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身近にいる人のためにできることをやりたいと思った話
立ち寄った本屋さんで、手に取った本にこんな言葉が書いてあった。
君は「誰のため」に働いているのだろうか?
その時、ハッとした自分がいることに気づいた。「喜怒哀楽」という言葉あるように、人間の感情はその時、いろんな場面で変化するが、稀に自分の感情の変化を冷静に捉えることができる瞬間がある。
ハッとする自分とは何か?
言葉にするのはなかなか難しいのだが、「潜在的に眠っていた感覚が顕在化する、起きてくる」という感じが僕なりの表現になる。そこにさらに、「自分が本来求めていること」が条件に入るかもしれない。
「嫉妬する」という感覚が人間にはあるが、嫉妬とは自分と他人の行動を比較した時に生まれる感情で、基本的にはあまりポジティブな感情ではない。他人と比較した自分がどこか劣っている、負けている、そのような感覚に近い。
一方で、「潜在的に眠っていた感覚が顕在化する、起きてくる」(これを「嫉妬」のように漢字2文字で表現したいがまだ見つかっていない)は、基本的にはポジティブな感覚である。
「待っていました!」とばかりに、いまの自分が求めていたこと、必要だったことに気づく感じ。アイデアが「ひらめく」ともまた違う感覚で、もう少し自分に寄り添ってくれる温かさみたいなものがある。
僕はよく「何のために」というWHYを考えるのが好きな人間である。何のために「働くのか」、何のために「行動するのか」、何のために「実行」するのか、など目的や理由を言語化したい自分がいる。
それは自分を突き動かすエンジンになる。どこにいくかがクリアな状態は、自分が何をすべきかも自然とクリアになる。
ただ、ハッとした自分は「誰のために」という別の刺激が走った。何のために、何をするかがクリアになっても、その対象者が誰か、顔が見えていなかったのだ。
じゃあこれまでの自分の仕事、行動、実行は一体誰のためにやっていたことなんだろう?
この問いに対する答えがなかなか出てこない。自分のため?関わる人のため?お客様のため?社会のため?それ以外の何かのため?おそらく、どれも正解なのかもしれない。むしろ、すべてのためになることであれば、皆がwinになる気がする。
「そうだ!ここに落とし穴があったんだ...」
「すべてのため」と言えばものすごく聞こえがいい。バランスがいい。なんとなくキラキラした感じがする。意識が高い感じがする。
でも、「すべてのため」というのは結果論にしか過ぎないのではないかと思った。だって、そもそも自分と相手、自分と社会、自分と相手と社会の考え方や価値観が初めから一致しているわけがないのだから。
一致していない状態から一致する状態になって初めて、三方よしの考え方が成り立つ。だから、何をしなきゃいけないかって、一致するように相手や社会と向き合うしかないんじゃないか、と。
ただ、社会は単位が大き過ぎて、さっきの「誰のために」がクリアにならない。一方で、相手、しかも「自分の身近にいる人」なら「誰のために」がクリアになる。
「何のために」(WHY)と「誰のために」(WHO)をクリアにして、「何をするか」(WHAT)と「どのようにするか」(HOW)をクリアにして、仕事、行動、実行をしていく。
身近にいる人の困っていること、悩んでいること、なんかモヤモヤしていること。それらを解決・解消することにもっと向き合いたいと思った。
一人の課題を解決できれば、また一人、また一人と、自然に増える。その人の集合体が社会であるし、その過程で自分の成長や自分のために何かが返ってくる。
人によっては、当たり前の感覚なのかもしれないが、どうやら僕はその感覚が欠如していたらしい。少し大きなことにとらわれていたのかもしれない。でも、いまの自分は「身近にいる人のためにできることをやりたい」という感覚が強い。
今月、結婚して、パートナーができて、ライフスタイルが変わったこともあるのかもしれない。自分の身近にいる人たちとの対話の中で感じていたのかもしれない。
どんな背景かは置いといて、誰かと共にしている時間が貴重であることは間違いのない事実である。一人では気づけない何かが、一緒にいると気づける。
だから、身近にいる人との時間をもっと大事にしよう。その人の困っていることや課題に素直に向き合ってみよう。そして、そのためにできることを100%やってみよう。
●何のために(WHY)
見えないものを見えるようにする。
●誰のために(WHO)
思考がモヤモヤしている、もしくは情報がバラバラになっている(潜在的)状態、また、やりたいこと、もしくはアイデアを具体化していく(顕在的)状態の人
●何をするか(WHAT)
思考の「整理」と「設計」を通じて、行動のきっかけをつくること(自発性の促進)、または、その人が持つ能力を最大化すること(可能性の発見)
●どのようにするか(HOW)
「対話」と「内省」による感覚・情報・アイデアの整理(思考のフレーム)、及び、「言語化」と「概念化」による理念・文脈・コンパスの「設計」(思考のデザイン)
まだまだ具体化できている状態ではない。もっと一人の最小単位まで落とし込みをしないと弱い。そのためには、実際に向き合ってみないとわからない。
これを読んでいただいた方の力に少しでもなれれば。
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ここまで最後までお読みいただき、ありがとうございます。
Thank You!!
サムネイル写真:Image by Sasin Tipchai from Pixabay