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初夏のシチリア 〜レストラン編〜

タオルミーナ、何を食べても美味しかった。

イタリア人の食に対する情熱を一皿一皿に感じました。
街ぶら編でイタリア人の美意識の高さに感服したと書きましたが、食に対する情熱にも感服すること間違いなしです。

レストランの種類

すでにご存知の方も多いかと思いますが、イタリアンのレストランにはグレードに合わせた呼び方があります。
お店の呼び方の違いがわかれば、料理やスタイル、サービスの特徴まで分かって便利なので、簡単に紹介させてください。

呼び方は4つ。
Ristorante リストランテ・・・高級レストラン。コース料理を頼むのが一般的。
Trattoria トラットリア・・・大衆向けのレストラン。アラカルトから頼むことができる。
Osteria オステリア・・・日本で言う「居酒屋」のような立ち位置。
Bar バール・・・一日中行けるお店。お昼はカフェのことが多い。

「レストラン編」でご紹介するのは、バール以外のお店4店!バールとカフェは「カフェ」編で紹介させてください。
紹介したいお店が多すぎて、書ききれない、、!

では早速。

Trattoria Da Nino

宿泊したホテルのすぐ近くにあったこちらのお店。
昼間お店の前を通った時に気になったので調べてみたところ、とても評判が良かったので初日の夜ご飯をこちらでいただくことにしました。

予約をせずに19時ごろにお店に伺ったところ、店内はお客さんでいっぱい!
恰幅の良いイタリア叔父さまが出てきてくれ、今は席はないけど20時過ぎだったら入れるよ、とのこと。地元の人でこんなに混んでいるなら間違いないと踏んで20時に戻ってくることにしました。
この判断、正しかったです。諦めなくて良かった。

前菜から感動しました、、
いただいた前菜の盛り合わせがこちら。

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ただの海鮮の盛り合わせじゃないんです!
左上からマグロのタルタル、オイスター、イワシのマリネにスカンピのマリネ、サーモン(たぶん。笑)のマリネ。。
そして、右下にちょこんと添えてある甘海老のオレンジ風味マリネ。
そう、この甘海老のオレンジ風味のマリネが絶品でした。
大げさだと思われるかもしれませんが、甘海老の概念が変わりました。
甘海老が濃厚で甘くて、オレンジの香りと甘さと柑橘系特有のスッキリした感じと最高に合うんです。。。
ああ、思い出しただけでも幸せな気持ちに。。
甘海老とオレンジって日本でもあまり見ない組み合わせですよね。
騙されたと思ってぜひ試してみて欲しいです。本当に美味しいので。

料理大好きな相方が甘海老マリネを再現してくれました、、!

料理好きの方はこちらもぜひ読んでください!


こちらでは他にパスタを2皿いただきました。

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ウニのパスタとトリュフのパスタです。
どちらもバターベースでとっても濃厚。特にウニはウニ自体の味がかなり濃厚でした。ちなみにウニのパスタはお店のイチオシらしいです。
ただ、どちらもバターベースなので、どちらかは違うソースがベースのパスタを頼んでも良かったかも。

ワインも一杯づつ飲んで、大体5-6000円。
うろ覚えですが。。
思っていたより高くなくて驚いた記憶があります。(うろ覚えですみません。。)


ご飯が美味しいのはもちろんですが、何より店員さん達が温かい。
おすすめの一皿を聞けば人懐っこい笑顔で優しく教えてくれ、日本人の特徴を分かっているのかパスタも2皿に分けて出してくれます。
(イタリアでは一人一皿食べるのが一般的)
タオルミーナにまた行く機会があれば必ず再訪したいお店です。


続いてご紹介するのはこちら。

Ristorante Malvisa


こちらはランチで伺いました。
メインストリートから少し外れた場所にあるため、周りの喧騒から離れゆっくりした時間を過ごせます。
天気がとても良かったので、お店のテラス席でパスタをいただきました。

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上:イワシのスパゲッティ(Spaghetti Alle Sarde)
下:スカンピとトマトソースのリングイネ(Linguine agli scampi)。

イワシのパスタはシチリアの伝統料理だそうです。
お店によって作り方は少しづつ違うそうですが、こちらのお店ではすり潰したイワシと松の実が入っており、アンチョビ風味のパン粉が上にかかっていました。
甘海老に続き、こちらも日本ではあまり見かけません。かく言う私もここで初めてイワシのパスタをいただきました。

