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#139 『人間の脳波を止めてしまう言葉』

本日は、植松電機代表取締役の植松努さんの「人間の脳波を止めてしまう言葉」についてのお話です。植松さんは、1994年に父が経営する植松電機に入社し、2006年より代表を務めています。また、NPO法人北海道宇宙科学技術創成センター理事も兼職しており、今回のお話にも出てきますが、宇宙開発に関わるビジネスも展開しています。

TED×Sapporoで約20分間、プレゼンテーションしている植松さんのお話も非常に刺激的なメッセージでした。

宇宙開発についてメインに語っていますが、否定や批判の声もあった中、夢を語り、そのために行動し続けることで道は開いていくことがこのお話から感じることができます。そして、今回のお話も、「挑戦」に関することが語られています。

「できない」「無理」ではなく、「どうしたらできるのか」を考える。考えて行動する先に、可能性や実現したい世界があるということが強く伝わってきます。植松さんは、自ら夢を語り、宇宙開発に挑戦していくことで、人の可能性を広げて、より良い社会をつくっているのだと思います。

"夢というのは自分で大好きなことをやってみたいという思いでしょうね。だったらやったらいい。それだけの話です。大好きなことをしっかり持つには感動が一番です。「やってみたい」「すごい」という心があれば、夢はいくらでも見つかると思いますよ。でも、その時にできない理由をいくつも思いついてしまうんですね。そして、そのできない理由すら考えなくなる最悪の言葉が「どうせ無理」なんです。この言葉が人間の脳波を止めてしまう。思考が止まると楽ですが、それだと何も始まらない。"
"「どうせ無理」ではなく、「だったらこうしたらできる」と頭を切り替えて考え続けることで道は拓けると思います。だけどモチベーションはやる気だけで高まるものではないんですね。物事に挑戦し、それを諦められない理由が、僕の場合は火事場の馬鹿力の源になっています。"
"僕は「どうせ無理」という言葉が大嫌いです。この言葉が人の可能性を奪い、その連鎖が正しくて優しくて弱い子供たちに向かうと知っていますからね。繰り返すようですけど、僕は「どうせ無理」という言葉をこの世から無くしたい一念で宇宙開発をしています。目の前の壁が大きいほど、その思いは強くなります。だから、毎日火事場の馬鹿力を出すことができるんだと思います。"
"開発の世界では0から1を生み出すという大変厳しい問題に挑戦することもありますね。これは1を2にしたり3にしたりというのとは比較にならない難しさです。その時、従来のやり方を維持しようとしたら負けが始まるんです。過去のノウハウばかりでなく時に自分自身すら否定してしまって「これでいいのか」と本気で動き出す時に、0から1が生まれるのだと思います。いまの日本に必要なのは、その執念と元気なのではないでしょうか。"


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書籍『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』
2021/05/19『人間の脳波を止めてしまう言葉』
植松努 植松電機代表取締役
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※Image by hainguyenrp from Pixabay