2024 Jリーグイエローカード獲得杯王者【J1&J2】
2024年のJリーグが全日程を終えました!夢が叶ったチームも叶わなかったチームもありましたが、みなさんおつかれさまでした!
Jリーグアウォーズも終わりというわけで、みなさんお待ちかねのこちらの賞レースも発表したいと思います! 今年こそはJリーグアウォーズにカード獲得部門が新設されるかと思いましたが、連絡は来ませんでした! 野々村チェアマン、お待ちしていますので来年はご連絡を! すべてお任せください!
昨年の熱気あふれるイエローカードアウォーズの会場はこちらです。
集計はリーグ戦のみで、天皇杯、ルヴァンカップ、プレーオフは入ってません! それでは今年もいってみましょう!
J1
3位 京都 イエロー58枚 レッド3枚
前回2桁順位から大幅ジャンプアップした京都が3位に滑り込みました! 一時は成績も落ち込んでどうなることかと思いましたが、われらが大熊GM就任からのV字回復でカード戦線でも入賞を果たしましたね。今年のサプライズチームと言えるんじゃないでしょうか。
チーム内では佐藤響の5枚が最多と、誰が多く貰っているというわけでもないのですが、トータルで見てみるといつの間にか増えているという、目立った買い物をしてないのにどうしてもお金が溜まらない人みたいな感じになっています。絶対コンビニ寄ったら毎回スイーツ買ってるでしょ。地味に西形フィジカルコーチが1枚もらっているのも含めて、トータル24人という浅く広くの獲得戦略が功を奏したと言えますね。来年は登録選手全員がイエローカードをもらうというオールフォーカード・カードフォーオールの精神でいって欲しいものです。
さらに、大熊GMのビッグベア補強が最後の一押しになったことは否定できません。特に前線のラファエル・エリアスは得点も取った上に無駄にイエローを4枚もらっており、トップオブトップには程遠かったチームを着実に押し上げましたね。来年も夏あたりにファウルと通常のプレーの境界線がおおらかなブラジル人を獲得して、カンフル剤としてほしいものです。
2位 札幌 イエロー66枚 レッド2枚
J2への降格が決まってしまった札幌ですが、こちらの部門では堂々の2位にランクイン。J1に確かな爪痕を残した2024年だったと言えるんではないでしょうか。
プレーが荒いというよりは、ともかく守備がアレでソレでどうしようもなく、結果的にそうなったというケースが多かったようで、失点と共にカードの枚数もうなぎ登りとなりました。昨年のJ1最多カードを獲得したエース荒野拓馬は4枚と不発のシーズンでしたが、他の選手が奮起。若手の岡村大八、馬場晴也、中村 桐耶がそれぞれ7枚、5枚、4枚と着実なステップアップ。ベテランの鈴木武蔵、小林祐希、駒井善成も堅実にカードを4、5枚ほどゲットしました。エースが不調でも周りがどうにかする、そんな札幌というチームの総合力を感じましたね。
また、守護神である菅野孝憲が4枚もらって最終節を出場停止になっているのもホットな話題です。2024のJ1、J2で累積の出場停止をくらった唯一のGKとしてその名を残しました。何をどうしたらそうなるのかよくわかりません。ピッチ上にコンロを持ち込んでジンギスカンでもしてたんでしょうか。札幌のGKに試合中そんな暇があるとはとても思えないのですが、菅野孝憲の飲食店を複数経営してる感は異常なので、オンザピッチのジンギスカンも可能かもしれません。
さらに、おそらく監督業を引退するペトロヴィッチ監督もイエローを3枚もらって自身の花道としました。昨年までの6年で2枚しかもらってなかったのに、今年はかなりのハッスルぶりでしたね。もう1枚貰って出場停止になってもらいたかったですが、続きのカードは我々の夢の中で提示できればと思います。札幌は来季はJ2で、戦力的に優位に立つのでなかなかカードは貰いづらいと思いますが、その逆境を跳ね除けて美しいカードゲットをしてもらいたいものです。
1位 福岡 イエロー67枚 レッド1枚
絶対王者・福岡が戻ってきた!!! 2021年3位、2022年は表彰台を逃しましたが、私がこの調査を始めて以来の初戴冠! おめでとうございます!
