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日光の旅 〜2つの大使館別荘記念公園〜

日光は3年前の年末年始に訪れて以来、定期的に行っている。おかげでいくつかお気に入りのスポットもできたし、素晴らしい眺望に出会えることが増えた。

11月の三連休は宿泊を伴うものだと3回目になるだろうか。この旅で出会った場所は本当に素晴らしく、景色だけでなく日光の歴史を感じさせるものだった。

それが英国大使館別荘記念公園と、イタリア大使館別荘記念公園だ。

英国大使館別荘記念公園

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英国大使館別荘記念公園は、イギリス外交官のアーネスト・サトウが明治時代に建てた別荘がベースになっており、現在は英国大使館の別荘として使われていた姿に復元して公開されているそうだ。

普段こういった場所の展示にはあまり関心が向かないのだが、この別荘は2008年まで実際に使われていたことを知り途端に親近感が湧いた。建物自体は何度も改修されているはずだが、眺望は何も変わらない。

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2階のテラスからは窓越しでも眺望の良さがわかる。この景色が100年以上前から存在したという事実は窓越しの方がより印象深い。

別荘が完成し、この場所から中禅寺湖を初めて眺めたサトウはどのような心境だっただろうか。

中禅寺湖の風景はイギリスの湖水地方を彷彿とさせるらしい。イギリスに行ったことがないので、実際のところは分からない。だが展示されている写真を見て、どちらも風景としてこれ以上なく美しいというのは共通していると感じた。

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内装も美しく、1階テラスからの景色も申し分ない。2階のテラスはカフェが併設されていることもあって賑わっているが、1階は人も少なくゆっくり過ごすことができる。

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ここは確かに写真を撮るにも最適だが、2階のカフェでスコーンと紅茶を楽しんでから1階テラスで読書をするのが一番満喫できると思う。

ちなみに2階のカフェは南4番Classicという名で、駐日英国大使館シェフの監修を受けている本格的な店だ。それなりの値段ではあるが、待ってでも入る価値のある味だった。

そして本はいくつか自由に読めるものが置いてある。アーネスト・サトウに関するものや彼の次男であり、植物学者の武田久吉博士の著述などが並んでいて次回は撮影に時間を割かず読書に来たいと考えている。


イタリア大使館別荘記念公園

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英国大使館の方からさらに奥へ進むとイタリア大使館別荘記念公園に着く。最初に訪れたのは夜で、建物の外観は全く見えないくらいだったのだが展示によると樹皮を使った市松模様になっているという。翌日来てみてこれには驚いた。

建物の外観は英国大使館よりもこちらの方が凝っていて好みだ。大きさは英国よりもやや小さく、展示のボリュームもそれに比例している。

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ライトアップというよりも夜間営業といった方が正解に近い印象だったが、昼間はロッジ風の内装と傾く日差しが心地よい。あるいは外国の祖父母の家はこんな雰囲気なのかもしれない。

英国の方は読書のようなゆっくりしつつも何かしら行動したくなる雰囲気を持っていたが、こちらは木目調のインテリアの暖かみもあってか昼寝をしたくなる。

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バナーに使った桟橋はイタリア側のものだ。英国の方はランプのような飾りがなく、少し簡素すぎる印象だったがこうしてみると確かに外国の景色に見えなくもない。

この辺りまで歩けば男体山を見ても人工物はほとんど映り込まないので、景色に集中することができる。風景画の趣味でもあれば朝来て1日を過ごしていただろう。

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アクセス

一般車両は交通規制があり、中禅寺(立木観音)付近の駐車場に停めることになる。バスも運休中だったため、ライトアップ期間中はシャトルバスを使ったが昼間は中禅寺温泉バスターミナルから歩く必要があった。

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時間帯にもよるが、昔の街並みや景色を楽しむのであればバスターミナルから歩くのもいいだろう。

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元は星や雲海、初日の出のために訪れた日光だったが最近は滝や風景にも同じくらい魅了されている。特に奥日光に行くようになってから印象は大きく変わった。

戦場ヶ原や湯元についても書きたいが、湯元は全く温泉に浸かっていないので最大の注目ポイントについて何も書けない。今度は金谷ホテルに一泊、湯元の旅館に一泊という日程を組むことになりそうだ。

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