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人の心を揺さぶるメディアをつくる

はじめまして、タカシです。この度、4月1日から訪日観光メディア「MATCHA」にジョインしました。僕がなぜMATCHAに入ったのか、ここに少しだけ書き留めておきます。入社エントリーっぽくない内容になってしまいましたが、良ければお付き合いください。

"ふつう"の人びととの出会い

大学時代、全国各地を巡って、地域の人びとにインタビューをし、その方の想いや暮らしや生き様をメディアにまとめる活動をしていた。コミュニケーション論やメディア論を扱う研究室の活動の一環だった。

話を伺う相手は、いわゆる"ふつう"の人びとだ。ワインバーの店主だったり、商店街で靴屋を営んでいたり、漁師をやっていたり。様々な方と、数時間から数日をともに過ごし関わりながら、その方について理解していく。

そんな活動の中で、感じたことがあった。

それは、"ふつう"の人びとの持つ、圧倒的な力である。僕は、人びとの言葉に、笑い、涙し、ときに自分自身の在り方について考えさせられた。人の心を動かす力を持つのは、なにも有名人だけではなかった。むしろ、"ふつう"の人びとの個別具体的な物語にこそ、大きな力があることを学んだ。

それと同時に、そうした人びとの日常の営為の積み重ねが、まちを形づくっているのだと気づいた。まちは人びとの集まりであるわけだから、そこには一人ひとりの人生が色濃く反映されていく。僕はそこに、はっきりとした手触り感を持った「文化」というものを感じた。

文化の主体とは

一方、世間、とくに観光の領域で「文化」が語られる場面では、往々にして「人」が不在の場面が多いように思う。例えば、「東京で日本文化を体験するなら浅草がオススメ」ということで、吾妻橋の袂からアサヒビールとスカイツリーを背景に写真を撮り、浅草寺でお参りして、お土産にどらやきを買うコースが紹介されたりする。

もちろん、分かりやすく、誰もが楽しめる形で情報を提示することは重要だろう。その観光コースも充分に価値のある体験ができるものだとは思う。しかし、文化の主体である「人」が不在になりがちであることに、僕はどこか違和感を覚えていた。

"ふつう"の人びとから文化が紡がれていくのであればこそ、「人」との関わりを通してのみ、真に「文化」を感じ、理解できるのではないか。

そんな違和感は、僕の心の片隅にずっと残り続けていた。

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この先の人生、何をやりたいか

社会に出て、いつの間にか4年の月日が流れた。インターネットへの興味も高じてWEBメディア2社で働き、営業と制作ディレクションを経験した。そんな中で、もっとコンテンツを作る側に回ってみたい、という思いが強くなっていった。

とある出来事により、30歳を前にして、自分の生き方や大切にしたいものを見つめ直す機会があった。この先の人生、自分が本当にやりたいことは何か。過去を振り返ったとき、真っ先に、そして鮮やかに思い浮かんだのは、大学時代の経験だった。

「人」、そして、そこから生まれる「文化」と向き合っていきたい。そして、それらが持つ力を多くの人に伝えられる、「人の心を揺さぶるメディア」をつくりたい。これを、この先しばらくの人生のテーマにしよう、と思った。

「この人たちと働きたい」

そうして、色々な会社を調べていくなかで、出会ったのがMATCHAだった。

「日本の価値ある文化が、時代とともに残っていく。」というビジョンに惹かれた。日本各地の魅力や可能性と丁寧に向き合い、こだわりをもって発信し、世界中の人に届けていくことで、時代とともに日本の良さを創っていく。魅力的な響きだ。

しかも、募集されていたポジションはプロジェクトマネージャー。僕のこれまでの経験が、活かせるのではないかと思った。

代表の青木さんはじめ、何名かの社員の方とお会いし、食事も交えてお話していくなかで、わくわくしている自分がいた。皆が熱い想いを持って真剣に取り組んでいる姿に、「この人たちと一緒に働きたい」と、強く感じた。最後の決め手は、「心が揺さぶられた」ことだった。

この会社で頑張ってみたい。こうして僕はMATCHAに入ることを決めたのだった。

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今だからこそ、できることは何か

今、コロナショックにより、世の中の状況は大きく変化している。

影響はますます拡大し、世界中の人びとの暮らしを脅かしている。経済活動もインバウンド市場も大きく落ち込んでしまった。当然、旅行どころではない。会社としても、大きな目標を見据えつつも、足元から一歩ずつ歩んでいかねばならないときだろう。

ただ、僕はこんな状況だからこそ、できること / やるべきことはたくさんあると考えている。

今日も、MATCHAのコンテンツを読みに来てくれる海外のユーザーがいる。日本に興味のあるユーザーが、日本に行けないときにどんな情報を求めているのか。そこを紐解いていくことは、MATCHAのメディアとしての価値を再定義すると同時に、日本文化の本質に近づいていく作業でもあるかもしれない。

また、世間で急速にリモートワークが普及しているように、リアルからオンラインへの流れは大きく加速していくだろう。きっと、アフターコロナの世界では、オンラインで代替できるものの価値は減少し、一方でリアルでしか経験できない物事がより一層大きな価値を持つようになるはずだ。そうなったとき、海外からわざわざ海を越えて日本に来る目的は何だろう?

長期的には、インバウンドの市場は間違いなく回復し、拡大を続けていくだろう。嵐が去った後で、どれだけ大きく飛躍できるかは、今をどう捉え、何を仕込み、いかに過ごすか次第なのかもしれない。

まずは信頼してもらうこと

もちろん、コロナで入社を辞退するという選択肢はなかった(社内では僕がちゃんと入社するか心配されていたらしい)。僕は、今このときにMATCHAにいるからこそ経験できることを大切にしたい。

会社としても大変なこのタイミングに、僕を受け入れてくれたことを、心から嬉しく思う。コロナショックを乗り越えて、MATCHAが何倍も大きなメディアに成長できるよう、全力で貢献していきたい。

と、大層なことを書いてしまったが、まずは一日も早く業務をこなせるようになり、一人のメンバーとして信頼してもらうところからだ。

MATCHAのみなさん、これからどうぞよろしくお願いします!

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