オンライン授業では潜在的にサボりぐせのある学生がサボれる環境になっているのではないか
私は大学とこちらのプロトタイピングスクールで講師をしております。
そのうち大学で行った授業の内容とそこから感じたことをまとめていきます。
今季実施した授業の概要
今季はすべてオンラインで授業を行いました。
大学での授業は合計で5コマほどで、前記に1コマ、後期に4コマ行いました。そのうち演習系が3コマで、実験系が2コマ連続で行ってきました。
そのうちの実験系の授業がオンラインになり、苦労したり工夫したりしたのでその内容と感じたことを残していきます。
ラズベリーパイなどを触らせて実装させる実験の授業だった
実験の授業は昨年、ラズベリーパイを利用して実装させることが中心でした。
ですが、いったん大枠を見て目的をもう一度定めました。なぜ実験をしていたのかから考えました。
そこで定めた目的が「一人前の研究者になる」です。
「研究者とは」というのもリスト化しました。そこから「実装できるようになる」というのはごく一部のものというのを再確認しました。
今回の授業ではその目的に向け、実装以外の大事な部分を教えていこうとしました。
研究者に必要なことを自分なりに出してみた
メモをそのまま上げています…自分が考えてみたないようなのでまだまだあると思います。
ご意見ありましたらコメントをお願いいたします〜
「自立」というテーマを授業の開始時に毎回提示していた
上記のリストはやれるようになることですが、目指してほしい行動指針は自立して研究をすすめられるようになるということでした。
自立して研究がすすめられるということは、
・自分で自分が今何をしなければいけないのかがわかる
・自分で自分に課題を課すことができる
特に、研究は1人で籠もってやるイメージがもしあればそうではない!ここは人に聞いたほうがいいかどうかというのも自分で判断できるようになってほしい!と毎回思い出させるように説明していました。
グループワークと発表を中心とした授業形式にしてみた
ここまでオンラインとはあまり関係なかったですが、オンラインの問題として隣の席というのがないことだなぁとつくづく思っていました。
偶然ということで隣の人にわからないことが聞けたり、がんばってる姿を見て自分もやろうと思ったりがあるのかなぁと思います。
実施した方法としては、Zoomのブレイクアウトルームで1グループ5人以下になるように自動的に割り振りました。
作業するときからグループに分け、またスプレッドシートなどを利用し、同じシートを編集していく方法で同じグループの人がどのくらいすすんでいるのか見えるようにしました。
ワーク内容は、自分の研究テーマを出すためのものだったり、関連研究の調査などです。
発表はその日によって変わりますが、グループ内発表し、その後グループの代表者を決め全体発表を行うものです。
授業後半にはグループ内発表でフィードバックを必ず得るようにさせ、そのフィードバックも全体発表に含ませるようにしました。
実施してみてどうだったか
数値的なものは言えないですが…
●グループワークは思ったより全然グループ内コミュニケーションがなかったでした。
質問もまずはグループ内の人に聞くこととしていましたが、自分に直接聞き逃しのような簡単な質問が来ることが多かったでした。グループ内発表を中間に設定するなどし、話すことをしてからワークさせるのもよいかなぁと思いました。
●シート記入させる方式はがんばっている風な姿ではなく、実際に行っている内容でグループ内の士気があがってよかったでした。
タイトルの潜在的なサボりぐせのある学生は救えたかなぁと思っています。ただ、やれていないというのも見えてしまうため、逆効果になりえることもありました。
●発表はただ発表するだけでよくなってしまいがちでした。
途中からフィードバックを得ることをルールとしましたが、それでも自分の研究のために行っている感覚がありませんでした。最後まで他人事感だった人が多かったでした。
良くも悪くも学生の発言は誰かしらの耳に入るというのもありました。それが考慮しなければいけないような学生とのやりとりは、他の学生に簡単に影響させてしまいました。対面であればちゃんと目を見ながら学生を落ち着かせたり、学生自身も他の人から見られていることで落ち着くこともあったかもしれません。ここが一番リモートの限界を感じたところでありました。
今後も色々試していき、このように残していくようにしていきます!
(残していくやり方も模索したい…)
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