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「人間関係」の悩みをアップデートする方程式

最近、自身の"ある変化"に気づき、その変化によって自身の気持ちや行動がポジティブに働いていることがわかりました。

"ある変化"とは「悩みに対する捉え方」です。

人間誰しも、大なり小なり、多かれ少なかれ、悩みを抱えながら生きていると思います。「現在の仕事を辞めて、転職しようか迷っている」「上司(もしくは部下)とあまりうまく連携が取れていない」「好きな人に告白したいけど、勇気と自信が持てない」「身近に悩みや困っていることを相談できる人がいない」・・・など。

ビジネス本のベストセラーである「嫌われる勇気」で有名な心理学者のアルフレッド・アドラーが「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と言っています。言い方を変えると、「人間関係」や「人付き合い」の悩みになります。

僕もこの考え方に経験上から同意していて、上記で挙げた例えはすべて「対人関係」についての悩みです。また、自身の人生を振り返った時、悩んでいたことを突き詰めると、その状況には必ず「相手がいる」という共通点が発見しました。

さらに、この悩みを深掘りしてみると、「自己顕示」「承認」という欲求があることに気づきました。自身の存在(もしくはやっていること)を周りに知ってもらうことや認めてもらうことです。人間関係の悩みの根底には「相手に自分の存在や行動を理解してもらい、認めてもらいたい」があるのです。

なんとなく気づき始めたのは28歳(5年前)の時で、30歳(3年前)の時に「嫌われる勇気」を読んで、言語化して自己認識できるレベルになりました。しかし、自己認識はできましたが悩みを解決することや、解決するための策を発見するまでには至りませんでした。

そして、直近3年間は、悩みが人間関係が根底にあるという認識はあった状態でいろんなアプローチをとってきました。なぜそこまで時間をかけたのかというと、悩みというマイナスの感覚に付き合う時間をもっとプラスの感覚に変えたいというシンプル理由です。僕がとってきたアプローチとしては、

・認めてもらえるように、自分のパフォーマンスや能力を上げる
・自分のできることや強みにフォーカスする
・自分が認めてもらいたいならまず相手を認める
・そもそも「承認欲求」は人間の(根源的)欲求であるのだから、「認めてもらいたい」と思うことは仕方ないと開き直る
・認めてくれる人(=自分にとってメリットある人)とだけ付き合う
・コスト(時間やお金)とそこで得られるメリット(学びや利益)がプラスであることにだけ向き合う


これらのアプローチに共通していることは何かというと、自身の「捉え方」です。言い換えると、「意識」や「姿勢」のことで、自分を中心に物事や相手を捉える方法のことです。

この方法を活用するようになってから、一定、気持ちは楽になった気がします。特に、自分の強みにフォーカスすることや認めてくれる人とだけ付き合うという「選択と集中」は経営だけでなく、自分の人生(を経営するという考え方)においてもプラスであると思っています。

しかし、決定的に欠けているものがある、本質的に解決できていないと徐々に気づき始めました。それは何かというと「行動」でした。意識や姿勢といった捉え方は変わったが、具体的にアクションしていることがない、また、アクションしてるものが意識と連動していないと思ったのです。意識と行動は一方しか変化していないと心の底まで納得することはできないということに気づきました。

その気づきがあって、「意識と行動の両方が変化するためには何が必要なのか?」という問いが今年に入ってから強くなりました。その答えのヒントとなる仮説として、「越境」というテーマを自身に課しました。これまで自身が出会ったことのない、知らないカテゴリーやジャンル、学問や人物といったものに触れてみるという感覚です。

ちなみに、なぜ「越境」をテーマにしたのかというと、これまでの枠組み=自身の価値観や経験・知識の範囲だけでは今までと変わらないという危機感から、枠を超える=越境というテーマになった感じです。

・学生との1on1(キャリアコーチング/カウンセリング)
・パートナーとの結婚
・(結婚を機にした)移住
・(移住を機にした)家事
・地域課題の発見を目的とした地方の視察
・「思考設計」に関する自身のLab(Thinking Design Lab)活動の本格始動


接する人、環境、時間の使い方、インプットする情報など、これまでとは違う部分との機会を増やしました。その機会の中で以下のキーワードが浮かんできました。

・Everyone → Someone:「皆」ではなく「誰か一人」のため
・Give and Take → Give and Give :「与える」と「もらう」ではなく「与える」と「与える」
・他責思考 → 自責思考:相手の責任ではなく自分の責任
・減点方式 → 加点方式:悪い部分ではなく良い部分


といった考え方をインプットして言語化することができました。もともと自身のLab活動の本格始動は計画していたので、おそらくそこに向かうことも目的としてあったのだと。昨年なかなか活動できなかったのは、「意識と行動の両方のアップデート」ができていなかったからだと思います。

ここまでの過程を整理すると、人間関係という悩みを解決するために「意識の変革」を行い、根本解決につながらないことに気づき、「行動の変革」を行うべく「越境」を意識したアクションとインプットをしながら、「解の方程式」探しを、5年間かけてしてきたわけです。そして、5年間の「思考実験」の成果として一つの方程式が閃いたのです。


「思考と行動をアップデートする」(ゴール)=「選択と集中」(思考)×「Give and Give」(行動)


この方程式が出来上がったことで、これまでにない納得感が込み上がってきて、「身近にいる誰か一人のために自分ができることをやろう」というシンプルな指針が出来上がりました。この瞬間、「人間関係に対する悩み」は悩みというより、自分に課せられたミッションという捉え方に変わりました。

「選択と集中」(思考)×「Give and Give」(行動)は、「思考と行動をアップデートする」ことになり、人間関係に関する「悩み」が誰か一人のために自分ができることという「課題」に変わるのではないかと思います。

この方程式に基づいた思考設計と行動設計ができると、

・Everyone → Someone:「皆」ではなく「誰か一人」のために自分が何ができるかを考え行動する時間ができる
・Give and Take → Give and Give :「与える」と「もらう」ではなく「与える」と「与える」で、環境や相手に依存・期待せず自分ができることに集中することができる

・他責思考 → 自責思考:相手の責任ではなく自分の責任にすることで、言葉(言ってること)と行動(やっていること)に一貫性が生まれる
・減点方式 → 加点方式:悪い部分ではなく良い部分に目を向けることで、自身と相手のwin-winを追求することができる

という変化をもたらすことができるのではないかと思います。この感覚は非常にポジティブなものであり、「悩みに対する捉え方」を180度変えることができるのではないかと思います。


少しでも「人間関係」や「人付き合い」に悩みや課題を抱えている方に、何か変化するきっかけや気づきとなればと思います。また、その解決するまでのプロセスや策を、私たちが活動するThinking Design Labが支援や共創できればと思っています。「相談したい」や「Lab活動に興味がある」という場合は、ぜひコメントやメッセージをお待ちしています。

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「選択と集中」をしていくプロセスや考え方の設計、その設計に沿った「Give and Give」するアクションの設計をしていく場であり、コミュニティとして始動したのが、Thinking Design Labです。

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サムネイル写真:Image by Free-Photos from Pixabay