見出し画像

偏愛的:トルコの劇場・上演団体

今ならその無謀さがよく分かりますが、大学2年目(=語学歴2年目)のときにトルコ語の戯曲(しかも音楽劇、メタフィクション的要素多数、口語・慣用句多数、授業で映像をチラッと見せてもらっただけで前知識なし)を丸々1本翻訳するというのが夏休みに課せられたわたしと友人の課題で、それはもう分からなすぎて地獄でした。しかもたしかその後それを半分くらいにカットして字幕をつけるという…。今となっては恐ろしくて見られません。
でもそのおかげで「演劇ってなんかおもしろいかも」という感覚が残り、職業にまで影響してしまいました。

トルコには数えるほどしか行ったことがなく、最後に行ったのはもう9年前。語学力は衰えていくばかり…
オンライン配信も数が少ないのか、はたまたわたしのアンテナに引っかからないだけなのか、とにかく上演はまったく観れていませんが、遠くからただウォッチしています。

今日も今日とてネット空間をウォッチする中で、個人的に「かっこいい」「トルコに行くことがあればなんとしてもここに行ってみたい」と思う劇場・劇団をご紹介します(完全に趣味の領域です)。どなたか演劇関係者が行かれることがあったらレビューしてほしいです。
※リンク先はトルコ語のサイトばかりです。

1. DasDas (アタシェヒル、イスタンブール)

小劇場とコンサートホールとレストラン・バーなどの複合施設(民間)。
ホームページに施設の写真がほとんどないのですが、Googleマップの投稿写真なんかを見ると洗練されていてかっこいい。上演作品のセンスもよさそう(現代的演出のものが多そう)。

パノラマドア(LIBART社のウェブサイト。内装が好み)
https://www.libart.com/das-das-theater-panoramic-doors-4086

今年2月のトルコ・シリア地震のときには3日後には施設の一部を救援物資の集積場所として開放していた。

被災地支援活動をしているこのツイート引用元のİhtiyaç Haritası (NeedsMap)という非営利団体と、Zorlu PSM (Zorlu Performing Arts Center)という民間劇場と、DasDasの3団体で大規模なチャリティコンサート(↓)も実施しています。この連携の早さ・センスの良さはほんとにすごい。

2.Galata Perform

演出家、劇作家のイェシム・オズソイ(Yeşim Özsoy)が2003年に設立した上演団体。
ワークショップを通した劇作家・演出家の人材育成や、海外の戯曲をトルコ語に翻訳して試演する試みをしています。作品を発掘する楽しみがありそう。
個人的には "Fairfly"(スペインの劇作家 Joan Yagoの作品をトルコの演出家・俳優のMark Levitasが演出したもの)を観たい。

ホームページを観ていて気づきましたが、"HOUSE OF HUNDRED" と "Terk Edilmiş Kıyılar // Negatif Fotoğraflar" の2作品は「Yeni Perform」というメタバース的なデジタル空間からオンデマンド視聴できるよう(有料)。


長くなってきたので、今回はもうこんなところでおしまいにします。ニッチすぎて興味がある人がいるのかどうか疑問ですが、気が向いたら続きを書きます。
トルコの大統領選の行方が気になるところですが、結果がどうであれ、どうかアーティストが安心してクリエーションや上演をすることができる国であってほしいと願います。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?