まず特筆すべきなのは、ドウグラス・グローリがきっちりとエースの仕事をしたことですね。8枚はJ1で同率2位という堂々たる成績。37節でラストイエローを貰って、最終節を余裕の有給消化に当てたのもお見事としか言いようがありません。ちなみにドウグラス・グローリは、2020年の福岡加入以来、2020年10枚、2021年9枚、2022年5枚、2023年8枚、2024年8枚と、合計40枚のイエローを獲得しています。まさに助っ人外国人の面目躍如といったところでしょう。ちなみに、今シーズンのイエローカード獲得枚数で40枚以下のJ1チームは、G大阪、神戸、広島、C大阪と4つあります。
また、コンスタントに枚数を稼ぎながらも、ここぞという時には固め打ちができるのが福岡の底力ですね。8節、15節にはそれぞれ6枚のカードを荒稼ぎ。審判がカード乱舞系だったのかな、と思いましたが、8節の対戦相手広島は2枚、15節のC大阪は1枚とほとんどイエローをもらっておらず、「ただ単に福岡がイエローをたくさんもらった」という事実だけが積み上がっていて、さすがに地力の差を感じました。
エースだけでなく、田代雅也、前寛之、宮大樹、松岡大起と後ろ目の選手から、ウェリントン、紺野和也、ザヘディなど前目の選手まで満遍なくイエローをもらう全方位爆撃は驚異の一言。恐ろしいのは、これでスタッフが1枚ももらってないという事実なんですよね。つまり、伸びしろがあるということです。長谷部監督が退任して新しい首脳陣が来るかと思いますが、常にカードを意識した指揮をとってもらい、伝説のイエロー120枚を獲得した2013年福岡の記録を塗り替えて欲しいものですね。
イエローコスパ部門
今年度より新設された部門です! いかに効率よくイエローカードをもらったかを調べるためにデータをとってみました。出場分数をカードの枚数で割り、何分に1枚カードをもらうのか計算した値になります。
その調査の結果、J1で最も効率よくイエローを獲得したのは、C大阪の山下達也でした! 長年C大阪の守備を支えてきた山下ですが、今年で引退を決めたということで、最後に黄色い花を添えられたのではないでしょうか。
他に目立つのは鹿島のミロサヴリェヴィッチですね。83分という短い時間で2枚のイエローは驚異のスピード記録。試合数は結構出てるんですよね。イエローカード界のフサイン・ボルトと異名がついてもおかしくないでしょう。
また、札幌が夏に招へいしたジョルディ・サンチェスが、得点こそ0だったものの、少ない出場時間で2枚のイエローをゲットしたのは、補強がピンズドで当たったと言ってよいでしょう。
さらに、5枚以上のカードを貰った選手で構成されるエリートリーグも選んでみました。優勝は627分で5枚のイエローを獲得した西村拓真です! 7月に欧州より帰還すると、そこから破竹の勢いでイエローをゲット。今回の戴冠となりました。前線でなんでこのペースでイエローをもらってるのかわかりませんが、欧州で激しさの意味を間違えて覚えて帰ってきた可能性があります。
また、786分で6枚のイエローをゲットした磐田のハッサン・ヒルも、素晴らしい活躍。途中加入して26節に初先発すると、27節以降、イエロー→イエロー→イエロー→何もなし→イエロー→出場停止→イエロー→イエローの無限イエロー龍虎乱舞を披露。さすがに最後の2試合はベンチ入りしてませんでした。チームは惜しくも降格となりましたが、来年もチームに残ってJ2で荒稼ぎしてほしいものです。
