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転職エージェントが考える35歳以上でも転職できる人の特長①

「転職35歳限界説」というのは皆さん聞かれたことがあると思います。35歳以上になると転職が厳しくなるという話ですが、それと同時に昨今では実際そうでもなくなってきたよという記事もよく見られます。今回はその辺り実際のところどうなのということを書いていきたいと思います。
ただ正直年齢だけで転職できるかできないかを判断するのは不可能なので、今回は35歳以上でも転職できる人の特長を紹介させて頂きます。

①社内価値と市場価値にずれがない人

ひとつめは市場価値と社内価値のギャップを受け入れられる人です。市場価値とはどの会社でも活かせて転職後も使えるスキルや経験、社内価値というのは他社では活かせない今いる会社内だけで評価されるスキルや経験のことを指しています。そして、大雑把にいうとお給料は「市場価値+社内価値」で構成されておりその比率は企業や職種によって様々です。こういう言い方とするとおそらく皆さんなんとなくそのことは理解していてだいたい自分はこのくらいの比率かなーという認識があるのではと思っています。
そしてこれが転職後の年収に大きく関係します。市場価値でもらっていたお給料はそのまま転職後も活かせるので据え置き、社内価値でもらっていたお給料は他社では使えないので何割か減ってしまうというのが相場です。ただし市場価値の部分については転職先の会社が高く評価してくれるかもしれないので、それで収入が上がる可能性はありますが社内価値は100%以上になることは通常ありえません。
つまり年収における社内価値の比率が高いほど転職後に年収が下がる可能性が高くなるということです。転職エージェントに相談したときに思ったより低い年収を提示されるor転職しない方がいいと言われることがあるのはこのためで、皆さん自分自身のもらっている年収の市場価値の割合を高く考えがちな傾向があります。例としては老舗企業や独自のビジネスモデルをもっている企業に所属していて社会的な評価も高くその企業の一員としての誇りもあり年収も高いという方で、しかもそういった会社ですと30代半ばともなるとなかなかのお給料をもらっていたりするのでその事実が受け入れられず怒る方もいらっしゃいます。そのため転職後の年収を受け入れられる方がまず転職成功のための第一歩を踏み出せている方と言えます。


②マネジメント経験者orスペシャリスト

これは一般的にもよく言われていることかもしれませんが、35歳以上になるとマネジメント経験がある方の方が転職しやすいです。これは何歳であっても言えることですがスキルに関しても役職に関しても一般的に「○○歳だったらこのくらいできるよね」と思われる一定の水準があります。これは明確に定義することはできませんが例えば第二新卒なのにWordもExcelも全く使えませんと言われるとビビるというイメージです。
その観点で考えますと35歳くらいになると役職が付き部下がいるという方が一定割合います。20代であればそこまで多くないですが30代半ばを超えだすとそれなりの割合になってきますので必然的にそういった求人が増えてきます。もしマネジメント経験がない場合そういった求人にまるまる応募できないことになってしまうため応募可能な求人数が大きく減ってしまいます。もちろんマネジメントをしたくないという方もいらっしゃると思いますが、そうでない限りは30代半ばまでには数名でもマネジメント経験を積んでおくことをおすすめします。ちなみに役職だけあってもマネジメント経験がないと「名ばかり管理職」と見なされることも多いです。
またマネジメント経験なしでも転職がしやすい人は専門職と呼ばれる市場性の高いスキルを持った方です。マネジメントスキルがあると年収が高くなるのは組織としての成果を出すことができるためなので、例えば3人分の価値を1人で出すことができる人ならばそれはマネジメントスキルにとってかわるものと言えます。例えばわかりやすいものだと弁護士や会計士のようなその資格がないとできない仕事が存在するような人や、コンサルタントのように個人で動くことが多い(チームの場合もありますが)ような仕事の方ですと個人で創出する付加価値が高いので転職が容易になります。


③給与を下げることに躊躇がない人

最後は元も子もない話かもしれませんが年収を下げることに躊躇がなければ転職をすること自体は可能になります。①で述べさせて頂いた通り市場価値に見合った企業であれば転職することができますので、その他の希望を実現させるためには100~200万年収が下がっても構わないという人は大丈夫です。ただしこの場合1点注意しなければならないのは「未経験」職種や業種にチャレンジするということについては話が変わってきます。例えば「自分は新卒と同じ給料でいいからエンジニアになりたい」という覚悟があったとしても企業からすれば22歳と35歳を同じに扱うことは現実的に難しいです。それに社会人10年以上経験している人とまっさらな新卒では育てやすさも違うため、35歳以上になってからまったく未経験の職種に移るのはハードルが高いということはご留意頂きたいです。


今回は35歳以上でも転職できるのはどんな人かということで書かせて頂きました。この記事は35歳以上の方にもなのですが、何年か後にその年齢になる方にも今後のキャリアを考える上でご参考頂ければと思っています。

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