2024年10月 印象に残ったエンタメ
11月、いかがお過ごしでしょうか。2024年も残りわずか。私が大学生でいられる期間も残りわずか。時の流れの速さを感じます。様々な出来事の頭に「大学生最後の」という言葉がつくことに寂しさを感じる今日この頃です。
嘆きはこのあたりにして、ここからは2024年10月に印象に残ったエンタメを振り返っていきます。今月も映画多めです。それでは、どうぞ。
・映画「憐れみの3章」
ヨルゴス・ランティモス監督×エマ・ストーンに外れなし。「哀れなるものたち」といい、作品の癖は強めですが。3つの物語から構成される、奇想天外な164分。面白かったです。
グロめな描写が思ったよりも多く何度も目を伏せてしまいそうになりましたが、劇中の3つのエピソードを通して描いているメッセージははっきりとしていたように思います。癖のあるキャラクターたちによる奇妙な掛け合い。映像に引き込まれました。支配と執着から人は逃れられない…
個人的には、3話目のエマ・ストーンのダンスと、エンドロールで明かされるオチが特に好みでした!あそこめちゃくちゃ良かったなぁ。
・映画「Cloud クラウド」
劇場で観た予告映像に惹かれ鑑賞。菅田将暉演じる転売ヤーが、方々から恨みを買い、命を狙われてさぁ大変、という映画。と、マイルドに書いてみましたが、その中身は黒沢清らしいダーク全開。ずっと静かな恐怖が付き纏っていて、それが段々大きくなっていくのです。それが終いには銃撃戦に発展するという。ホントに日本の映画なのか… 狂ってるよ。
登場人物も全員ヤバかったです。失うものがない「無敵の人」となって主人公に特攻してくる荒川良々も、何を考えているのかわからない奥平大兼も。みんなクレイジーだけど、銃を使うのがめちゃくちゃ上手であるというのも段々面白く思えてきて。狂気と狂気がぶつかり合う様に痺れました。
・映画「シビル・ウォー アメリカ最後の日」
舞台は内戦が勃発したアメリカ。各地で武力衝突が繰り広げられている中、大統領へインタビューをするためにホワイトハウスへ向かうジャーナリストたちを描くロードムービーです。
劇中に登場するアメリカの様子は、「こんなアメリカは嫌だ」の最上級の様でした。国が分断して、あちこちで銃声が飛び交う情勢。全編を通して戦争の残酷さを見せつけられたように思います。偏った思想を持つ人、社会に無関心な人、社会の今を記録しようとする人、色々な人を生み出すのが戦争の恐ろしさだと感じました。戦争がなければ、あの赤サングラスが登場することもなかっただろうに。
ジャーナリストたちが写真に写す戦争の様子は悲惨そのもの。この映画の世界が明日の現実にならないことを切に願うばかりです。
・映画「リバー、流れないでよ」
京都の老舗旅館で巻き起こる2分毎の「タイムループ」。記憶だけが引き継がれ、時間が2分ごとに巻き戻る状況を果してどう切り抜けるのか、というコメディ映画。
まず設定がめちゃくちゃ面白かったです。クローズドな環境で2分ごとに時間が巻き戻るという。それ故に同じ場所から登場人物が動き出す、という描写が沢山登場するのですが、毎ループごとにちゃんとストーリーは進んでいるという構成もお見事。タイムループの謎を解明しようとする人間、タイムループを抜き出したい人間、この状況を楽しもうとする人間。個性的なキャラクターによる様々な展開があり、飽きることなく最後まで楽しめました。
ヨーロッパ企画発のタイムループものはこの映画の他にも様々ありますが、どれも面白いからすごいですよね。上田さんが描くシナリオには毎度驚かされる。
・映画「オットーという男」
Netflixにて配信開始、ということで初鑑賞。いつもご機嫌斜めで、近所を毎日パトロール。ルールに厳しく住民への説教も厭わない。そんな「オットーという男」の日常を描きます。
オットーは厳しい一面が目立ちますが、決して悪人ではないんですよね。優しい心を持っていて、人のために行動できる。大きな心を持った男なのです。彼の人間性がわかってくることで、より彼のことが好きになるし、同時に彼が抱える孤独に胸が苦しくなる。そんな彼の孤独に寄り添うのは、陽気で、オットーとは馬が合わなそうな新しい隣人たち。彼らのおかげで、オットーの表情や仕草が柔らかくなっていくのです。
先立った妻を追い自らの命を絶とうとした彼の行動を変えたのは新しくできた大切な人たちの存在や、かつての妻の言葉。私も彼のように、心の大きい人間でありたいです。
・THE ゴールデンコンビ
アマプラにて配信中のバラエティ番組。優勝賞金1000万円をかけて、8組のオリジナルコンビが即興で競い、最も面白いコンビを観客の投票で決定する、というこれまでにない形のコンテンツです。出演者が豪華であることもさることながら、セットやゲストとして登場する有名人たちも人気者ばかり。お金のかかり具合が地上波よりも豪快で、配信コンテンツの規模の大きさを改めて感じました。
その日限りの最も面白いコンビを観客が決める、というコンセプトが面白いし、即興で難題に挑む芸人さんたちがとにかくかっこいいです。限られた時間で、その2人だからこそ生み出せる笑いを生み出す。全編通してめちゃくちゃ笑えます。MCの千鳥も流石の面白さでした。
勝者と敗者が決まる、という残酷さはありますが、8組それぞれの持ち味や面白さを十分に感じられて、出演で損をしている人は1人もいなかった印象。8組の中にあなた好みのコンビがきっといるはず。ちなみに私はホリケンさんと屋敷さんのペアが好きでした。
いかがでしたでしょうか。以上が2024年10月に印象に残ったエンタメになります。まだ2024年は続きますが、来年放送・公開予定のエンタメの情報もちらほら解禁され始めましたね。個人的には1月からのバカリズム×市川実日子のドラマに期待したいです。ネトフリの「阿修羅のごとく」も楽しみ。来年の楽しみがあると、残り少ない2024年も頑張ろう、という気持ちが湧きますね。
それでは今回はこのあたりで。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!また次の記事でお会いしましょう。
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