが最初に触れる外国語って、英語だろう。何かのパッケージとか、音楽とか、あらゆるものに英語って書かれている。  わたしは英語が好きだ。得意ではないけれど、英語の発音が好きなのだ。  わたしの通っていた小学校では、3年生から英語の授業があった。今考えると結構早いのかも。だけど人前で話すことが嫌いなわたしが、よくある超明るい英語の授業を好きになる訳がない。 日本語の劇だっていやなのに、英語の劇なんてやりたい訳がない。 遊びながら学ぶ、みたいなの

          英語がすき—ラジオ英会話とわたし

          最初の木曜日、ごはんのこと①

          最近、「食」しか楽しみがなくて、そしてそろそろ誰かの作ったものが食べたいなぁと思う。 大学に入って、いわゆる自炊とやらをするようになってから、自分が意外と料理をするのが好きってことを知った。引っ越した日から肉じゃがとほうれん草のお浸しとか作っていたし、そして2年経って、ずいぶんレパートリーも増えた。 学校でやっていたころのような、戦闘みたいな感じではなくて、誰にもせかされず自分のペースで、食べたいものをなんとなく作る。そんなことが幸せだ。 きょうはサグカレーを作ろうかな

          最初の木曜日、ごはんのこと①

          音楽の話① 「小説と、」

          音楽の話なんて聞き飽きたかもしれない。3回に1回はたぶん、音楽について書いている。 じゃあ、ちょっと違う角度から。 タイトルで音楽の話をすると書いておきながら、「小説と、」なんて言っている。でも、小説と音楽って切っても切れないですよね、ってことを書きたい。それを特に強く思うのが、村上春樹氏の小説だ。 春樹氏(我が家では「はるりん」と呼んでいるが)音楽の知識が本当にゆたかで、彼が不定期で(もはや定期で)やっているラジオでかける音楽も、本当に面白い。 例えば彼の小説に登場

          音楽の話① 「小説と、」

          曜日別note、はじめます。

          今月は、毎日noteにふたたび挑戦してみようとおもいます。 なにかテーマをもってひと月書きたいなぁと思って、曜日毎にテーマを設けることにしました。 月曜日 本のこと 火曜日 音楽のこと 水曜日 ともだちのこと 木曜日 ごはんのこと 金曜日 語学のこと 土曜日 ひとからの言葉 日曜日 フリーテーマ と、こんな感じ。行き詰まってしまうかもしれないけれど、なんとかやってみます。春休みは曜日感覚が薄れがちだから、曜日ボケ予防にもいいかも。よかったら一緒にひと月、楽しんでくださる

          曜日別note、はじめます。

          だれかの、必要火急

          「不要不急」ということばがこの一年、どれだけ使われただろう。そして、その言葉に何度傷ついただろう。 もちろん、余計な外出をしないとか今じゃなくていいところには行かないとか、そういう意味だってことはわかっている。だけどこの漢字4文字が示す意味、含む意味は思いのほか大きい。 要するに、万人に通用することなんてないよねってことです。 わたしのバイトは業種柄、最初から最後まで不要不急といわれ続ける。人は集まるし、換気はできているけれど窓がないからわかりにくいし、音楽なんて、芸術

          だれかの、必要火急

          タヒさんのこと

          『私の全てのわたしたち』という本を読んだ。サラ・クロッサンさんというひとが書いて、金原瑞人さんと最果タヒさんが訳したの。タヒさんがインスタのストーリーで試し読みをあげていて、普段あまり小説は買わないのだけれど、タヒさんが訳すってどんな感じなんだろうと気になって買ってみた。そして授業中に一気に読んでしまった。 タヒさんの作品と出会ったのはたしか中学生?いや、高1くらいかもしれない。そのころ特にグラフィックデザインに熱をあげていて、pen Booksの『名作の100年 グラフィ

          タヒさんのこと

          ゆずれない気持ちがあるっていうこと

          先週の土曜日、レッスンでほぼ2週間ぶりにピアノを弾いた。(そこの事情は「おはよう、ちいさな朝のしあわせ」⇐こちら) 1日弾かないと3日分戻るというから、単純計算でひと月以上前に戻っていることになる。ははは。まだベルガマスクと戦っていたし、なんなら悲愴の3楽章もまだやっていたのでは、という時期だ。だからとにかく楽器に触れたい!!という気持ちの反面、どれだけずたぼろのピアノを披露しなきゃいけないんだろう、と少し萎えていた。 だけどね、思っていたより良かったのですよ。そういうの

          ゆずれない気持ちがあるっていうこと