西村拓真とハッサン・ヒルを除くと、出場時間をの長い主力がほとんどで、この10人にGKを追加してリーグに参加したらそれなりに戦えるのではないでしょうか。まあ、3試合に1人くらいは出場停止がいる計算になりますが。
J1まとめ
それでは、J1のまとめです。昨年の王者FC東京、準優勝の湘南は成績を大幅に下降させました。現状に安住するだけでは、生き馬の目を抜くJ1では衰退してしまうという例ですね。反省してほしいと思います。
また、名古屋、町田、柏、横浜FMなどは健闘しましたが及びませんでした。柏はスマイリング暗殺者高嶺朋樹の海外移籍が大きく影響しましたし、名古屋は三國ケネディエブス&ハ・チャンレのデンジャラスCBコンビ以外の活躍がもっと欲しかったです。また、町田に関しては、荒い荒いと言われながらもこの枚数というのは、正直期待外れと言わざるをえません。来年はボールをタオルで拭いたらイエローカードが出るように、Jリーグに働きかけてはどうでしょうか。
個人としては、得点王アンデルソン・ロペスが黄7枚で個人カード獲得王に届かず、ダブル・ダブルをキメられなかったのが残念ですね。得点王だけではもう満足できないと思いますので、来年はこちらの賞もぜひ狙っていってほしいものです。前人未踏の1試合3枚のイエローカード、通称イエローハットトリックを狙っていってほしいものです。
J2
3位 大分 イエロー53枚 レッド6枚
3位に輝いたのは、大分です! 昨年は1枚差で表彰台に上がれなかった悔しさを今季にぶつけてきましたね。片野坂監督の掲げるシームレスサッカーにより、ファウルと通常のタックルの境界が曖昧となった結果だと思われます。
チームのカードリーダーは昨年に引き続きイエロー6枚でペレイラ。昨年の9枚からはトーンダウンしましたが、きっちりと仕事を果たしたと言えるのではないでしょうか。
他の選手も満遍なく貰っていて、的を絞らせないシームレスなカード獲得に成功したと言えるでしょう。また、選手だけでなく、片野坂監督と吉坂コーチもイエロー1枚ずつという、裏方の仕事も光ります。選手とスタッフの垣根のないシームレスな警告主義こそが大分の本質であり、素晴らしいですね。シームレスサッカーってなんですか。
また、大分の特徴はイエローだけにとどまりません。見てください、6枚というこの大量のレッドカードを。もちろん、これはJ1、J2を合わせて最多です。特に藤原優大と小酒井新大がダブル退場した18節、安藤智哉と保田堅心がダブル退場した21節は凄まじい仕事ぶりでした。合計45分間も9人で戦った大分には、J2ベストナイン賞を送りたいと思います。6月の大分に何があったというのでしょうか。来年の6月の大分はこの2試合を3試合、4試合と伸ばしていって、うっとうしい梅雨を吹き飛ばして欲しいものですね。
55分に1枚目のレッド(5分10秒頃)、75分に2枚目のレッド(7分25秒頃)です。また、57分の大分の得点時になぜかスコアのレッドも増やされてて笑えます(5分50秒頃)。
34分に1枚目のレッド(2分10秒頃)なんですが、2枚目の保田のレッドの場面がどのハイライトにもありませんでした。なにしたんでしょうか? まさか、全裸に……? 公式では異議となっていますが、異議の全裸という可能性もあるかでしょうか。来季は全裸入場で0分即レッド期待してます!
