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#203 『私はピアノで、ピアノは私』

本日は、ピアニストのフジコ・ヘミングさんの「私はピアノで、ピアノは私」についてのお話です。


"誰も聴いてくれる人がいなくても、猫しか聴いてくれなくても、私はピアノを弾いて、弾いて、弾いてきた。それはピアノが私そのものだから。ピアノがなければ私はない。そういう意味では、ピアノを私に与えてくれたすべてに感謝の他はありません。そして、私のピアノを聴いて感動してくれる人がいる。それは私が分かってもらえたことです。こんなありがたいことはありませんね。"
"夢を持つ、夢を追いかけるなんていうのは、夢と自分との間に距離があるでしょう。そうではなくて、自分と一つになっているものがある。そういうものがあると、運命が巡り巡って、神様が必ず配慮してくれる。そんな気がします。逆にいうと、自分と一つになっているものがないと、運命もまたそれなりのものでしかなくなってしまう、ということじゃないのかな。"
"ピアノというのはね、最後はテクニックじゃない。人間は機械じゃないんだから、間違ったっていいじゃない。それよりも大切なのは魂で弾くことよ。ポンと鍵を叩くと、私の人格が音になって流れ出していく。私の人間性が貧しかったら、見透かされる。...万全の準備をして、私は弾く。いつまで弾けるかなんて、知りません。考えません。何も考えずに弾く。だって、私はピアニストで、ピアノは私なんだから。"


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書籍『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』
2021/07/22『私はピアノで、ピアノは私』
フジコ・ヘミング ピアニスト
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※Photo by Ebuen Clemente Jr on Unsplash