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【グループリーグ敗退国その4(G&H)】曖昧な記憶で振り返るカタールW杯2022

4つ目まで来て分かったことは、ひたすら眠いことです!やっとグループリーグ終わった!

その3はこちら!


カメルーン

久々に見たカメルーンは、相変わらずの野生の王国でした。爆発身体能力×無政府主義ということで、一番のアフリカ感が出ていましたね。唯一の理性っぽかったインテルGKオナナは、初戦でスーパーセーブをやりまくりながら、ボールを持ったらがんがん前に出て、時にはCBより前の位置でパスを捌いていたのですが、その姿勢が「Traditionalじゃない」とソング監督と衝突。初戦のみで追放されました。バルサカンテラ→アヤックスのGKに「もっと自重しろ」って言って追放てすごいな。そして、カメルーンはその後完全なカオスに突入。2戦目のセルビア戦では約束事がほとんど存在しないかのようなひどいDFを披露し、前半のうちに2点を叩き込まれ、後半も押されっぱなしで1-3の劣勢。しかし、ここでカメルーンっぽさが爆発します。脈絡なくDFラインの裏に走り込んだアブバカルに送ったボールがぎりぎりオフサイドにならず、というのが2連続で起こってなんと同点に追いつくのです。何もかもさっぱりわかりません。理不尽過ぎてセルビアがかわいそうでした。最終戦はなぜかブラジルに終了間際のゴールで勝って、決勝点を上げたアブバカルはユニフォームを脱いで2枚目のイエローカードを貰い、主審と握手して笑顔で退場していきました。なんという爽やかな幕切れでしょうか。親指を立てて溶鉱炉に沈んでいくアブバカルをみんな拍手で送りだしました。

・気になった選手 ザンボ・アンギサ
ナポリで活躍するアンギサですが、代表に戻ってくると彼もカメルーンのハイパー無秩序流の誘惑には抗えず、すごく自由な戦士になっていました。ほとんどの選手がヨーロッパの秩序の中でやってるはずなのに、代表に戻ってくるとこうなってしまうのはなぜなんだろうと考えますが、答えは出ません。3トップが行ったきり戻ってこなかったり、どう考えても無茶なスライディングを簡単にかわされたり、ラインもクソもないDFだったり、もうハチャメチャでした。ですが、ソング監督とかエトー会長も同じこと思ってるんでしょうけど、きっと直らないですよね。カメルーンの自由の風が強いんでしょう。たぶん次の大会もこうなります。

うんうん、わかったよ、つらかったね……じゃ、追放するね……

セルビア

俺たちのピクシー(大容量版)が率いたセルビアですが、1勝も上げることなく、大会を去っていきました。1戦目はブラジルに軽くワンパンで殴られ終了。2戦目は学級崩壊状態のカメルーン相手にいいようにパスを回しまくってチャンスを量産し、実際に3-1と圧倒しますが、カメルーンの固有能力「不屈のライオン」(発動条件がカメルーンにも不明)が唐突に発動して、立て続けに2ゴールを叩き込まれてドロー。一体何が起こったのか誰もよくわかりませんでした。最終決戦はスイスですが、普通にめちゃいい試合でした。シャキリのゴールで先制されるも、ミトロビッチのゴールで追いつき、さらにはようやく先発したブラホビッチがフロイラーのクリアミスをねじ込んで逆転。しかし、前半終了間際にエンボロ覚醒ver.に点を決められ、後半早々にはフロイラーに逆転ゴールを決められてしまいました。その後はカードが乱れ飛ぶ中でなんとか追いつこうとしますが、スイスにいなされて終了。ユーゴスラビア時代の1998以来のトーナメント進出はなりませんでした。タディッチが繋いでコスティッチが左サイドからミトロビッチとブラホビッチにクロスを上げる攻撃は危険極まりないし、ルキッチ、マキシモビッチ、ミリンコビッチ・サビッチの中盤勢も優秀でしたが、守備が割と脆弱でしたね。スイスとの差はそこだったんでしょうかね。ただ、それでも小気味よくパスをつないでビルドアップする好チームでした。ピクシーは痩せろ。

・気になった選手 アレクサンダル・ミトロビッチ
昨年、チャンピオンシップで43ゴールを上げましたが、やはり迫力は抜群でした。昔より圧が強くなった気がします。クロスに対しては真っ向勝負で動き出しはそれほど鋭くなく、2戦目の鄭大世解説員には「あの動きをやってたら怒られる」と言われる始末でした。でも、まあそれでも点を取れるから別にいいんですよね。セルビアの怒れる大砲として、各国のエアバトラーと10本勝負をする動画を撮って欲しいものです。あと、セルビアのMV砲としてブラホビッチと組んでいましたが、正直過剰火力というか、ブラホビッチも割と似たタイプであるため、あの手の選手は前線に1人のほうがより現代的なのではという気もしました。ただ、こういう大艦巨砲主義は嫌いではないので、ミリンコビッチ・サビッチも前線に張り付かせて、驚異の戦艦大和を東欧の地に作り上げて欲しいものです。