2位 千葉 イエロー57枚 レッド2枚
2枚差で惜しくもトップにとどかなかったのは、わがジェフユナイテッド千葉でした! プレーオフ進出も逃し、イエローカード枚数でもトップに立てなかったのは詰めが甘いと言わざるを得ません。来季に向けて猛省していただきたいものです。
カードリーダーは、CBの佐々木翔悟です。イエロー9枚という堂々たる成績は群馬の天笠泰輝、仙台の松井蓮之と並んでJ2最多(佐々木と天笠はレッドも1枚もらってる)。佐々木は序盤はレギュラーではなかったので、出場時間はトータルで2166分。約240分に1枚というのは、驚異的なイエロー獲得ペースと言えるのではないでしょうか。
黄金の左足と圧倒的に不安な対人守備という、シニシャ・ミハイロビッチあるいはクリスチャン・キヴ的な特徴を持つ佐々木ですが、セリエAの先人たちがそうだったように、ヤバそうな時は手段を選ばずにぶちかますという”覚悟”を手に入れたことが今回の結果に繋がったと言えるでしょう。CBの9割は覚悟で成り立っています。獲得が報じられたG大阪さんも覚悟して使ってくださいね。
他には高橋壱晟が6枚、品田愛斗が5枚と副将も存在感を示しましたが、全体で23人がもらっているというのは全員がきっちりと自分の役割を果たしたということになります。相手に的を絞らせないワイドレンジアタックが今回の2位への躍進の一つの要因になりました。惜しむらくは、スタッフのイエローが1枚もなかったこと。選手だけでなくベンチも一丸となって戦うという一体感が少々感じられなかったのは残念です。来季頂点を目指すには、ここを修正ポイントとして心がけてほしいものですね。
甘いマスクから放たれる戦慄のファウルにギャルから黄色い声援が飛びます。
1位 徳島 イエロー59枚 レッド2枚
栄えあるJ2のトップに輝いたのは、徳島でした! 前シーズンの1枚差でトップ3に入れなかった悔しさを見事に晴らしましたね。昨年、7枚のイエローを獲得したカードリーダーである西谷和希が諸事情により早期に退団したため不安な立ち上がりでしたが、吉田達磨監督のやわらか戦術によって、人もカードも動くサッカーが展開できました。
カードが嵩みそうなポジションの児玉駿斗が7枚、永木亮太、エウシーニョが6枚ときっちり主力の仕事をしたのに加えて、とにかくアタッカーのイエローが多いことが徳島の特徴です。ブラウンノア賢信、渡大生が4枚、杉森考起、髙田颯也が3枚、柿谷曜一朗、坪井清志郎、杉本太郎が2枚とアタッカーだけで20枚以上のイエローを獲得。ディフェンダーやボランチだけでなく、アタッカー陣も全員でゲームの全局面に関与していく姿勢は、他のJチームも学ぶべきところですね。
最後に、イエローカードの獲得にはなんら寄与してないですが、ウェリントンフィジカルコーチのレッドカードについて触れないわけにはいかないでしょう。25節愛媛戦の後半ロスタイムに「乱暴な行為」で一発退場を食らっていますが、フィジカルコーチの一発退場って初めて見ました。該当の試合をDAZNで確認したところ、なんか画面外で愛媛の選手と揉めてたっぽいですが、よくわかりませんでした(相手にボールぶつけた?)。ともあれ、フィジカルコーチまでが一丸となって戦う姿勢が今回の戴冠の主要な要因となったことは間違いありません。おめでとうございました!
イエローコスパ部門
J2のコスパ部門です!栄えある第1位は徳島の鈴木輪太朗イブラヒームでした! 28分ごとに1枚イエローを貰う驚異的なペースで、鈴木が出場停止を加味せずに毎試合90分間で38試合出た場合、122枚のイエローカード貰う計算になります! 前人未踏の記録なのでぜひ目指して欲しいものです。
他に目を向けると、263分出場している熊田の荒れ狂いっぷりが目を引きますね。もう少しでエリートリーグ入りで、その場合はぶっちぎりのトップだったので、惜しいことをしました。まさにストライカーの野生を本領発揮したというところでしょうか。また、引退する本間、細貝が惜別のイエローゲットは涙なしには語れません。本間がもらったの、出場しないでベンチの試合ですけど。
また、5枚以上もらった選手のみで構成されるエリートリーグでは、藤枝のウエンデルが107分で1枚というJ1、J2トータルでの最高コスパを達成しました。誰ですか、ウエンデル。最多イエロー賞を獲得した佐々木翔悟、天笠泰輝、松井蓮之などの実力者を押しのけての戴冠はサプライズと言わざるを得ません。
また、地味にベン・ダンカン、松田力、佐川洸介などのFWが多いのは、途中出場で張り切ってイエロー貰っちゃうからでしょうか。松田はバリバリに先発してたはずなんですが。というか、松田もベン・ダンカンも同じチームで何を競っているんですか。
J2まとめ
それではJ2のまとめです。なかなかやんちゃな表になりましたね。群馬から鹿児島が52枚で並び、藤枝から水戸まで1枚差の中に5チームがひしめき合うのは、混戦のJ2の象徴と言わざるを得ません。大分から鹿児島で昇格プレーオフを開きましょう。
昨年のJ2チャンピオン長崎は大幅にトーンダウンしました。その中でもプレー時間が少なかったフアンマ・デルガドがきちんと爪痕を残しているのは、さすがと言えますね。また、去年のトップ3だった群馬、栃木が惜しくも滑り落ちてしまったのは残念です。カードをもらうことへのもう一歩の意欲、世界との数センチの差がカードと勝点の獲得に影響を与えたという学説を唱えた山本人間力博士は昨年学会を追放されました。奇しくも2チームともJ3への降格が決まってしまったので、鹿児島も含めてJ3でカードに対する貪欲さを取り戻して、J2へと戻ってきて欲しいものです。
今年はチーム数が減ったことにより、60枚の大台に乗ったチームはなく、残念です。ただ、同じ試合数のJ1では福岡、札幌が荒れ狂って60枚を大幅に超えているので、やはりそこはカテゴリーの違いに原因を求めないでいただきたいのが正直なところです。総数は少ないもののトータル26人がイエローを食らった水戸が1つの好例ですが、毎試合イエローを大切にもらっていくという基本を忘れずに、来季を戦ってもらいたいものです。
個人賞
ここからは個人で気になった人を取り上げていきます!
