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ネット検索でシステマを知った方へ〜システマクラスの様子〜

システマってどんな練習してるの?

ネット検索でシステマを知った方は、なんか怖そうな練習をしているように思っているかも知れません。

実際のクラスは、和気あいあいとした雰囲気です。

もしかしたら鬼教官がビシバシしごくような訓練を思い浮かべた人は拍子抜けするかも知れません。でももしそんな指導をしたら、生徒が萎縮してしまうでしょう。それではシステマの方向性と逆行してしまいます。

インストラクターも冗談を言いますし、私の先生であるシステマ創始者ミカエル・リャブコはジョークの達人でもあります。明るく、楽しく、堅苦しいこともなく、自由に練習する。それがシステマのクラスです。

練習の流れ

システマ東京は1クラス90分。各種のウォームアップから始まってマーシャルアーツへと進んでいきます。ウォームアップでおこなうエクササイズが、そのあとのマーシャルアーツの伏線となっているのが特徴と言えるでしょう。だから最初の30分だけ見学して帰ってしまうと、何をやっているのk良く分からないかも知れません。

マーシャルアーツとは格闘技や武術、護身術などを総称した呼び名です。

一般的な武術や格闘技と違うのは、基本的に技を覚える必要はないということです。それよりも臨機応変に技を生み出せるような自由さと創造性を養います。

運動強度は、軽く汗ばむ程度。一時的に強めの負荷をかけることもありますが、その時は必ず回復時間をもうけています。千本ノックのようにバテるまで延々と動くようなこともありません。

練習内容

呼吸法、リラクセーション、護身術、武器術、集団戦などなど、練習は多岐に及びます。ただ多くのテクニックを覚えるのではなく、理解することに重点をおきます。なので同じ技を繰り返して体に覚え込ませるようなことはやりません。人の体と動き、心の働き、対人関係のメカニズム、システマの哲学などへの理解を深めていくのです。

クラス分けはあるの?

基本的にありません。ただシステマ東京では「ベーシッククラス」「女子クラス」「フルレンジクラス」などを設けています。本来、システマは性別やキャリアを問わず、皆が一緒に練習します。現実では特定の層に偏ることなくあらゆるタイプの人と向き合わなくてはいけないからです。ただそれだと女性や格闘技などの経験のない方にとって敷居が高くなってしまうので、システマ東京では「ベーシッククラス」や「女子クラス」を設置しています。システマにおける一般的なクラスはあらゆる角度からシステマを学ぶ「フルレンジ(全方位)クラス」です。こういう分け方はどちらかと言うと例外的で、他のグループではあまり見られません。

上下関係はあるの?

インストラクターと生徒の間柄もとてもフランクです。上下関係とかはありません。インストラクターはあくまでもクラスをリードする役目であって、えらいわけではありません。だから「〇〇先生」ではなく「〇〇さん」と「さん」付けで呼ぶのが一般的です。ただグループが長期化するとどうしても上下関係らしきものが自然発生するものですが、北川がそういうの大嫌いなので、システマ東京では積極的につぶしにかかります。

道具は必要?

打撃系格闘技ならグローブやプロテクターが必要です。柔道や柔術なら道着が必要です。でもシステマはトレーニングウェアがあれば十分です。なので初期費用はほとんどかかりません。トレーニング用ナイフ、スティック、ウィップなども用いますが、おいおい自分用を用意すればよいです。

危険性について

私自身は2008年からシステマを指導していますが、その間、大きな怪我人を出してないのが自慢です。とはいえ全くけが人が出ていないわけではありません。一番大きなのが肩の脱臼です。これは脱臼癖のある人でした。あとは指の脱臼。こちらは初心者が変な転び方をしてしまって指を床にぶつけて突き指しました。あとは擦り傷とか切り傷とかがごくたまにあるくらい。なので危険性としてはだいぶ低いです。他のグループでは大怪我をして救急車で運ばれた人もいます。でも事故が起こりやすい状況はだいたい限られているので、未然に防ぐことは十分に可能です。

また武道系だと特定の動作を繰り返す型稽古によって、体の一部に負荷が溜まって壊してしまうこともあるようです。でもシステマの場合はそういうリスクもありません。練習の前後には入念に体を緩めたりしますので、格闘技ジムや武道の稽古よりもかなり少ないんじゃないかと思います。そもそもシステマは兵士のためのもの。練習の度に兵士にダメージが溜まっていくようでは、むしろ逆効果なのです。

ミカエル・リャブコはセミナーを始める時にしばしばこう言います。

「今日、ここに来た人数と同じ人数がこの部屋を出るように。」

システマでもっとも大切なのは「サバイブ(生き延びる)」ことです。練習における最優先のミッションもまた、生きて帰ることなのです。もし練習が全然うまくいかなかったとしても、無事に家に帰れたなら最低限の成功はおさめたことになるのです。

男女比と参加人数

だいたい男女比が9:1から8:2くらい。ただシステマ東京は女子クラスがあることもあって女性比率が多く、女性のほうが多い日もあるくらいです。参加人数は10人前後。これはグループによってまちまちですね。1クラスに20人いたら、「今日はにぎやかだなあ」と思うくらい感じです。

年齢層 

年齢層は40歳前後が中心です。これは一般的な格闘技ジムより高め、武道系より少し低めというくらいというイメージです。20代の若手は少数派です。体力が衰え、「力任せではやってけない。さてどうするか。」ということを考え始める時期と重なるのでしょう。

格闘技やスポーツの経験がないけど大丈夫?

システマ東京の場合は、武道や格闘技経験のない人が過半数です。昔は護身術や何らかの武道をやりこんだ人が多かったのですが、ここ数年でずいぶん変わりました。何らかの経験が役立つこともあれば、妨げになることもあります。その一方で、先入観なく始められる未経験者のほうがすんなり理解できることもあります。だからトータルサムで考えれば、未経験者も経験者も似たようなスタート地点から始めることになります。

入会資格 

特にありません。体力がない、既往症があるなどの理由で参加が不安なかたはお気軽にご相談ください。システマ東京では中学生以下は保護者の同伴があれば参加可能、高校生は保護者の合意があれば参加可能としています。

練習頻度はどのくらい?

週1回の人や月に数度の人もいれば、ほぼ毎日練習している人もいます。おおまかな目安としては週に3クラス以上参加したら、そこそこ熱心な生徒という感じです。

資格などはあるの?

システマには段や級がありません。試合もありません。なので具体的な目的を持ちにくいように感じられるかも知れません。でもシステマでは、参加者各人がそれぞれの人生の目標を達成することを最優先と考えています。仕事の成功、人生の充実、家内円満などなど、それぞれの目標を達成するのにシステマをお役立てください。

インストラクターのバックグラウンド

システマ東京のインストラクターは、モスクワやトロントの本部で研修を積んだか、それに準じるだけの練習量をこなした人です。他の格闘技や武道などの経験者も多いです。

質問などあればシステマ東京までお気軽にどうぞ。最寄りのグループがあればそこに問い合わせてみてください。

「システマってやってみたいけどなんだかコワい」

そういうイメージを払拭して、みんなが気軽にシステマをできる世の中になればいいなーと思ってます。

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