見出し画像

クリエイターをリスペクトするために、"意図"を理解することからはじめよう

久々に仕事でネガティブに感じることがあったので、自身への戒めも込めて。
(数年前に気づいたのですが、自分はワクワクすることやポジティブなことより、嫌だなと感じることやネガティブなことから、考える機会や内省することが多い人間です。)

今回考えるきっかけになったのは、他人の言動からでした。おそらく以前から嫌に感じる言動なのですが、ここ最近より意識することが多かったので、より強く反応したのだと思います。

その意識していることというのが、「クリエイターをリスペクトする」です。今もそうなのですが、サラリーマン時代から広告やプロモーションの企画の仕事をしていたので、デザイナーやエンジニア、カメラマンやライターといったクリエイターの方々と仕事をする機会が多くありました。

はじめは一つの「機能」や「役割」としてクリエイターの方々と接していたと思うのですが、キャリアを重ねていく過程で自分の得意分野や特性を把握していく中で、自分の苦手分野や自分にはない特性を持った人って純粋にすごいよなーって思うようになりました。

自分にとってその最たる例がクリエイターで、何かを生み出す、かたちにする、モノづくりをする、そういった人たちのことを本当に尊敬しています。自分にその能力や技術がないからこそ。

自分は「思考する」、そのための材料を「収集する」、より材料を集めるために「対話する」、集めた材料を「整理する」、整理した材料のエッセンスを「抽出する」は自分の得意分野であると思っているので、その領域においては自分なりにこだわりを持って仕事をしています。

そのこだわりって何だろうと思考して出た答えが、"意図"でした。どんなコンセプトや思いを持って、どんなプロセスで、どんな結果を想定して、といったその行動をしている理由です。

例えば、自分が思考する理由は、「見えないものを見えるようにする」というコンセプトで、そのために本質やコアな部分を探究しようという思いを持っていて、対話と整理というプロセスを通じて、その先にある学びや発見といったまだ見ぬ何かとの出会いを期待しています。

だから、自分が思考したことや思考して見えたもの、対話や整理をしたこと、学んだことなどを人に理解してほしいわけではなくて、その裏側にある背景、動機、思いといった"意図"を理解してほしいんだなと思ったわけです。

そう思った時に、自分が相手に対して、今回でいえばクリエイターに対して思うことも同じで、クリエイターが実際につくったアウトプットではなくて、どんなコンセプトや思いで、どんなプロセスを経て、出来上がったアウトプットなのか、そこに必ずある"意図"をちゃんと理解したい。

その意図に対してリスペクトがない言動、意図の理解のための対話や過程を飛ばして、自分が感じたままの意見(解釈)をぶつけてきた人の言動はとても嫌な気持ちになります。

自分が大事にしている思考法で、「Fact」(事実)と「Opinion」(意見)は違うということです。そして、事実の「Understand」(理解)なくして「Agree」(納得)できる意見は存在しないという考え方です。

事実(意図)をまず理解することで、自身の意見(解釈)を納得してもらうことができる。事実(意図)の理解がないと、自身の意見(解釈)は納得してもらえない。と思います。

そして、意図のような目に見えにくいことを理解するためには、相手に対するリスペクトがなくてはならないと思います。相手がどんな人で、どんな得意なことや特性を持った人なのかを知ること、その人の目に見えている行動や成果物だけではなく、行動の背景や成果物のプロセスを見ることが大事なのではないかと思います。


クリエイターをリスペクトするために、"意図"を理解することからはじめよう


このクリエイターは広く捉えれば、自分以外の全ての人になります。ただ、全ての人だとあまり自分ごと化しづらいので、自分が普段接している人、家族、友人、仕事の同僚、先輩・後輩、取引先、パートナーなど、自分の場合だと自分にないものを持っている人、と具体的に顔をイメージできる範囲であれば普段から意識しやすいのではないかと思います。

自分の場合は、クリエイターさんが生み出す"成果物"だけに目を向けるのではなく、その生み出すまでの"意図"にも目を向ける。また、自身のOpinion(意見)を言う前に、相手のFact(事実)を理解する。そのプロセスがあるだけで、もっといい対話が生まれるし、もっといいものが生み出される。


最後に、この内省のおかげで、改めて自分が大事にしていることを発見することができました。そう思うと、嫌な気持ちになったことは非常に残念ですが、自身でコントロールできる範囲で捉え方を変えると、その出来事のおかげで自分が大事にしていることが言語化できたので、素直に感謝できます。

ということで、今日もまたクリエイター、接する方々にリスペクトの心を持って、意図の理解からはじめていきます。


= = = = = = = = = = = = = = = = = = 
※サムネイル画像:https://jp.freepik.com/vectors/design
Stories - jp.freepik.com によって作成された design ベクトル
= = = = = = = = = = = = = = = = = =