ちょっとダンシングクイーンなピクシー

ウルグアイ

アロンソ監督の下、予選落ちの危機からW杯出場まで漕ぎつけましたが、総得点で韓国に上回られて惜しくもトーナメント出場はなりませんでした。1戦目はめたくそに体重そうなスアレスを先発させて、案の定全然動けずに韓国とドロー。2戦目のポルトガル戦ではヌニェス師匠が再三にわたって跳ね返され続け、0-2の敗戦。決戦のガーナ戦ですが、ここでようやく攻撃陣が躍動。スアレスのシュートをデ・アラスカエタが押し込んで先制、その後にスアレスの芸術的ループパスをまたもデ・アラスカエタが叩き込んで2点目。その後も攻めますが、ヌニェス師匠のPKはVARで取り消され、終了間際のカバーニもPKを取ってもらえず。結局それが響いて、韓国に上回られました。惜しかったけど、なんだか自分らで招いた感もある敗退です。ベンタンクール、バルベルデという超優秀なセントラルMFがいるのに、ちょっと試合運びが保守的というか、守りに入っちゃった部分があるのかな、と。韓国には十分に勝てただけに、本当にもったいないです。ただ、スアレス&カバーニの2枚看板もかなりの年なので、ここで終わりでも仕方ない気もします。今後は彼らの後をヌニェスが継ぐのですが、今大会では不発でした。デカいから強いのかと思いきやそうでもなく、どちらかというと外から飛び込んでくるタイプっぽいですね。ぬか喜びストライカーの臭いがぷんぷんしますが、成功してもしなくても俺は楽しいのでがんばってください。

・気になった選手 ルイス・スアレス
俺たちのスアレスと、ついにお別れです。2010年のハンド、2014年の噛みつき、2018年特に何もせず、とW杯は常にスアレスと共にありました。今大会は年も取ったしさすがに何もしないかな、と思いましたが、2010年にハンドで地獄に叩き落したガーナ相手に、2アシストと大活躍。ガーナにとってスアレスの名前は災厄以外のなにものでもないでしょう。ベンチで泣きじゃくるスアレスにはちょっとグッときました。しかしまあすごいストライカーでしたよね。完全に終わったと思われてた大会でも、最後の最後にはきっちり仕事をするんですから。でもその仕事が「ガーナを地獄に突き落とす」という最悪の結果を招くのがとてもスアレスらしいですね。いやー、毎回とても楽しみな選手でした。後はヌニェスにすべてを任せてください。あ、今回はスアレスは特に何もオイタはしなかった代わりに、相棒のカバーニがVARを物理でどついておいてくれました。

ガーナ

俺の予想ではガーナが抜けるはずだったんだが!!!初戦はポルトガル相手に完全に互角の勝負。撃ち合いの最後にイニャキ・ウィリアムズがポルトガルGKディオゴ・コスタが置いたボールを強盗未遂するという珍事もありましたが、2-3で敗北。次の韓国戦では2点リードするも、韓国のイケメンFWチョ・ギュソンに立て続けに点を取られるピンチ。しかし、アヤックスの新星クドゥスがとどめを刺して、勝利。ただ、最後に立ち塞がったのがスアレスでした。2010年にハンドでベスト4進出を阻まれた男は1戦目なんもしなかったのに、突然牙をむいて2アシスト。ガーナもめっちゃ攻めますが、PKをアンドレ・アイェウが止められたりして、ゴールを割ることができず。アンドレ・アイェウのPKはめっちゃ溜めたのに普通に止められてて、額に入れておきたいくらい芸術的でした。ともかく、点を取られすぎましたね。3試合で7点取られてたら、何をどうやってもグループリーグ突破なんてできないでしょう。攻撃陣はクドゥスが凄まじくうまかったり、イニャキもいい溜めと推進力で攻撃を牽引していただけにもったいない。トーマス・パーティがなんとかボールを進めていたが、それ以外でボール保持がうまくいかず、簡単にボールを相手に渡し過ぎな感じでした。でもみんな若いから次のW杯強いと思うよ。

・気になった選手 ローレンス・アティ=ジギ
枠内シュートめっちゃ撃たれてたのをがんばって止めてた人。韓国戦とか撃たれまくりで、すごい止めてた。横っ飛びが絵になる選手。あと、今大会ナンバーワンヘアバンドの選手でもあります。というか、ヘアバンドの選手って他にいたっけ?もし他にこれというヘアバンドの選手がいたら、私にご一報ください。抽選で特製のヘアバンドを1名、あのアルゼンチンの選手がつける謎の紐を1名にプレゼントさせていただきます。

ちょっとマタニティ写真っぽい

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