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#07 『強みを理解することと発揮すること』

7/6(火) Thinking Design Lab(TDL)の第7回の定例会を開催しました。

●TDLの定例会とは?

①事前にテーマや問い(※「思考」に関わることや「思考」を通じて見える化できること)を設定する
②「思考設計」(Thinking Design)のポイントである『対話』(Dialogue)と 『整理』(Organize)をしながらその場で『言語化』(Output)する
③その時間で言語化したアウトプットをnoteで発信・共有する
→この3つのプロセスは、「見えないものを見えるようにする」というLabのコンセプトに基づいた「思考実験」をする場であり、発信・共有することを通じて、ニーズやリアクションがあるものはプロジェクト化やプログラム化する。

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今回のテーマは、「ストレングス(強み)」についてです。自身の能力や特性の一つであるストレングスですが、私たちのLabでは「自身のストレングスを理解し、発揮することが行動する上で最も重要なアプローチである」と考えています。

1年半前に個人noteで強みに関する記事を書いていました。

記事の中で、以下のような表現をしています。

自分の強み(凸)と相手の弱み(凹)を、自分の弱み(凹)と相手の強み(凸)を組み合わせて『補完』する。補完することにより、個の強みが発揮される。

自分の弱み(凹)が相手の強み(凸)により補完されることで、自分は強み(凸)にのみ集中することができる。さらに、その自分の強み(凸)が相手の弱み(凹)に補完されることで自分の強みが発揮される。

個の強みは個のみでは100%発揮することはできない。相手との補完があってこそ個の強みがいきる。

上記の定例会の説明にもあるように、私たちのLabは『対話』と『整理』を重視した取り組みをしていますが、まずは対話をしてお互いを知ること。それは相手のストレングスを「理解する」ことでもあります。その上で、自分と相手のストレングスを整理して、どのように補完して「発揮する」かが大切になると思います。

上記の記事内でも取り上げていますが、「ストレングスファインダー」という診断ツールを活用して、自身のストレングスを知るという方法があります。177個の質問に答えると、「実行力」「影響力」「人間関係構築」「戦略的思考力」の4つの特性を34の項目に区分して順位をつけてくれます。(診断は有償です。)

Labメンバーの特性を紹介すると、

●穂積さん

戦略性
アレンジ
学習欲
最上志向
活発性

●萬里小路

戦略性
内省
収集心
最上志向
学習欲


穂積さんと私の性格は、全然異なるとお互い思っているのですが、ストレングスに関しては上位5つの内、3つが同じという結果でした(笑)。4年以上の付き合いがあるので、ある程度お互いの特性は理解しつつも、改めて診断ツールを活用してお互いのストレングスを知る機会になったのは非常に良かったです。

また、ストレングスファインダーをはじめ、世の中に診断ツールはいくつかありますので、一つの診断ツールだけで判断するのではなくて、複数のツールで診断をしながら、自身の傾向を客観的に知っていくことが大切だと思います。

定例会ではストレングスファインダーの結果をベースに、対話をしながらお互いの経験やエピソードも共有しながら、ストレングスがどのようにつくられて、どのような場面で発揮されたのか、などを整理していきました。その上で、「ストレングスを知ること」と「ストレングスを発揮すること」でどのような効果があるのかを洗い出しました。

●ストレングスを知ること

・改めて対話をして言語化することで自身の解像度が上がる
・体験とエピソードに基づいて整理すると理解と納得がある
・相手に対してきちんと自分の特性を伝えられるようになる
・自分の強みは自分ではなかなかわからないし捉えられない
・自分が何に集中すべきかが明確になり、無駄の排除につながる
・自分では当たり前だと思っていたことが、他者からは強みに感じることもある(「ジョハリの窓」の盲点の窓が開放される感じ)
・強みと弱みは表裏一体であるから、悪い方向に働かないようにする意識も大切
・一方で、何をもって強みとするのかに正解はない(診断ツールも結局は作り手のバイアスが入っている)
・出来事(経験)×自身の考え(価値観)を言語化した上で、このような特性診断の内容を見るといいのではないか?
・「内省」のフレームワークとして有効である


●ストレングスを発揮すること

・特性にあった行動をとることで成果を出すことができる
・ゲームのドラクエで例えると、メンバーの持っている個性、道具、魔法などによって、そのパーティの相性によってが発揮レベル変わる
※攻撃力(打撃、魔法)、防御力(打撃、魔法)、回力復、スピー力ド、特殊能力、頭脳...など
・モチベーションアップや心理的にも良い効果に働く(安心感や周りから信用されているなど)
・(記事にもあるように)「補完する」という考え方はストレングスの発揮に重要な要素
・お互いが「専門性」を発揮していると、結果的にトータルの成果も高い
・ストレングスは、①「経験からくる強み」(経験することでつくられる強み) ②「価値観からくる強み」(価値観に合った強み) の2つがありそう
・①はやっていること=Doであり、能力・スキル・習慣ともリンクし、できるということが前提にある
・②は「好きである」「ポジティブである」「やりたい」=Beであり、できるかできないかは関係ない
・①は行動ベースで目に見えて分かりやすいので、周りからの信用が比較的得られやすい
・②は考え方ベースで見えにくので、周りの理解には対話が必要


といった整理をすることができました。また、整理をしていく過程で「整理のプロセス」の2つのアプローチを見つけることができました。

●具体(経験)から整理するアプローチ

具体的な経験やエピソードから、共通点、山と谷、挫折と克服、期待と不安、心情などからストレングスとなるエッセンスを抽出する
★方程式をつくるところからスタートして、答えを出すアプローチ
※第1回のポートフォリオづくりはこちらのアプローチが該当する


●抽象(概念)から整理するアプローチ

ストレングスのエッセンスや概念から、それらに紐付く経験やエピソードを整理する
★答えもしくは仮説が前提としてあって、方程式をつくるアプローチ
※今回の定例会で進行した、ストレングスファインダーで先に上位5つの特性を出した上で具体を洗い出すアプローチが該当する


単純に自分と相手のストレングスを知るだけではなく、知ることや発揮することでどのようなメリットがあるのか、整理するプロセスのアプローチを言語化できた第7回の定例会でした。

以上、Thinking Design Labの第7回の定例会レポートでした。
次回のテーマは「バイアス」(偏り)です。お楽しみに。


■プロジェクトメンバー募集中

「見えないものを見えるようにする」というコンセプトをもとに活動する私たちのLabは、「対話」(Dialogue)を通じて、言語化や構造化して「整理」(Organize)をし、その体験や思考プロセスを体系化したプログラムを「設計」(Design)していく活動をしています。
 
プログラムは、新たな価値(=思考と行動の両方がアップデートされる仕組み)を提供することができる人の発明を目的に、ビジネス(事業)をつくるというよりは、「ジョブ」(課題解決/機会)をつくる方向を考えています。

思考実験する場をもっと多くの人と共有・共創していきたいと思っています。ぜひ興味関心のある方は、一緒に何か取り組みをしたり、イベントやプロジェクトを企画したりしたいので、お気軽にお声かけください。


サムネイル画像:Photo by Heather Ford on Unsplashより