原田亘(鳥栖) イエロー10枚 レッド1枚
2022年より鳥栖に加入した原田ですが、今年突如覚醒しました。過去2年間も出場時間は2000分超あったにもかかわらず、2022年も2023年もそれぞれ年間1枚ずつしかもらっていません。今年はさらに出場時間が増えましたが、カードの枚数は一気に10枚へ。J1、J2を合わせて、唯一の2桁選手として、ゴールデンイエローカード賞をゲットしました。チーム占有率も20.8%でJ1唯一の20%超えでJ1・J2のトップを獲得。数年間選手のイエローカード獲得傾向を見てきましたが、コンスタントにカードを獲得するタイプもいれば、唐突にカード枚数を激増させるタイプもいて、原田は間違いなく後者に当たりますね。J1最多の68失点を食らった守備戦術の中で、原田の中の理性が吹っ飛び、狼が目覚めてしまったのではないでしょうか。来年の原田はどうなっているのでしょうか。早急なケアが必要だと思う一方、その狼を限界まで育てて欲しいという思いを捨てきれません。来季も注視します。
松井蓮之(仙台) イエロー9枚
名前は「れんじ」だそうです。川崎からレンタルで今年仙台にきた松井でしたが、9枚のイエローを獲得して見事にJ2ゴールデンイエローカード賞をゲットしました。チーム占有率20%はJ2トップです。コンスタントに出場して、25節まではたった3枚のイエローカードをしかもらってなかったのですが、そこから完全にギアをチェンジしました。イエロー→出場停止→イエロー→ノーカード→イエロー→ノーカード→イエロー→ノーカード→イエロー→出場停止→ノーカード→イエロー→ノーカードと完璧なリズムを刻んで、6枚のイエローを獲得。あまりのリズム感に、これをモールス信号にしたら「たすけて」という川崎方面へのメッセージだったのではないかという憶測が界隈では囁かれています。来季はどうするのかわかりませんが、川崎に戻ったとしても爆発的な成長を止めないでいただきたいものですね。
天笠泰輝(群馬) イエロー9枚 レッド1枚
昨年は異常に少ない群馬のイエローカードのうち、8枚を天笠が獲得していて、その占有率に驚いたものですが、今年は群馬のカードが激増。天笠は昨年よりもカードをもらってJ2ゴールデンカード賞を仙台の松井蓮之で分け合ったのですが、ちょっと埋もれてしまった感は否めませんね。昨年よりも厳しさを増した群馬の戦線の中でひたすらに穴を埋め続けた結果、カードがかさんでしまったことが予想されます。ちなみに、群馬で5枚以上カードを貰っているのは天笠の他には中塩大貴と佐川洸介の5枚だけです。J3に落ちてしまった群馬でさらなるカードをゲットするのか、新天地でもっと新しいカードをゲットするのか、その去就が注目されます。それでは、最後に天笠の今年唯一の退場シーンをごらんください。トラップミス→ぶちかまし→2枚目イエローからのレッドという美しい流れです。(6分38秒頃から)
アピアタウィア久(京都) イエロー4枚 レッド2枚
昨年は中指をうっかり立ててレッドをもらったアピアタウィア久ですが、今年も印象的なレッドを獲得しました。第4節の横浜FMの開始わずか8分にそれは起こります。トラップミスを奪われて先制点を叩き込まれたところ(55秒頃)から、治療から戻った横浜FMの選手にがっつり裏を取られたのを引き倒して1発レッドになるまで(1分35秒頃)の戦慄の8分間はあまりにも不幸すぎではないでしょうか。ちなみに横浜FMのGKポープ・ウィリアムスも64分に退場になっています(7分16秒頃)。
