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#111 『エネルギーは出し切れ』

本日は、セコムの創業者である飯田亮さんの「エネルギーは出し切れ」についてのお話です。セコムは、日本で初めての警備保障会社であり、人手による「ザ・ガードマン」体制を全国に広め、今ではコンピューターセキュリティによる機械警備システムで成長を遂げている。

セコム(SECOM)は、セキュリティ・コミュニケーションの略で、安全情報科学という意味があり、「誰もが求める安全を、誰にでも、いつでも、どこにでも提供できる仕組みを構築し、実現しよう」という企業理念を掲げています。

今回は、飯田さんの自分のエネルギーの使い方について語られています。印象的だったのは、「エネルギーは使えば使うほど減るのではなく充電される」という言葉。新しいことにチャレンジする時、自分の事業に集中する時にはものすごいエネルギーが必要になりますが、その中で経験できることや得られるものがまたエネルギーとなって自分を突き動かすのかなと感じました。

また、「答えが出るまでは徹底して一人で考える」という文脈もあったのですが、非常に共感するポイントでした。持っているエネルギーを1点に集中
させて、その中で考え抜いて出す結論には大きな価値がある
のだと今回のお話を読んで感じることができました。

"人間的エネルギーというものは使えば使うほど増殖されるものなんです。僕自身、人間的エネルギーは使えば減るし、減った分を補填するには、それなりの時間がかかると思っていた時期もありましたが、そうではない。充電するには時間などかからないし、使えば使うほど、充電されるものなんです。2-1は1という算数のロジックをすべて当てはめようとするのは間違いです。"
"創業して間もない頃は、まだ会社も小さく、いい人材が集まらなかった。優秀な人間を集めて、いい企業体をつくるのはわけのない話なんだけど、僕をはじめとする半人足の人間が集まって企業を成長させていくには、人一倍のエネルギーを出していかなければならないから、そういうことを言い続けたわけです。"
"いまはやっぱり自分の事業に専念したいというのが正直なところです。それには集中力を拡散させないことが一番重要なんですね。ぼくは新しい事業のデザインをしたり、いわゆるセコムの総体的なデザインをするための集中力を欠きたくないんです。"
"自分なりに結論が出るまでは誰にも相談しない。自分の中で決めてから相談するのはいいのですが、どうしようかと迷っている時に誰かに相談してしまうと、もうそれでいいやと思ってしまって、集中力が半減してしまうんですね。"
徹底して一人で考える。思いついた考えを書き留めて、それをファイルしておき、それをまた見返して書き足して事業のデザインをしていく。その間、それがある結論に達するまでは、どうしたらいいだろうかと人には一切相談しない。
"うちの幹部などにも、僕がこれこれこういうことをやれと指示すると、すぐに部長や次長のところに行って、「会長からこう言われたけど、どうしようか」と相談する幹部がいるけど、こういうのは絶対にいかんですね。とてもじゃないが、幹部にはしておけない。"
"事業は継続していかなければなりません。それには勝ち続けなければならないんです。誰でも一度はまぐれで勝つことはできます。だが、勝ち続けるということは非常に難しいことなんですね。勝つということは、相手より優れているということであり、凡ではなく非凡であるからこそ勝てるのです。非凡は、いわゆる常識の枠ないから決して生まれません。はっきり言えば、勝ち続けるためには「狂」であることが必要なんです。"


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書籍『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』
2021/04/21 『エネルギーは出し切れ』
飯田亮 セコム会長
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※Image by Pexels from Pixabay