肝心のお味ですが、、イワシとアンチョビでパンチが強いところに松の実の甘みが加わって、、絶品!
日本でも食べられるお店あるのかな。
ご存知の方、いらっしゃったら教えてください!(切実)

もう一皿目はスカンピとトマトソースのリングイネ。
何を隠そう私はエビトマトソースが大好きなので、迷わず注文。
スカンピが甘くて最高に美味しかったです。間違いない味。

ランチの早い時間に行ったのであまり混んではいませんでしたが、ディナー利用の場合は予約した方が安心かもしれません。
アットホームなお店でお値段も4000円程と良心的でした。
パンクロックなお姉さんに一瞬戸惑うかもしれませんが、とても優しくて愛想が良い店員さんしかいないのでご安心を。


3軒目はモダンイタリアンのお店のご紹介です。

Vineria Modí Taormina

食に対して情熱的なイタリア人ですが、つい最近までモダンイタリアンにはかなり否定的だったそう。
イタリア人にとって最高の味はマンマの味。
情熱的に追求する味はあくまでマンマの味のため、モダンにアレンジされたイタリア料理は受け入れられなかったそうです。

と、言うのはちょっと前までの話で、最近ではモダンイタリアンもそんなイタリアで市民権を得てきたようで、こちらのお店もかなりの人気店でした。

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まず、テーブルウェアが素敵!
各テーブルにお皿を置く代わりに色とりどりのタイルが置いてありました。
これだけで絵になります。

前菜からメインまで、先にご紹介した2店の写真と比較しても分かると思いますが、プレゼンテーションも含めモダンなイタリアンでした。
どれも美味しかったのですが、特に美味しかったのがメインで注文したマグロのステーキ。
味付けは白ワインとバターでシンプルですが、マグロのミディアムレアの火入れが完璧でした。

他2店と比べると少々お高めです。
ただ、イタリアは圧倒的にクラシックイタリアンが多いので、モダンイタリアンも食べてみたい!という方にオススメです!

モダンイタリアン繋がりで、、
Massimo Botturaというシェフをご存知でしょうか。
まだ食に対して保守的だったイタリアでモダンイタリアンに挑戦し、ベストレストラン50で1位に輝き、さらには路上生活者を対象にした無料レストランをオープンするなど、イタリアンの革命児とも言える存在です。
最近、彼の苦悩と成功までの道のりをNetflixの"Chef's table"シーズン1のMassimo Bottura編で見たのですが、これがとても面白かったのでイタリアン好きの方にオススメしたい、、!
*Vineria Modí Taorminaのシェフではないので悪しからず。(ややこしい)



最後にご紹介するのはこちら。

Osteria Da Rita


赤いギンガムチェックのクロスがかかった少し狭いテーブルに、大きな声で会話するマンマが愛おしい、家族経営のオステリア。
連日地元のお客さんでいっぱいです。
メインストリートの端に位置しているので、外の席に座って賑やかな夜のタオルミーナを感じながら食事ができ、地元の人になった気分で食事を楽しむことができるお店です。 

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上:ツナのタリアータ
中:ボンゴレビアンコ
下:ティラミス

カジュアルなオステリアですが、味はどれも逸品。
ツナのタリアータはミディアムだし、ボンゴレは完璧なアルデンテ。ティラミスにはエスプレッソが染みています!

超クラシックイタリアンです!たぶんこれがマンマの味!食べたことないけど!
ボリュームもマンマ風で一皿で2−3人分です。
写真に加えてブルスケッタも頼んだので、2人にはマンマの気持ちが大きすぎました。
デザートのティラミスも日本だったら4人分くらいの大サービスだったので、2人で行かれる方は全部で3皿に留めることをオススメします!


旅行どころではなくなってしまいましたね。(悲)
また海外旅行に行ける日が来ることを願って、、
この記事が今流行りの妄想旅行の材料に、そして未来のシチリア旅行を考えている人たちの役に立ちますように🙏

「レストラン編」、これで終了です!
オススメしたいポイントが多すぎて毎回長くなってしまうタオルミーナ。。
読んでくださってありがとうございます。
次は「カフェ編」をご紹介します!

シチリアのホテル、移動、街ぶらはこちらの記事で紹介しています↓


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