また、14節も後半ロスタイムに綺麗に裏を取られたアピアタウィア久はしっかりと興梠を倒してレッドをもらっています(8分24秒頃)。でも、これはアピアタウィア久が快速だから追いつけただけであって、普通のDFなら追いつけないで終わるんじゃないでしょうか。足が速いゆえの不幸ってあるんですね。今年も枚数は少ないながらも印象的なアピアタウィア久でした。来年はもっと数でも勝負していきたいですね。
ジエゴ(柏) イエロー8枚 レッド1枚
ヒシャルジソン、ドッジ、高嶺朋樹と脈々と受け継いできた柏のカードコレクターのバトンは、ジエゴに受け継がれました。2023年は1000分強の出場でイエロー4枚、レッド1枚でしたが、今年出場時間を3000分超えまで伸ばして一気に開花しましたね。というか、出場停止の2試合を除くと出なかったのは1試合だけで、途中出場も2試合のみ。さすがに酷使し過ぎなのではないかなとも思います。その疲労が37節のイエローカード2枚での退場にもつながった可能性もありますので、来季はもっと疲れさせてたくさんのイエローを取りに生かせたらいいのではないかと思います。試合前のアップを無駄に長めにしたりしましょう。リーグを代表するコレクターに育てていってもらいたいものです。
田上大地(岡山) イエロー5枚 レッド2枚
今年、レッドカードを2枚もらった田上です。プレーオフを制してJ1への昇格を決めた岡山の主力DFとして体を張り続けましたが、1枚目の1発レッドが美しかったのでぜひご覧ください。第2節の64分にロングボールから裏に抜けられ、絶妙にユニフォームを引っ張って引き倒す様はかなりの手練れという印象を受けました(5分50秒頃)。バレそうでバレなそうでやっぱりバレてるのがよかったです。
ちなみに、14節千葉戦でも裏抜けしようとした横山にぶちかまし、2枚目のイエローでレッドを貰っていますが(5分13秒頃)、こちらもレッドカードの提示は奇しくも64分。もはや狙っているのではないでしょうか? 64という数字が田上にとってどういう意味を持つのかはわかりませんが、来年のJ1でもこの数字に注目していくこうと思います。
鈴木優磨(鹿島) イエロー5枚 レッド1枚
毎年そこそこカードはもらっているのですが、みんなの印象よりはそんなにもらってない、それがイエローカード獲得杯における鈴木優磨の存在です。しかひ、今年の1発レッドは鮮烈だったので、紹介したいですね。36節の58分にライン際で競り合った名古屋の選手と倒れ込み、その後に報復のぶちかまし(5分10秒頃から)。たとえ審判が鹿島サポでもレッドを出さざるを得ないシチュエーションに、もはや潔ささえも感じました。
その後の「禊は終了しました」もめちゃくちゃ面白かったので、来年も変わらずに鈴木優磨でヒップホップしてくれたらいいなと思います。
西川周作(浦和) レッド1枚
カードなんかほぼほぼもらわない西川ですが、今年の1発退場は見ごたえがありました。26節にバックパスのミスをかっさらわれた鳥栖のマルセロ・ヒアンを思いっきり引きずり倒してPK&レッド(6分40秒頃)。一応、レッドは貰うのを確信しているのに「えー!!」って言ってみてるのがけっこうおもしろいです。
以上です! 今年のイエローカード獲得杯も盛り上がりましたね! 来年も怪我にだけは注意してイエローカードをどんどんもらっていきましょう!