あっちへ行けと言われてとまどうーー高橋照美の「小人閑居」(12)

三木 卓という詩人が置いた人物造詣が、すばらしく好きだ。

「のらねこ」のなかの、「のらねこ」というキャラクター。Kくんに言わせると「構ってさん」な性格。かつて三木 卓が訳した、アーノルド・ローベルの「がまくんとかえるくん」の「がまくん」というキャラクターから、さらに5,6歩あるいた感じ。

「ごまかすな。じゃあいい。もうあっちへ行け。かわいがってなんかくれなくていい。」って言うのらねこ。好きだ。


それで……今朝のこと。こともあろうにこの「のらねこ」の性格と、僕と相性の悪い人の性格だの発言だのが、似ている……と気づいてしまったのだ。せっかくの七夕の日は、一瞬にしてどよーんて感じに変化した。ので現業の打合せの合間に、公私混同も甚だしくnoteにログインしている ( ← ダメな人の行動だなこれは。かなり「ダメな人」だ orz)

その人は、会うとどうしてか、僕をぐっさぐっさ刺してくるのだ。僕の中の何かが、憎たらしさをより激高させ、パーソナルスペースを踏ませたくなるらしい。たまらん……  マジ勘弁。

傍観者としてなら愛せる性質なのに、当事者になったら刺されるばかりで、うまいいなし方を知らない。何てことだ!


話は戻って……

がまくんものらねこも、かえるくんとリョウという話相手を持つ。この2人がまた絶妙に、がまくんやのらねこの、愛されたい欲求やスネ感や「いいんだどうせ感」なんかをやさしく(時には笑い飛ばし)受け止め、やりとりをする。

ああ、物語の限界は「物語であること」なのだ。あまりにもエンタメで、読む自分は「では自分は現実においてどういうありかたをするか」という意識では読みゃあしない。無意識に染み入っているとしたら別だが。

いつか、その人に言ってみたい……

「僕だって愛されたいしスネてみせたい、”どうせ感”満載であんたみたいに、むきだしの甘えっぷり炸裂させてみたいっすよ! だから頼むからぞんざいに揺さぶるのやめて!」

……ちょっとすっきりした。
面と向かって言える気がしない……


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高橋照美
「最大値の2割」ぐらいで構わないから、ご機嫌でいたい。いろいろあって、いろいろ重なって、とてもご機嫌でいられない時の「逃げ場」であってほしい。そういう書き物を書けたら幸せです。ありがとう!