効率化よく仕事するという事は、タスクを早く終わらせることではない
"効率化してやります"
こういった言葉を職場でよく耳にします。
ですが、実際にどの程度の人がこの言葉の本質を捉えているでしょうか?
効率とはデジタル大辞泉によると
> 使った労力に対する、得られた成果の割合。
です。
これを数式に直すと
効率 = 成果 / 労力
なので、労力が小さく成果が大きいほど効率が良いと言えます。
この理解だけだと全く腹落ちしないので、もう少し説明を続けます。
では、成果とは何でしょうか?
ここを勘違いしている人が多いです。
成果とは、
"仕事を終らせることではない"
のです。
会社で働いているということは、最終的なゴール(KGI)は"利益"です。
会社における成果とは、つまり"利益貢献の度合い"なのです。
さらに極端な言い方をすれば、"利益に貢献しない労力は、効率がゼロ"と言えるわけです。
ただし、利益を追うのは基本的には経営層のみで他の従業員には数値目標として落ちて来ています。
これは、各組織、各個人がその数値を達成すれば利益目標を達成するように作られています。
(ちゃんと計画が作られていればの話です。)
故に、多くの人にとっては組織や個人に落とされた数字を作ることが成果になるわけです。
もう一度数式に落とし込むと、
効率 = 目標数値 / 労力
つまり、少ない労力で目標を達成させることが効率が良いと言えます。
ここからが凄く重要です。
つまり効率よく仕事をするということは、
・目標を達成に寄与度が高い順に
・最短で終わるように
進めるということです。
故に、今までの仕事のやり方を振り返ってこう自問してください。
・そもそも自分に落ちてきたタスクの目的は正しいのか。目標達成に寄与するのか。
・今まで振られたタスクは、どの程度目的達成に寄与していたか把握していたか。また、その寄与度が大きいものに手をつけていたか。
・目標と、現状のギャップを把握し、そのギャップを埋めるにはどのような方法があるかという観点で進めていたか。
もう少し分かりやすく例を出しましょう。
例えば自分がwebマーケティングの担当者だとしてください。
マーケティング担当者は、日々広告の運用、サイトの改善等を行っています。
この場合の目標はコンバージョンを上げる事だとします。
そしてあなたは前担当者から新たにサイトの運用を引き継いだとしましょう。担当者はあなた一人です。
リーダーから、"前担当者から新たに引き継いだサイトのリスティング広告の運用をやってくれ"というタスクが投げられたとします。
今回の場合、"リスティング運用を素早く行うこと"が効率が良いと思った方は、この考え方が腹落ちしていない方です。
なぜならば、コンバージョン向上が目的であるのに対し、
このリスティングの寄与度が最も高い保証がない
からです。上司が言ったから、と思ってしまうあなたは、リーダーシップがないのもそうですが、このままだと自分が地獄を見ます。
なぜなら目標が達成できなかった場合、さらに目標を達成するためのタスクが降ってくるからです。またリスティングという性格上成果が積み上がっていくものなので後半に行けば行くほど目標との乖離は大きくなり余計大変になります。
なので正しい、効率のよい仕事の進め方としては、
1.目標の数値と現状の数値のギャップを把握する。また、将来のシミュレーションも立てる。
2.改善インパクトの大きいKPIを確認する。例えばwebマーケティングの場合は、ランディングページ、エントリーフォームの改善や、流入の多いチャネルの改善を優先するなど。
です。
こういう積み重ねを考えてみてください。日々、非効率なアプローチを延々に続けている自分を想像するとぞっとしますね。
ここまでで腹落ちしたでしょうか?
また多くのタスクは、目標自体が曖昧だったりします。そんな時はちゃんとタスクの目的を確認し、間違っているのであればちゃんと提言しましょう。
以上まとめますと、
・効率良く仕事するとは、落ちてきたタスクを最速でこなすことではない。
・まずは目標を把握するべし。
・目標達成へのインパクトが大きい順に片付ける。
となります。この考え方は日常生活にも役に立ちますので、ぜひ意識して息をするように出来るようになってください。
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